妊娠中のトラブル~体験談版~

耳管開放症~体験談版~

 妊娠前から、急激に体重が減った時や、ダンスのレッスンで多量の汗をかいて脱水気味になった時に、一時的に耳管開放症の症状が出現する事がありました。
 ただ、通常は充分な水分を摂ればすぐに耳の聞こえ方は元に戻っていたんですよね。
 妊娠5ヶ月を過ぎた辺りから、唾液を飲み込んだ時に耳管が開いて元に戻らなくなる感じが度々出現するようになりました。
 自覚症状としては、つばを飲んだ後から耳がふさがったようになり、自分の声が響いて耳が聞こえにくくなります。自分の声が大きめに聞こえるので、自分が実際はどのくらいの大きさで話しているのかが分かりません。
 この症状、決まって午後になると出現していました。午前中は耳も普通に聞こえるし、唾液を飲み込んでもなんともないんです。
 お昼休憩が終わって、午後の診療に入ったとたんに、つばを飲むたびに耳がおかしくなるので、患者さんとの会話をするのがとっても困難でした。息を止めて耳の方に圧力をかけるように軽くいきむと耳が詰まった感じがとれるのですが、次につばを飲み込むとまた元に戻ってしまうんです。
 会話の途中で何度も息を止めながら、瞬時に軽くいきんで「耳抜き」をし、何とか診療はできていましたが、私自身の声のボリュームがうまく調整できていなかった時もあったんじゃないかと思います。
 妊娠前の時のように、脱水に気をつければ改善するかと思って午後はできるだけこまめに水分を摂るようにしていたのですが、全く改善せず・・・
 結局、薬を飲むこともできないので分娩まで特に治療もせずに経過を見ていました。
 分娩の直前まで症状は続いていたのですが、産んだとたんにウソのようになんともなくなりました。
 耳鼻科の本にも、「妊娠に伴う一時的なものは出産すれば治るので治療しなくてもよい」と解説されているので、やはりこれといった治療法はないようですね。

日付:2011年4月24日  カテゴリー:妊娠中のトラブル~体験談版~

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切迫流産・切迫早産~体験談版~

 何事もなく臨月を迎えて無事出産できた後だから言えることですが、私の場合16週のいわゆる「安定期」に入ってすぐに「切迫流産」の症状が出始めて、週数が進んでも臨月に入るまでずっと「切迫早産」の状態でした。
 切迫流産と切迫早産の違いは週数だけです。21週6日までが「切迫流産」で、22週0日から35週6日までが「切迫早産」なんですね。
 切迫流産や切迫早産の症状は、出血・子宮の収縮・子宮口が開く・子宮頚管長が短くなるですが、私はこのうち「子宮の収縮」だけが続いていました。
 幸い、一度も出血することはなく、子宮の出口も閉じていて子宮頚管長も保たれていたので入院する事はありませんでしたが、ちょっと無理をするとすぐに子宮がキュ~ッと収縮してお腹が硬くなるので30週を過ぎるまではかなりヒヤヒヤでした。
 20週くらいからは、仕事中だけでなく夜寝ている時も収縮を感じる事があったので、張り止めの薬(ウテメリン)を処方してもらっていました。
 このウテメリンという薬は、副作用で手が震えたり動悸がしたりするので、患者様の中には飲むのを嫌がってしまう方もいらっしゃいます。私も、飲んでいる間はずっと心拍数が1分間に90回くらいだったので動悸や息切れが結構ありましたが、子宮が強く収縮する事の方が怖かったんですよ・・・
 切迫の治療の基本は「安静」なんですが、仕事を休むわけにはいかないので、とにかく仕事以外はできるだけ横になっておくようにしていました。
 日曜日なんて、朝からずっとベッドかソファーの上で過ごしたりしていましたね。無事に臨月まで保てたのは、私が必要以上に動かなくていいように、家事を全てやってくれた主人と、日々の診療の手助けをしてくれているスタッフのおかげです。

日付:2011年4月17日  カテゴリー:妊娠中のトラブル~体験談版~

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つわり~体験談版~

 私の場合、つわりの症状が出始めたのは、ちょうど6週0日からでした。それまでは胸の張りやむくみはあっても、気持ち悪さは全くなかったので安心していたのですが、その日の診療が終わる辺りから車酔いのような症状が出てきたんです。
 翌日には吐きたいのに吐けないといった気持ち悪さになり、普段の食事が摂れなくなってしまいました。
 幸い、つわりの期間中一度も吐く事はなかったんですが、食欲はかなり落ちましたね。
 時期的に7月の終わりから8月にかけての最も暑い頃だったので、暑さによる気持ち悪さも加わって、2~3週間はちょっとバテ気味でした。水分をこまめに摂ろうとしても、いつものように水が飲めず、朝起きた時は低血圧でフラフラ・・・という感じです。
 野菜ジュースが比較的飲みやすかったので、ちょこちょこと口にするように心がけていました。
 6週から7週の2週間くらいが気持ち悪さのピークで、その時期は冷奴と梅干が主食に。おそうめんも食べられなくはないのですが、めんつゆのわずかな甘みすら吐き気を誘うんですよね。
 空腹になっても気持ち悪さがひどくなるので、仕事の時は、一口大の塩がきいた梅ムスビをラップに包んで白衣のポケットに入れておき、2時間おきくらいにつまみ食いするようにしていました。
 8週に入ると症状はだいぶ落ち着いてきて、あっさりしたものなら少しずつ食べられるようになってきましたが、甘いものは臭いすら受け付けず・・・甘いものが食べられるようになったのは10週を過ぎてからでした。
 つわりの期間中、トータルで3キロほど体重が減ったので、勤務先のナースたちにはちょっと心配されていたようです。
 つわりの時期は臭いにも敏感になって、タバコや香水の臭いはもちろんのこと、トイレの芳香剤や洗濯洗剤の臭いも一切受け付けず。自分が使っているシャンプー・リンスは無香料なので問題なかったんですが、主人が使っているものがフローラル系の香料だったのでお風呂上りの主人にも近づけなくなって困りました(笑)
 臭いで一番辛かったのは、実は患者さんの香水やタバコの臭いです。診療しながらハンカチで覆うわけにもいかず、不自然に遠ざかるわけにもいかず・・・きっと待合室にいらっしゃる妊娠初期の方も同じ思いをなさっているはずですから、病院を受診する時には香水は控えていただくように注意を促した方がいいなと改めて感じました。
 私の場合はつわりの期間が3~4週間ですんだので、つわりの程度としては軽い方ですね。
 ちょうど症状が出始めた週末が専門医試験だったので、試験の日だけは吐き気止めを飲みましたが、それ以外は点滴も薬も必要なくやり過ごす事ができました。

日付:2011年4月10日  カテゴリー:妊娠中のトラブル~体験談版~

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