横浜 婦人科 ポートサイド女性総合クリニック ~ビバリータ~

ピル

17.04.01 ヤーズフレックスの発売日

  以前ご紹介しました「ヤーズフレックス」の発売日が4月21日に決まったそうです。現在普通のヤーズを服用している方は、手元のシートがなくなった時点で発売日を過ぎていればヤーズフレックスに切り替えることができます。
 通常新しく認可された薬は、最初の1年間は処方制限があるのですが、ヤーズフレックスはヤーズと同じ成分であることから、発売されてすぐに3シートまでまとめて処方することが可能です。

 ヤーズからヤーズフレックスに移行した方がいいのは次のような方です。

 *すでに偽薬を飛ばして2~3シート連続で服用している
 *たびたび月経移動をするため1シートごとに偽薬を飲んでいない  
 *ヤーズを服用していても月経痛が軽減しきらない
 *偽薬中もほとんど出血がない
 *偽薬分の薬剤費を節約したい

 逆にヤーズフレックスが不向きなのは次のような方です。
 
 *毎月出血が来ないと不安になる
 *正しく服用していても途中で不正出血がおきる
 *たびたび飲み忘れる
 *偽薬がないと休薬期間のカウントが自分でできない
 *ヤーズを服用していても3列目くらいから月経前症状が出る

 ヤーズフレックスに移行したい方は、まず主治医に相談してみることをお勧めします。

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17.03.16 ヤーズとヤーズフレックスの違い

  月経困難症治療薬として発売されている「ヤーズ」ですが、来月あたりに連続投与が可能になった「ヤーズフレックス」が発売されるそうです。海外では、シーズナルピルと言って、3か月に1回月経を来させるようなタイプのピルがありますが、日本で承認されているピルはいずれも毎月出血を来させるものばかりでした。今回発売になる「ヤーズフレックス」は、120日まで連続投与が可能なタイプのピルです。
 ピルを飲み慣れている方の場合、あえて休薬期間を設けなかったり、偽薬を飛ばして服用することで月経が来るタイミグを2~3か月に1回にしている方はすでにいらっしゃると思います。私も、従来のヤーズを偽薬を飛ばして服用しているので、月経は年に数回です。
 そもそも、ピルを服用している場合は「毎月出血を来させる」必要はありません。何となく、月1回出血(月経)が来なければいけないと思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、服用中の出血のタイミングは自分で決めていいんですよ。だからこそ、ピルを服用していると月経を自分でコントロールできて、月経に対して主導権を持つことができるのです。

 今回発売される「ヤーズフレックス」は、薬の飲み方が「公式に」120日まではずっと飲み続けても大丈夫ですよ、と定められたものです。月経困難症の治療薬なので、痛みが来る頻度を減らすということが最大の目的です。
 パッケージの見本を見せていただきましたが、単純にヤーズの偽薬部分が実薬に置き換わったものでした。なので、1シート28錠の実薬が入っています。120日まで連続投与可能なので、120日分のパッケージがあればいいのに、と思われるかもしれませんが、保険適応薬の場合最大で90日分までしか一度に処方してはいけないという決まりがあるので、120日分を処方はできないのです。なので、3シートまでが1度に処方できる最大量になります。

 実薬の成分は、従来のヤーズと全く一緒ですから、これまでヤーズを服用していた方がヤーズフレックスに移行するのは簡単です。普通に次のシートをヤーズフレックスにして、「4日間の休薬」をどこで設けるかを自分で決めればよいだけなのです。つまり、実薬を120日以内の範囲で好きな期間だけ飲み続け、出血を来させたいタイミングで4日間「休薬」すればOKです。
 どのタイミングで休薬を設けるかですが、以下のようなパターンが考えられます。

*最大限の120日まで連続で服用しその後4日間休薬する(124日周期の月経になる)
*服用途中の不正出血が起きるまで連続で服用し出血が見られたらその日から4日間休薬する
*2日間以上飲み忘れたら飲み忘れ初日から4日間を休薬期間とする
*月経が当たりたくない予定の10日前から4日間休薬して出血を来させておく

 飲み慣れてくれば、自分にとってのちょうどよいペースで休薬を設けることが可能になりますが、「毎月出血があること」を重視していた方にとっては、少し違和感があるかもしれません。
 ヤーズフレックスが向かない方は、避妊の目的で服用していて毎月出血がないと不安になる方や月経不順の治療目的で服用していて周期が28日でないと心配になる方です。それ以外の方は、わざわざ月1回痛い思いをする必要はないので、ヤーズからヤーズフレックスに移行した方が楽だと思われます。偽薬が含まれない分、わずかですが1錠当たりのコストも抑えられますしね。
 具体的な発売日が決まりましたら、またお知らせさせていただきます。

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15.12.13 ルナベルLD錠の後発薬品(ジェネリック)が発売されました

月経困難症治療薬として発売されている「ルナベルLD錠」の後発薬品(ジェネリック)が12月11日に発売されました。

後発薬品(ジェネリック)は、ピル以外にも胃薬や痛み止めなどよく使われる薬にたくさん発売されていますが、簡単に言うと「成分は同じだけれど薬価(価格)が安い薬」です。元々ある薬の成分を真似て作っているので、その分薬を作るまでにかかる費用が抑えられ、価格も安く提供できるというものです。

今回発売された「ルナベルLD錠」の後発薬品(ジェネリック)は、保険証が3割負担の方ですと1シートの値段がルナベルLDと比べると約1000円安くなります。ピル代をできるだけ抑えたい方にとっては朗報だと思います。

後発薬品は、医師の処方箋に「ルナベルLD錠」と書いてあっても、薬局で「ジェネリック希望」と伝えれば医師が後発薬品を指定していなくても変更できるため、患者様が自分でより安い薬を選択できるというメリットがあります。

ルナベルLD錠は「月経困難症治療薬」ですので、避妊目的でピルを服用している方は、この後発薬品も使用することはできません。また、保険で処方するお薬なので、まとめて処方できる最大限が3か月分(3シート)までになります。
今現在自費のピル(同成分のものはオーソM21)を処方してもらっている人が、この後発薬品に変更してピル代をおさえたいという場合は、「服用目的に『避妊』が含まれていないこと」「まとめて処方できる枚数が3シートまででもOK」という条件をクリアしているかチェックが必要です。

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14.01.12 ピルを服用しておいた方がよい?しない方がよい?

  ピルによる血栓症の報道がなされてから、「このままピルを継続した方がいいのでしょうか?」というご相談が増えています。ピルを服用するかどうかは、服用の目的とご本人の持っている血栓症リスクの程度によって判断していくことになります。
 簡単に言うと、ピル服用のメリットが血栓症のデメリットを上回る場合は、ピルを服用しておいた方がよいということになります。逆に、服用の目的によってはピルと同じ効果またはそれ以上の効果が得られる他の方法があるのであれば、必ずしもピルを継続しなくてもよいということになります。
  
 フローチャートにしてみようと思ったのですが、ややこしくなるので服用目的別にまとめてみました。あくまで参考程度ですが、服用のメリットとデメリットの判断材料にしてみていただければと思います。
 どのケースも、「ピルが絶対に飲めない」という条件には当てはまっていないという前提で書いています。
 もし、「ピルが飲めない」条件に当てはまっている場合は、どんなにピルによるメリットが大きくても服用はできません。
 ただし、喫煙のせいで飲めない場合は禁煙すれば服用は可能ですし、肥満の場合は適正体重まで減量してから服用を開始することができます。


1)確実な避妊が必要な場合
 *経膣分娩の経験がある
   血栓症リスクが高い条件に当てはまっている人はピルよりも子宮内避妊具の方が安全。
   血栓症リスクが高くない人はピルまたは子宮内避妊具のどちらでも可能。
   定期的な月経が来ることで安心を得たい場合はピルの方が適している。

 *経膣分娩の経験がない
   血栓症リスクが高い条件に当てはまっている人は下げられるリスクは下げて、慎重にピルを服用した方がベター。
   血栓症リスクが高くない人は妊娠希望までピルを服用しておいた方がよい。



 2)月経不順の治療で服用する場合
 *避妊は不要
   ピルよりもホルモン量が少ない薬で治療が可能なのでピルにこだわる必要はない。
   ピル以外の治療法だと月経痛が出る場合はピルを継続した方がよい。

 *避妊が必要
   妊娠希望までピルを服用しておいた方がよい。



 3)月経痛の治療で服用する場合
 *内膜症による月経痛の場合
   血栓症リスクが高い人や痛みが軽減しきっていないはディナゲストに変更した方がベター。
   血栓症リスクが高くない人は妊娠希望までピルを服用しておいた方がよい。
    
 *内膜症以外による月経痛の場合
   血栓症リスクが高い人はピル以外の治療では無効な場合にピルを選択した方がよい。
   血栓症リスクが高くない人は妊娠希望までピルを服用しておいた方がよい。

4)PMSの治療で服用する場合
   血栓症リスクが高い人はピル以外の治療で無効な場合にピルを選択した方がよい。
   血栓症リスクが高くない人は、症状が改善していればピルを継続した方がよい。


 5)ニキビ治療で服用する場合
   血栓症リスクが高い人はピル以外の治療法にした方がよい。
   血栓症リスクが高くない人はニキビが落ち着くまでピルを継続して改善後はほかの治療に移行した方がよい。


 6)更年期症状の治療で服用する場合
   ピルほどのホルモン量は不要なのでホルモン補充療法に変更した方がよい。

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13.12.17 ピルによる血栓症リスク

ピルによる血栓症での死亡例について新聞で報道されたためか、血栓症が心配というお問い合わせが増えています。
 ピルはほとんどの方にとってとても安全に服用していただける薬ですが、血栓症という重篤な副作用がごくまれに起きるために注意は必要です。私のクリニックでも毎月1000シート以上のピルを処方していますが、開業から今までに明らかな血栓症を引き起こした方は2名ほどいらっしゃいます。検査のみで異常が出て、何も症状がない「血栓症疑い」の方は10名弱いらっしゃいます。
 頻度はとても低いのですが、起きてしまうと命にかかわることがあるので、血栓症の可能性を常に念頭においておく必要があります。
 
 重篤な血栓症を予防するためには、次のような注意が必要です。
  1)血栓症のリスクが高い人はピルを服用しないまたは慎重に服用する
  2)血栓症のリスクを下げる生活をする
  3)検査や症状の確認で早期発見する
 
 1)の血栓症リスクが高い人ですが、クリニックでよく引っかかるのは次のようなケースです。
  タバコをすっている(本数にかかわらずリスクがあがります)
  肥満(BMI30以上はピルの服用ができません)
  片頭痛がある(前駆症状を伴う場合はピルの服用ができません)
  血圧が高い(薬でコントロールしていればピルは服用できます)
  40歳以上(すべての人がリスクが上がるわけではありません)

 この中でも一番血栓症のリスクが高くなるのはタバコです。タバコを吸っていない人に比べると、約150倍そのリスクが上がってしまいます。
 2)のリスクを下げることにもつながりますが、禁煙はピルを継続服用する上で必須であるといえます。
 その他にも、体重を適切に保つ、水分摂取をこまめにして脱水を防ぐ、長時間座りっぱなしにならない、といったことが日常生活の注意点として挙げられます。

 3)の早期発見ですが、静脈血栓症の早期発見には血液検査や下肢静脈エコーなどが有効です。ただ、簡単にできる検査で動脈血栓症を早期発見できる検査はないのが現状です。
 なので、血栓症の兆候としてよく見られる「症状」に注意することが必要になってきます。
 私のクリニックでは、用量にかかわらずピルを服用なさっている方には、来院時に毎回次のような症状がないかを確認しています。

  *激しい頭痛
  *胸の痛みや息苦しさ
  *持続する腹痛
  *ふくらはぎの痛み
  *目のかすみやみえにくさ

 これらの症状が出現した場合は、まずピルを処方してもらっている病院に相談してください。
 
 ピルは正しく服用すれば、安全で有用なお薬です。
 血栓症のリスクを心配するあまり、服用のメリットのほうが大きい方までピルをやめてしまうのはお勧めできません。
 リスクとベネフィットを比べて、ピルを服用するのか、他の方法で代用するのかを判断していってほしいなと思います。


 

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13.08.05 ルナベルの超低用量タイプが発売されます

 メーカーさんからお知らせを頂いてからだいぶ時間が経ってしまったのですが、月経困難症治療薬であるルナベルの超低用量バージョン「ルナベル配合錠ULD」が近いうちに発売されます。まだ認可されて発売待ちの状態なので、具体的な発売日はお伝えできないのですが、認可されたタイミングからするとそろそろのはずです。
 従来のルナベル配合錠との違いは、含まれている卵胞ホルモン・エチニルエストラジオールが0.02mgに減量されている点です。ルナベル配合錠のエチニルエストラジオール量が0.035mgですから、6割以下の含有量ですね。黄体ホルモンであるノルエチステロンは種類も量も変わりません。従来のルナベルと同様に、月経困難症の治療薬として発売されますので、月経痛や内膜症の治療に使う事ができます。

 エストロゲン量が少ないということは、動脈血栓のリスクが低くなり、吐き気や頭痛の副作用も起きにくくなるということです。また、同じ超低用量のピルであるヤーズと比較すると、黄体ホルモンの種類が異なるので、静脈血栓のリスクが抑えられる可能性があります。ただ、ホルモン量が少ない分、不正出血が起きやすくなる可能性がありますし、服用時間は低用量のタイプより厳密に守らなければいけません。
 
 なので、ルナベル配合錠ULDをオススメできるのは次のような方です。

  ※ルナベルや他の低用量ピルでは吐き気や頭痛が辛かった
  ※動脈血栓も静脈血栓もリスクを最小限に抑えたい
  ※服用時間をきちんと守る事ができる
  ※低用量ピルやヤーズで不正出血はなかった

 逆に、ルナベルでむくみや不正出血が気になった方は、超低用量タイプに変えてもその症状は改善しない可能性がありますので、変更する意味があまりない場合があります。
 また、避妊も兼ねたい方は、とってもシビアに服用する必要性があるので、低用量ピルで副作用がなかったのであれば超低用量タイプへの移行はオススメできません。
 
 

 こうやってピルの選択肢が増えるのは喜ばしいことだなと思います。各薬剤の特性を理解して、それぞれが最も自分に適したマイピルをみつけていってくださいね。

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11.01.13 ヤーズで生理痛もPMSも改善

 月経困難症治療薬の超低用量ピル「ヤーズ」が発売されてもうすぐ2ヶ月がたちますが、当院でもすでに30名以上の方に処方させていただいています。
 ほとんどの方が、月経量が少なくなって月経そのものが軽くなるという効果は実感していらっしゃいます。
 また、他の種類のピルで吐き気やむくみが辛かったという方も、ヤーズではそれらの副作用が出ずにすんでいるようですね。

 ただ、飲み始めの不正出血は、ある程度みられます。人によって不正出血の頻度や量は異なりますが、飲み始めてから10日くらい出血が続いたり、ごく少量の出血がちょこちょこと続いて次の月経まで完全に止血する事がほとんどなかったという方もいらっしゃいます。
 不正出血は、飲み始めの1シート目に多くみられますが、ほとんどの場合2シート目以降治まってきますので、あまり心配する必要はありません。

 月経痛以外に、月経前のイライラや気分の落ち込みが気になるという方にもヤーズは有効です。
 1~2ヶ月ヤーズを試しただけでPMSの症状が随分楽になった患者様も何人かいらっしゃいました。
 精神的な症状がメインのPMSの場合、ヤーズなどのホルモン治療のみでは効果が不十分な事もありますが、人によってはヤーズのみでもかなり症状が軽減するようです。
 もちろん、改善が不十分な場合は、漢方薬や抗うつ薬などを併用して治療していく事も可能です。

 PMSも月経痛もあると、1ヶ月の中で調子がいいのはたった1週間程度という状態になってしまいます。
 月経に振り回されてしまっているな、と感じたら、早めに相談にいらしてみて下さいね。 
 

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11.01.06 ルナベルの効能に「機能性月経困難症」が追加

 「子宮内膜症に伴う月経困難症」の治療薬として発売されている「ルナベル」に、新しく機能性月経困難症の効能が追加されました。
 今までは、チョコレートのう腫や子宮腺筋症などの明らかな内膜症がある人の生理痛にしか使えなかったのですが、「特に原因となる病気はないけれど生理痛がひどい」という方にもルナベルを処方できるようになったという事です。

 ルナベルについてはこちらのページもご参照下さい。
  http://www.fuji-pharm.jp/lunabell/index.html

 これで、機能性月経困難症に使用できるピルが「ルナベル」と「ヤーズ」の2種類になったわけですが、どちらを選択するかは副作用の有無と通院の頻度によりけりということになります。
 どちらも薬価はほぼ同じなので、1か月分のお薬代はほとんど変わりません。
 ルナベルは「低用量」、ヤーズは「超低用量」なので、エストロゲンによる副作用はヤーズの方が少ないと考えられます。
 一方、ヤーズは新しく発売されたお薬なので、今年の11月までは1か月分ずつしか処方ができません。つまり、毎月通院しなければいけないので「3か月分まとめて処方」がいいという方はルナベルの方が便利と言えます。
 
 「ルナベル」の中身は、避妊用の低用量ピル「オーソ」と全く同じなので、オーソで代用する事もできます。
 ルナベル1シートが約6900円なので、保険が3割負担のものだと、薬局での調剤料を合わせると1シート2300~2400円になります。当院では低用量ピルは全て1シート2300円(学生さんは1800円)なので、費用的なご負担はあまり差がありません。
 保険が公費負担や0割負担の方の場合は、ルナベルの方がご負担が少なくてすみます。

 ピルでの治療を考えたいけれど、何を基準にどれを選んでいいのか分からない、という方はお気軽にご相談下さいね。

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10.12.13 超低用量ピルヤーズについてよくある質問

 11月16日に「ヤーズ」が発売されて約1ヶ月がたちましたが、クリニックでもすでに20人近い方に処方させていただいてます。
 今のところ、吐き気などの副作用が強くて飲めないという方はいらっしゃいませんが、やはり超低用量でも多少胃がムカムカすることもあるようです。1シート目は少量の不正出血が続いたという方は何人かいらっしゃいますね。

 ヤーズについて、割とよく頂く質問についてまとめてみましたのでご参照下さい。

Q:いつから飲み始めたらいいのですか?
A:基本は月経初日からです。月経初日が過ぎている場合、月経開始から1週間以内であれば飲み始められます。低用量ピルからの移行の場合は、偽薬を飲み終わった次の日又は休薬8日目からヤーズを飲み始めます。

Q:他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
A:低用量ピルと同様に、一般の風邪薬や痛み止めやサプリメントなどは、一緒に飲んでも大丈夫です。

Q:避妊効果はありますか?
A:飲み忘れや飲み遅れが全くなければ、低用量ピルと同等の避妊効果が得られます。飲み忘れた場合は避妊効果が不確実になります。低用量ピルと比べて含まれているホルモン量が少ない分、飲み忘れに対してはより厳密に注意する必要があります。

Q:タバコを吸っていても飲めますか?
A:低用量ピルと同様に、1日の喫煙本数が15本以上の方は減煙又は禁煙の必要があります。また、40歳以上の喫煙者の方は、禁煙してからの服用をお勧めします。

Q:40歳以上でも飲めますか?
A:40歳以上でもタバコを吸わず、高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満などの血栓症リスクがなければ必要に応じて処方は可能です。ただし、月経痛や過多月経などの症状がある方に限られます。閉経後の方や更年期障害の治療目的で処方する事はできません。

Q:低用量ピルから変更したほうがいいですか?
A:避妊目的の方や低用量ピルで特に副作用を感じていない方は、ヤーズに変更する必要はありません。低用量ではむくみ・吐き気などの副作用が強くて服用が難しかった方や、月経困難症の治療目的の方はヤーズに変更してみるといいでしょう。

Q:低用量ピルより安くなりますか?
A:ヤーズ1シートの薬価が約6900円なので、保険が3割負担の方の場合、薬そのものの代金と薬局での調剤料を合わせると1シート約2400~2500円になります。なので、3割負担の方は低用量ピルの方が安い場合もあります。保険が0割や1割負担の方は、ヤーズの方が自己負担額は低くなります。

Q:まとめて処方してもらえますか?
A:新しく発売された薬なので、発売後1年間は1か月分(1シート)ずつしか処方する事ができません。

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10.10.23 ピルで内膜症予防

 クリニックでは、避妊が必要な方だけでなく、生理不順や生理痛・内膜症・月経前症候群(PMS)といった様々な症状に対してピルをお出ししています。
 最近は、こちらからお勧めする前に、「ピルの処方希望」と言って受診してくださる方も増えてきました。まだまだピルについての理解が広まりきっていない日本ですが、それでも少しずつピルのよさを知ってくださる人が増えているのかなと、ちょっとうれしくなりますね。

 先日の「ヤーズ」の勉強会の中でもデータが示されていましたが、若い頃から生理痛がひどい人の方が子宮内膜症になるリスクが高くなるそうです。
 逆に言えば、例え明らかな内膜症の所見がなくても、生理痛がひどい場合は予防的にピルを飲んでおいた方が内膜症に進むリスクを減らせるってことなんですね。

 子宮内膜症は、不妊の大きな原因の1つですから、10代や20代のうちに内膜症の予防をしておくことは、将来の不妊のリスクを減らすという意味でも非常に重要だと思われます。
 生理痛がひどい方や、年々生理痛がひどくなってきているという方は、例え内膜症でなくても早い段階でピルによる治療を開始しておくことをお勧めします。

 来月発売される「ヤーズ」は内膜症がなくても生理痛に対して処方できますし、ヤーズ以外の低用量ピルも費用的にはほとんど負担は変わりません。
 クリニックでは、ピルの学割制もありますので、学生さんは保険がきくピルよりも少ない負担で低用量ピルを処方できます。

 ピルを学割にしたのは、学生のうちこそ確実な避妊が必要だと思われるからなのと、10代や20代の若い頃からの生理痛は放置しない方がいいからです。
 受付けで学生証を提示していただければ、学割価格で処方できますから、金銭的な負担を気にせずお気軽にご相談下さいね。

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10.10.16 新しく発売される超低用量ピル「ヤーズ」

 今日は診療後に、来月新しく発売される月経困難症治療薬「ヤーズ」の勉強会に出席してきました。

 「ヤーズ」は含まれている女性ホルモン(エストロゲン)の量が、現在発売されている低用量ピルよりもさらに少ない「超低用量ピル」です。現在発売されている低用量ピルのエストロゲン量が0.03~0.04mgなのに対して、ヤーズのエストロゲン量は0.02mgと非常に少なくなっています。

 また、含まれている黄体ホルモンの種類も、これまで発売されている低用量ピルでは採用されていない「ドロスピレノン(DRSP) 」という種類です。
 DRSPはこれまでの黄体ホルモンに比べて、体の中にある自然な黄体ホルモンにとても近い働きを持っているため、むくみなどの副作用が出にくいという特徴があります。

 海外では主に避妊薬として認可を受けているものですので、もちろんきちんと飲めば避妊効果もあります。
 当院でも、発売され次第「ヤーズ」を採用する予定ですので、発売されたらこちらのHPでもご案内させていただきますね。

 これまで使われてきた低用量ピルや内膜症治療薬の「ルナベル」と比べてどこが違うのか、「ヤーズ」の特徴を簡単にまとめてみましたので参考にしてみてください。

1)全ての月経困難症に使える
 ルナベルは「内膜症に伴う月経困難症」の人にしか使えませんでしたが、ヤーズは内膜症がない人でも月経痛がひどければ保険で処方が可能です。
 自己負担額はルナベルとほぼ同じですので、月2,100円くらいになります。

2)エストロゲンの含有量が0.02mgの超低用量ピル
 ピルによる吐き気の原因はエストロゲンによる作用ですので、これまでのピルだと吐き気が強くて飲めなかったという人も副作用の心配なく使える可能性があります。
 ただし、飲み忘れた時のすり抜け排卵のリスクは低用量ピルより高くなるので飲み忘れに対する注意がより厳密になります。

3)含まれている黄体ホルモンがドロスピレノン
 体内にある黄体ホルモンに働きが近いため、より自然な作用が期待できます。
 今までのピルで特にむくみが気になった人は試してみる価値があります。
 また、男性ホルモン作用を抑える働きがあるので、ニキビが気になる方にも向いています。

4)実薬24日+休薬4日の28日周期
 休薬期間がこれまでの7日間から4日間に短縮されているので、すり抜け排卵のリスクをより減らし、偽薬期間にみられる頭痛などの不快な症状を抑えられます。

5)PMDD(PMS)やニキビへの効果
 ヤーズは、海外では避妊薬としての他にPMDD(月経前症候群PMSによる精神症状)やニキビの治療薬としても認可されています。
 保険で処方できるのは「月経困難症」の方のみですが、20代のPMSの方はたいてい月経困難症も伴っていることが多いので、両方の症状改善を期待して使うことができます。

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10.04.09 飲み方に関するFAQ

1)飲み始め

Q:いつ飲み始めたらいいのですか?

A:1シート目は基本的に月経開始日叉は月経開始から一番近い日曜日からです。月経開始から24時間以内に開始した場合のみ、1錠目から避妊効果が得られます。医師から飲み初めの日の指示があった場合はその日から飲み始めてください。月経初日以外から飲み始めた場合は、初めの1週間は避妊効果は得られません。

 

Q:2シート目も生理の初日から飲み始めるのですか?

A: 2シート目以降は月経とは関係なく、1シート目の28錠目を飲み終わったら(21日タイプの場合は休薬期間7日後に)飲み始めてください。

 

Q:生理がきちんと始まったかどうか分らないうちに飲み始めてしまったのですが。

A: おりものに血が混ざる程度でも出血があれば月経開始と見なします。ピルを飲み始める事によって本格的な出血にならず少量の出血が続く事がありますが、そのまま飲み続けてください。

 

 

2)飲む時間

Q:飲んだらいい時間は決まっていますか?

A: 基本的に何時に飲んでもかまいませんが、毎日同じ時間に飲む事が大切です。ご自分の生活パターンに合わせて飲み忘れにくい時間に設定してください。

 

Q:飲む時間を変更する事はできますか?

A: 12時間以内ならずらす事は可能です。いつもより早める分には問題ありませんが、遅くした場合不正出血の原因になる事があります。

 

Q:海外に行くのですが。

A: 一番簡単な方法は、日本時間のままの時計を一つ持っておいて、日本にいたときと同じ時間に飲む事です。日本時間での定時が、海外で真夜中に当たる場合は数時間早めて寝る前に飲むようにしてください。

 

   

3) 形状

Q:ピルを噛み砕いてしまったのですが。

A: ピルは噛んで飲んでも作用は変わりませんので問題ありません。かけらが口の中に残っていても吸収されますので大丈夫です。

 

 

4)飲み物

Q:ピルは水無しで飲んでもいいですか?

A:水かぬるま湯で飲むのが基本ですが、きちんと飲み込めれば水無しでもかまいません。

 

Q:水以外の飲み物で飲んでもいいですか?

A:お茶やジュースで飲んでも問題ありませんが、グレープフルーツジュースはピルの効果を強くする作用がありますので副作用が強く出てしまう可能性があります。また、セントジョーンズワットやチェストベリーが含まれているジュース類は、ピルの効果を低下させる可能性がありますので摂取しないようにしてください。

 

 

5)服用中止について

Q:シートの途中で飲むのをやめてもいいですか?

A: シートの途中で飲むのをやめても、数日後に生理が来ますが、飲んだ実薬の数が14錠以下だときちんと出血が起こらない場合もあります。できれば最低14錠は続けて飲むようにしてください。また、途中で飲むのをやめた場合避妊効果は確実なものにはなりませんので、他の避妊法を併用するようにしてください。

 

Q:そろそろ子供が欲しいのですが。

A: ピルの服用をやめると、1ヵ月後にすぐ正常な月経が来る人は約50%ですが、大体3ヶ月以内に正常な月経周期に戻ります。服用中止後3ヶ月の自然排卵率は約80~90%ですので、妊娠したい時期の2~3ヶ月前から服用を中止して、基礎体温を測りながら様子を見てください。また、妊娠を目指す2~3ヶ月前から葉酸を補うことをお勧めします。

 

Q:何歳まで飲んでもいいのでしょうか?

A: 血栓症や他の血管障害のリスクがなければ、閉経まで飲みつづけても構いません。自分の卵巣が閉経の時期をむかえていても、ピルを飲みつづけていれば月経はありますので、48~50歳くらいになったら一度休薬7日目にFSHというホルモンの値を測ってもらうようにして下さい。閉経が近づいているようなら、ピルの服用はやめてホルモン補充療法(HRT)への移行を医師と相談してみてください。

 

 

6)下痢をした場合

Q:1回だけ軟らかめの便が出たのですが。

A: 軟便や1回だけの下痢の場合ピルの吸収には問題ありませんので、そのまま服用を続けてください。避妊効果も保たれます。

 

Q:水のような下痢を1日に何度も繰り返しているのですが。

A: ピルの吸収が悪くなる場合がありますので、下痢がおさまるまでと回復してから7日間は他の避妊法を併用してください。

 

 

7) 飲みすぎた場合

Q:間違えて1日に2錠飲んでしまったのですが。

A: ピルの効果に問題はありません。飲む曜日が1日ずれますので今後の飲み忘れに注意してください。パッケージに今後の服用予定日を書いておくと混乱しにくくなります。

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10.04.09 副作用に関するFAQ

1)吐き気

Q:吐き気が辛いので飲むのをやめてもいいですか?

A:ピルによる吐き気は、ホルモンを外から取り入れる事に体が慣れるまでの一時的なものです。飲み続ける事によって軽くなっていきますので初めは我慢して飲み続けてください。

 

Q:吐き気止めを飲んでもいいですか?

A:ピルと一緒に飲んでもかまいません。

 

Q:吐き気を軽くする方法はありませんか?

A:ピルを半分に割って12時間ごとに半分ずつ飲む分割投与という方法があります。ただし分割投与の場合は避妊効果は不確実になりますので他の避妊法を併用してください。

 

Q:吐いてしまったのですが。

A: ピルを飲んでから3時間以内に吐いてしまった場合は追加服用が必要です。次の日の分を追加で飲んでください。3時間以上経っていればピルの成分は吸収されていますので追加服用の必要はありません。

 

 

2) 不正出血

Q:生理の1日目からピルを飲み始めたら、生理がいつもより早く終わったのですが。

A: ピルには生理の出血を止めようとする作用がありますので、途中で出血が終わってしまう場合があります。異常ではありませんのでそのまま飲み続けてください。

 

Q:ピルを飲み始めてからずっと、少量の出血が続くのですが。

A:ピルの飲み始め、特に1シート目の場合、生理がすっきり終わらずに少量の出血がだらだらと続く事があります。たいてい休薬期間中の消退出血によっていったんリセットされますので、2シート目以降からは起こりにくくなります。気にせずに飲み続けてください。

 

Q:ピルを飲み始めてだいぶ経つのに、いきなり不正出血がありました。

A:飲み忘れがあったり相互作用のある薬を飲んだりした場合、ホルモンの血液中の濃度が下がった事による不正出血が起こることがあります。また、きちんと飲んでいても突然不正出血が起こったりすることはありますので、定期検診で特に異常を指摘されていなければそのまま様子をみても大丈夫です。検査を受けた事がない場合は、一度受診してください。

 

 

3) 乳房の張り

Q:ピルを飲み始めてから、胸が張って痛いのですが。

A:ピルの飲み初めによくみられる副作用の一つです。生理前に胸が張るのと同じ様に、ホルモンの影響で一時的に胸が張ることがあります。たいていは飲み続けるうちに体が慣れてあまり張らなくなりますが、同じ状態が続くようなら他の種類のピルに変えてみる方法もあります。

 

Q:胸の張りと乳癌は関係ありますか?

A:胸が張るとしこりがあるように感じることがありますが、乳癌とは関係ない場合がほとんどです。定期的に乳癌検診を受けていれば心配ありません。検診を受けた事がなければ、一度受診してください。

 

 

4) 手足のしびれ

Q:ピルを飲み始めてから手や足がしびれるように感じるのですが。

A: ピルの飲み始め時々見られる副作用です。気にせず飲み続けていただいて問題ないものがほとんどですが、ごく稀に血栓症の症状として現れている事がありますので、ひどいしびれが続く場合や押さえると痛い場合・皮膚に変色が見られる場合はまずは受診してください。

 

 

5) 頭痛

Q:ピルを飲み始めて頭痛が続いているのですが。

A: ピルの飲み始めによくみられる副作用の一つです。たいていは飲み続けているうちに軽くなりますので、そのまま飲み続けてください。痛みがひどい場合は痛み止めを併用していただいても大丈夫です。吐いてしまうほどの頭痛が続く場合は受診してください。

 

Q:毎回休薬中に頭痛が起こるのですが。

A: 血液中のホルモン濃度が低くなることによって起こる頭痛です。1相性のピルを服用されている方は2シート連続服用することで、休薬の回数を減らすことが出来ます。また、シートの最後に中用量ピルを追加することによって改善する場合もありますので、受診の際に医師に相談してみてください。

 

 

6) 血栓症

Q:ピルを飲んでいると血栓症になりやすいのですか?

A:血栓症は、非喫煙者で健康な人の場合発症率は10万人に5人と言う非常に稀な病気です。ピルを飲む事によって2~3倍にリスクは高くなりますが、重大な血栓症が起こる確率は非常に低いと言われています。喫煙によって血栓症のリスクは高くなりますので、タバコを吸われる方には確実な禁煙をおすすめします。

 

Q:血栓症を予防する方法はありますか?

A:確実な禁煙が一番重要です。また、健康体重を超えると血栓症のリスクは高くなりますので、体重コントロールも心がけてください。

 

   

7)癌

Q:ピルによって癌になりやすくなると聞いたのですが。

A:ピルを飲む事によって子宮頸癌のリスクが増加するという報告がありますが、ピルが直接癌を引き起こすわけではありません。HPVというウイルスへの感染が、発癌につながっているのではないかと考えられています。

 乳癌に関しては、以前はピルによってリスクがわずかに上がるのではないかと言われていましたが、最新のデータによるとリスクは全く上昇しないとの報告です。定期的な検診はピルを飲んでいなくても必要ですので、1年に1回は受けるようにしてください(乳癌は30歳以上、子宮頸癌は20歳以上)。

 また、卵巣癌や子宮体癌は、逆にピルの服用によってそのリスクを半分以下に減らす事が出来ます。

 

 

8) その他

Q:ピルを飲み始めて返ってうつ状態になったような気がします。

A:ピルに含まれているホルモンとの相性によっては、うつ状態になることがあります。「男性ホルモン作用」の少ないタイプのピルに現れやすい副作用ですが、ピルの種類を変えることによって改善する事もありますので、受診時に医師にご相談ください。

 

Q:ピルを飲み始めてかえってニキビが増えてしまったのですが。

A:ピルの種類との相性は個人差が大きく、人によってはピルを飲んだ事によってニキビがでやすくなることもあります。ほとんどが一時的なものなので、まずは3ヶ月続けて飲んでみてください。それでも改善しなければ、ピルの種類を変えて様子をみることもできますので医師にご相談ください。

 

Q:体重が増えてしまったのですが。

A:ピルの直接的な作用で脂肪が増える事はありませんが、むくみによる体重増加はみられる事があります。むくみがひどい場合はピルの種類を変えるか、むくみを改善する漢方薬を併用できます。また、ピルによって食欲が増進して知らず知らずのうちに食べ過ぎている場合もありますので、毎日の食生活を見直してみてください。

 

Q:眠たくて仕方がないのですが。

A:稀ですが、飲み初めに見られる副作用の一つです。そのまま飲み続けていただく事によって気にならなくなる場合がほとんどですが、日常生活に支障があるほどの眠気の場合服用時間を寝る前の時間帯にずらしてみてください。

 

Q:お乳が出てきたのですが。

A:絞ってにじむ程度のお乳であれば、飲み初めの副作用が考えられます。プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が高くなっている場合もありますので、一度血液検査でホルモンの値を調べるようにしてください。

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10.04.09 飲み合わせに関するFAQ

Q:市販の薬でピルと一緒に飲んではいけないものはありますか?

A:ドラッグストアなどで売っている風邪薬や痛み止めなどの市販の薬は、ピルと一緒に飲んでも問題ありません。ただし、サプリメントとして売っているセントジョーンズワットやチェストベリーはピルの効果を下げますので服用しないで下さい。

 

 

Q:ピル内服中に歯医者に行っても大丈夫ですか?

A: 歯医者で使う局所麻酔などはピルとの相互作用はありません。痛み止めも一緒に飲んで大丈夫ですが、「化膿止め」として出される抗生物質のうち、ペニシリン系とテトラサイクリン系はピルの効果を下げますので、他の種類に変えてもらうようにしてください。

 

 

Q:ピル内服中にお酒を飲んでも大丈夫ですか?

A: アルコールがピルの効果に影響を与える事はありません。ただし肝臓への負担もありますので、飲みすぎには注意してください。

 

 

Q:目薬や塗り薬もピルの効果に影響しますか?

A: 目薬・塗り薬・シップ・坐薬などの外用薬はピルと併用しても全く問題ありません。

 

 

Q:病院で処方された薬との飲み合わせは大丈夫でしょうか?

A: ピルの効果に影響する場合と、併用した薬の効果に影響が出る場合があります。詳細は各科の主治医を相談してください。風邪薬・胃薬・便秘薬・解熱鎮痛剤・漢方薬・抗アレルギー剤などは併用しても問題ありません。

 比較的良くある併用で注意が必要なものは以下の薬です。

    

抗生物質→ペニシリン系とテトラサイクリン系はピルの効果を下げるので避けてください

 

副腎皮質ホルモン→内服薬の場合は副腎皮質ホルモンの作用が強まる可能性があるので服用量の調節をしてもらってください

    

喘息の薬(テオフィリン製剤)→テオフィリンの効果が強く出る可能性があるので服用量の調節をしてもらってください

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10.04.09 その他のFAQ

Q:休薬期間中も避妊効果はあるのですか?

A:飲み忘れなどのトラブルがなく、次のシートをきちんと飲み始めるのであれば、休薬期間中も避妊効果は持続します。

 

Q:休薬期間を短くしても避妊効果は変わりませんか?

A:休薬期間中に消退出血があれば、休薬期間を5日や6日にしても避妊効果は持続します。

 

Q:飲む順番を間違えてしまったのですが。

A:飲む順番が入れ替わっても避妊効果に問題はありませんが、不正出血の原因になる事があります。

 

Q:休薬期間中に生理が来ないのですが。

A:ピルの種類によっては、子宮内膜がほとんど厚くならず、出血量が減りすぎて生理そのものが飛んでしまう事があります。そのまま休薬期間が7日以上にならないようにして、次のシートを飲み始めてください。たいていは次のシートの休薬期間中に出血があります。2シート連続で飛ぶようなら、念のため妊娠検査を行ってください。

 

Q:ピルの種類を変更したいのですが。

A:低用量ピル同士の種類の変更は、28錠目を飲みきってから(または休薬7日の後)新しい種類の1シート目を開始して下さい。

 

Q:中用量ピルから低用量ピルへ変更したいのですが。

A: 中用量ピルを飲み終わってから、出血の初日に低用量ピルを飲み始めてください。

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10.04.09 緊急避妊(モーニングアフターピル)

 セックスをする上で、避妊と性感染症予防についてちゃんと考えてパートナーと話をする事は、最低限のマナーだと思います。

 10代だから気をつけなければいけないのではなく、結婚しているからなあなあでいいのではなく、セックスをするのなら誰でも知っておかなければいけない事のはず・・・・なのに、意外と正しい知識をもって、安心&安全なセックスをしている人は少ないようです。

 避妊や性感染症については、別ページで書いていきますが、まずは「緊急避妊(モーニングアフターピル)」について紹介したいと思います。

 

 最近ようやく女性雑誌などでも取り上げられるようになってきましたが、まだあまり知らない人のほうが多いはず。女性だけでなく、男性もぜひ知っておいてくださいね。

 緊急避妊というのは、コンドームが途中で破れてしまった・外れてしまった・コントロールがきかずに無防備なセックスをしてしまった・レイプされた、など、妊娠の可能性が高いセックスをしてしまってから72時間以内に行う事によって、望まない妊娠を4分の1に減らす事のできる方法です。

 

 

1)どうすればいいの?

 性交から72時間以内に、婦人科を受診して緊急避妊薬(ノルレボ)を処方してもらいます。最初の服用が早いほうが効果は高くなりますので、失敗したと思ったらできるだけ早く受診するようにしてください。ただし、緊急避妊を扱っていない婦人科もあるので、受診前に電話で確認した方が確実です。

 

2)何を飲むの?

 黄体ホルモンのみが含まれた「ノルレボ」という緊急避妊専用の薬を1錠1回飲みます。

 

3)保険証は必要?

 緊急避妊は保険がききません。なので、保険証無しで、診察も無しで処方される場合が多いです。料金は病院によって設定が違いますので、事前に問い合わせるようにしてください。

 

4)何度も緊急避妊して大丈夫?

 何度も繰り返すことは、絶対に止めてください。緊急避妊はあくまで「緊急時」のためだけにある最終手段です。一時的にホルモンバランスを乱すことになりますので、体にはかなり負担がかかります。もちろん、望まない妊娠をしてしまうよりは心身への負担は軽いですが、繰り返すことはお勧めできません。

 これをきっかけに、必ず今後の確実な避妊についてパートナーと話し合うようにしてください。


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10.04.09 ピルによる月経移動の方法

1) 月経を早める場合

a)オーソMの場合

 月経を早めたい日数分だけ、服用する錠数を減らします。ただし、服用した数が14錠以下になるときちんと出血が起こらない場合もあるので、7日以上早めるのは難しいと考えた方がいいでしょう。最後の錠剤を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。休薬期間中は出血を確認するまで他の避妊法を併用してください。

 

b)それ以外のピルの場合

 あらかじめ予定がわかっている場合は、飲み始めるときに1錠目から早めたい日数分までの錠剤を飛ばして飲み始めます(5日早める場合は6錠目から内服する事になります)。飲み始めた後から早めようとする場合は、月経を早めたい日数分だけ、後半の実薬を減らして飲み終わりを早めます。最後の実薬を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。休薬期間中は出血を確認するまで他の避妊法を併用してください。

 

 

2) 月経を遅らせる場合

a)オーソMの場合

 月経を遅らせたい日数分だけ、服用する錠数を増やします。ただし、あまり長く延期すると途中で不正出血が起こる確率が高くなります。最後の錠剤を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。服用中も休薬期間中も避妊効果は持続します。

 

b)それ以外のピルの場合

 月経を遅らせたい日数分だけ、21錠目の次の日から予備シートの同じ色のピルを(3相目のピルを)継ぎ足して飲み続けます。ただし、あまり長く延期すると途中で不正出血が起こる確率が高くなります。最後の実薬を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。服用中も休薬期間中も避妊効果は持続します。

 

 

3) 手元に予備シートがない場合

 受診して新しいシートまたは中用量ピルを処方してもらいます。中用量ピルを21錠目の次の日から飲み次ぐ事によって、延長する事もできます。

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10.04.05 ピル服用前の方のためのFQA

Q:ピルって何?
A
:卵巣から出る2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)がバランスよく配合されたホルモン剤です。含まれているホルモンの量によって、高用量・中用量・低用量に分類されています。ここで説明している、経口避妊薬のピルとは低用量ピルのことです。


Q:どんな作用があるの?
A
:女性ホルモンをバランスよく取り込むことで、卵巣を冬眠状態にさせ、排卵を抑えます。他にも、子宮内膜を厚くさせない作用や頚管粘液をネバネバにさせる作用があり、これらの作用の組み合わせによって、より確実な避妊効果を得ることができます。

ピルの作用1)排卵を抑える→避妊・排卵痛や排卵期出血の改善・月経前症候群の改善・子宮内膜症の予防や改善・卵巣嚢腫や卵巣癌の予防

ピルの作用2)子宮内膜を厚くしない→着床しにくくする・月経痛の軽減・月経量の減少・子宮内膜症の予防や改善・子宮体癌の予防

ピルの作用3)頚管粘液を粘調にする→精子の進入を防ぐ・骨盤内感染を防ぐ


Q:副作用が心配なんですが。
A:ピルの飲み始めによく見られる副作用が、吐き気・だるさ・頭痛・不正出血・むくみなどです。ほとんどが軽い症状ですむことが多く、1~3ヶ月飲み続けるうちに気にならなくなります。重大な副作用として血栓症がありますが、リスクがない方であれば重篤な血栓症が起きる心配はほとんどありません。


Q:ピルのメリットって?
A:確実な避妊効果があるのはもちろんですが、他にも以下のようなメリットがあります。
    ・月経痛の軽減
    ・月経量の軽減
    ・貧血の改善
    ・ホルモンバランスの改善
    ・月経前症候群の改善
    ・ニキビや多毛の改善
    ・骨盤内感染や卵巣嚢腫の予防
    ・子宮外妊娠のリスク減少
    ・子宮内膜症の予防、悪化防止
    ・卵巣癌や子宮体癌のリスク軽減


Q:ピルを飲める年齢に制限はありますか?
A:初潮をむかえていれば10代でも飲めます。また、タバコを吸わないリスクのない方であれば、45~50歳くらいまで、何年でも飲み続けられます。


Q:飲み始めたらずっと続けなければいけないの?
A:1シートの途中でやめるのはお勧めできませんが、メリットを感じなければすぐにでも止めることはできます。ただ、ピルの効果を確認するためには最低でも3ヶ月は続けてみる必要があります。目的にもよりますが、まずは3ヶ月試してみて、便利だと感じたら続けたらいいし、嫌だと感じたらやめればいいのです。逆に、妊娠を希望するまでずっと飲みつづけることも可能です。メリットとデメリットを天秤にかけて、自分に一番いい方法を選んでいってください。


Q:ピルは誰でも飲めるの?
A:薬ですから飲んではいけない人もいます。詳しくは医師にご相談ください。次のような人は、ピルは飲めません。       
*セルフチェックシートで確認してみましょう

    ・乳癌、子宮頚癌、子宮体癌にかかっている人
    ・原因不明の性器出血がある人
    ・血栓症を起したことのある人
    ・35歳以上で1日15本以上タバコを吸う人
    ・前兆をともなう片頭痛のある人
    ・血液が固まりやすい体質の人
    ・4週間以内に手術を予定している人や術後2週間以内の人
    ・産後4週間以内の人
    ・重篤な肝障害や肝腫瘍がある人
    ・高血圧の人
    ・妊娠中または授乳中の人


Q:生理不順でも飲めますか?
A:大丈夫です。むしろピルを飲むことによって規則正しい月経周期に整える事ができますので、最近では生理不順の治療薬としても使われています。次の生理がいつ来るがわからないようであれば、注射や飲み薬で生理を起してからピルを飲み始めることもできますので、まずは病院でご相談ください。


Q:タバコを吸っていたらピルは飲めないんですか?
A:35歳以上で1日15本以上吸う方や40歳以上でタバコを吸う方には、ピルは原則的に処方できません。タバコもピルも血液を固まりやすくするため、両方を重ねると血栓症のリスクが高くなってしまうからです。1日に吸う本数が減らせればピルの処方も可能ですので、あきらめず節煙してみてください。また、今後の健康のためにも、きちんと禁煙することをお勧めします。


Q:他の病気で常用している薬があるのですが。
A:薬の種類によってはピル効果を下げてしまうこともあるので、併用しないほうがいいものもありますが、一緒に飲んで問題ないものがほとんどです。相互作用はあっても、併用薬の量を調節すればいいものもありますので、主治医とよく相談してみて下さい。


Q:ピルを飲んでいると生理は来ないの?
A:ホルモンをバランスよく取り込んでいますから、ピルを飲んでいる限り28日周期できちんと出血があります。ピルは生理を止めるのではなく、排卵を止める薬です。


Q:排卵を止めたら体によくないのでは?
A:そんなことはありません。妊娠中や授乳中の女性は排卵していませんが、体には何の害もありません。むしろ卵巣をお休みさせてあげることができるので、卵巣にとっては排卵のたびに傷つくのを避けられている状態です。ピルによる排卵抑制も同じことが言えます。


Q:本当に避妊効果は確実?
A:ピルは飲み忘れなどなく正しく服用すれば99.9%確実に避妊できます。ただし、飲み忘れると効果は下がりますので注意が必要です。100%確実な避妊というものはありませんので、STD予防のためにも、ピルとコンドームのダブルメソッドをお勧めします。


Q:ピルを飲んだら不妊になる?
A:ピルのせいで不妊症になることはまずありません。むしろ、不妊の原因となる子宮内膜症や骨盤内感染を予防し、将来的な不妊を防ぐことができます。また、卵巣を一時的にお休みさせてあげられるので、不妊症の治療に使われることもあります。


Q:ピルで癌になることはないですか?
A:ありません。最新のデータでは、ピルの服用期間が15年未満の人では乳癌のリスクは全く上昇せず、服用期間が15年以上の人でも1.1~1.2倍程度の上昇との報告があります。また、子宮頸癌はピルのせいでリスクが上がるわけではなく、STDの一種であるHPV感染が大きく関与しているのではないかといわれています。逆に、卵巣癌や子宮体癌はピルによってリスクが5分の1以下に減ります。


Q:どうやったら手に入りますか?
A:ピルは処方薬ですので、病院を受診して処方箋をもらう必要があります。


Q:1シート何円くらい?
A:病院や薬局によって異なりますが、大体1シート(1か月分)2000円~3000円です。


Q:内診は必要ですか?
A:ピルの処方に内診は必須ではありません。リスクがなければ、問診と血圧測定のみで処方できます。ただ、1度も婦人科検診を受けたことがない方には、年に1度はチェックすることをお勧めしています。


Q:保険証は必要ですか?
A:ピルは自費ですので、保険証は不要です。


Q:いつ受診するのがいい?
A:基本的には、いつ受診して頂いても構いません。ピルは生理初日または1週間以内に飲み始めますので、次の月経が来る少し前に受診するのがいいでしょう。


Q:毎月薬をもらいにいかないといけないの?
A:飲み始めは、副作用のチェックなどのため1~2か月分ずつお渡しすることが多いですが、慣れてくれば3~6ヶ月分ずつまとめて処方することも可能です。病院によって1回に処方できるシート数が異なりますので、詳しくは問い合わせてみてください。

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10.04.05 

低用量ピルを飲み始める前にチェックしてみましょう

 

初潮はありましたか。

他の経口避妊薬またはホルモン剤を服用したときのアレルギー経験はありますか。

乳房にしこりのようなものがありますか。

悪性腫瘍があると言われたことはありますか。

月経時以外に性器出血がありますか。

以前に、血栓性静脈炎・肺血栓症・脳梗塞・心筋梗塞・狭心症にかかった事はありますか。

血液が固まりやすいと言われたことがありますか。

タバコを吸いますか。

抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫疾患があると言われたことはありますか。

大手術をされる予定があるか、最近されたましたか。

最近、お産をされましたか。

肝臓に障害があると言われたことがありますか。

胆石があると言われたことがありますか。

心臓や腎臓に障害があると言われたことがありますか。

コレステロールが高いと言われたことがありますか。

血糖値が高いと言われた事がありますか。

血圧が高いと言われたことがありますか。

現在、妊娠中ですか、又は妊娠している可能性がありますか。

現在、授乳をしていますか。

ご家族で50歳以下で心筋梗塞・脳梗塞・静脈血栓症にかかったことのある方はいますか。

現在、病院で処方された薬を服用していますか。

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清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー