

1)飲み始め
Q:いつ飲み始めたらいいのですか?
A:1シート目は基本的に月経開始日叉は月経開始から一番近い日曜日からです。月経開始から24時間以内に開始した場合のみ、1錠目から避妊効果が得られます。医師から飲み初めの日の指示があった場合はその日から飲み始めてください。月経初日以外から飲み始めた場合は、初めの1週間は避妊効果は得られません。
Q:2シート目も生理の初日から飲み始めるのですか?
A: 2シート目以降は月経とは関係なく、1シート目の28錠目を飲み終わったら(21日タイプの場合は休薬期間7日後に)飲み始めてください。
Q:生理がきちんと始まったかどうか分らないうちに飲み始めてしまったのですが。
A: おりものに血が混ざる程度でも出血があれば月経開始と見なします。ピルを飲み始める事によって本格的な出血にならず少量の出血が続く事がありますが、そのまま飲み続けてください。
2)飲む時間
Q:飲んだらいい時間は決まっていますか?
A: 基本的に何時に飲んでもかまいませんが、毎日同じ時間に飲む事が大切です。ご自分の生活パターンに合わせて飲み忘れにくい時間に設定してください。
Q:飲む時間を変更する事はできますか?
A: 12時間以内ならずらす事は可能です。いつもより早める分には問題ありませんが、遅くした場合不正出血の原因になる事があります。
Q:海外に行くのですが。
A: 一番簡単な方法は、日本時間のままの時計を一つ持っておいて、日本にいたときと同じ時間に飲む事です。日本時間での定時が、海外で真夜中に当たる場合は数時間早めて寝る前に飲むようにしてください。
3) 形状
Q:ピルを噛み砕いてしまったのですが。
A: ピルは噛んで飲んでも作用は変わりませんので問題ありません。かけらが口の中に残っていても吸収されますので大丈夫です。
4)飲み物
Q:ピルは水無しで飲んでもいいですか?
A:水かぬるま湯で飲むのが基本ですが、きちんと飲み込めれば水無しでもかまいません。
Q:水以外の飲み物で飲んでもいいですか?
A:お茶やジュースで飲んでも問題ありませんが、グレープフルーツジュースはピルの効果を強くする作用がありますので副作用が強く出てしまう可能性があります。また、セントジョーンズワットやチェストベリーが含まれているジュース類は、ピルの効果を低下させる可能性がありますので摂取しないようにしてください。
5)服用中止について
Q:シートの途中で飲むのをやめてもいいですか?
A: シートの途中で飲むのをやめても、数日後に生理が来ますが、飲んだ実薬の数が14錠以下だときちんと出血が起こらない場合もあります。できれば最低14錠は続けて飲むようにしてください。また、途中で飲むのをやめた場合避妊効果は確実なものにはなりませんので、他の避妊法を併用するようにしてください。
Q:そろそろ子供が欲しいのですが。
A: ピルの服用をやめると、1ヵ月後にすぐ正常な月経が来る人は約50%ですが、大体3ヶ月以内に正常な月経周期に戻ります。服用中止後3ヶ月の自然排卵率は約80~90%ですので、妊娠したい時期の2~3ヶ月前から服用を中止して、基礎体温を測りながら様子を見てください。また、妊娠を目指す2~3ヶ月前から葉酸を補うことをお勧めします。
Q:何歳まで飲んでもいいのでしょうか?
A: 血栓症や他の血管障害のリスクがなければ、閉経まで飲みつづけても構いません。自分の卵巣が閉経の時期をむかえていても、ピルを飲みつづけていれば月経はありますので、48~50歳くらいになったら一度休薬7日目にFSHというホルモンの値を測ってもらうようにして下さい。閉経が近づいているようなら、ピルの服用はやめてホルモン補充療法(HRT)への移行を医師と相談してみてください。
6)下痢をした場合
Q:1回だけ軟らかめの便が出たのですが。
A: 軟便や1回だけの下痢の場合ピルの吸収には問題ありませんので、そのまま服用を続けてください。避妊効果も保たれます。
Q:水のような下痢を1日に何度も繰り返しているのですが。
A: ピルの吸収が悪くなる場合がありますので、下痢がおさまるまでと回復してから7日間は他の避妊法を併用してください。
7) 飲みすぎた場合
Q:間違えて1日に2錠飲んでしまったのですが。
A: ピルの効果に問題はありません。飲む曜日が1日ずれますので今後の飲み忘れに注意してください。パッケージに今後の服用予定日を書いておくと混乱しにくくなります。
1)吐き気
Q:吐き気が辛いので飲むのをやめてもいいですか?
A:ピルによる吐き気は、ホルモンを外から取り入れる事に体が慣れるまでの一時的なものです。飲み続ける事によって軽くなっていきますので初めは我慢して飲み続けてください。
Q:吐き気止めを飲んでもいいですか?
A:ピルと一緒に飲んでもかまいません。
Q:吐き気を軽くする方法はありませんか?
A:ピルを半分に割って12時間ごとに半分ずつ飲む分割投与という方法があります。ただし分割投与の場合は避妊効果は不確実になりますので他の避妊法を併用してください。
Q:吐いてしまったのですが。
A: ピルを飲んでから3時間以内に吐いてしまった場合は追加服用が必要です。次の日の分を追加で飲んでください。3時間以上経っていればピルの成分は吸収されていますので追加服用の必要はありません。
2) 不正出血
Q:生理の1日目からピルを飲み始めたら、生理がいつもより早く終わったのですが。
A: ピルには生理の出血を止めようとする作用がありますので、途中で出血が終わってしまう場合があります。異常ではありませんのでそのまま飲み続けてください。
Q:ピルを飲み始めてからずっと、少量の出血が続くのですが。
A:ピルの飲み始め、特に1シート目の場合、生理がすっきり終わらずに少量の出血がだらだらと続く事があります。たいてい休薬期間中の消退出血によっていったんリセットされますので、2シート目以降からは起こりにくくなります。気にせずに飲み続けてください。
Q:ピルを飲み始めてだいぶ経つのに、いきなり不正出血がありました。
A:飲み忘れがあったり相互作用のある薬を飲んだりした場合、ホルモンの血液中の濃度が下がった事による不正出血が起こることがあります。また、きちんと飲んでいても突然不正出血が起こったりすることはありますので、定期検診で特に異常を指摘されていなければそのまま様子をみても大丈夫です。検査を受けた事がない場合は、一度受診してください。
3) 乳房の張り
Q:ピルを飲み始めてから、胸が張って痛いのですが。
A:ピルの飲み初めによくみられる副作用の一つです。生理前に胸が張るのと同じ様に、ホルモンの影響で一時的に胸が張ることがあります。たいていは飲み続けるうちに体が慣れてあまり張らなくなりますが、同じ状態が続くようなら他の種類のピルに変えてみる方法もあります。
Q:胸の張りと乳癌は関係ありますか?
A:胸が張るとしこりがあるように感じることがありますが、乳癌とは関係ない場合がほとんどです。定期的に乳癌検診を受けていれば心配ありません。検診を受けた事がなければ、一度受診してください。
4) 手足のしびれ
Q:ピルを飲み始めてから手や足がしびれるように感じるのですが。
A: ピルの飲み始め時々見られる副作用です。気にせず飲み続けていただいて問題ないものがほとんどですが、ごく稀に血栓症の症状として現れている事がありますので、ひどいしびれが続く場合や押さえると痛い場合・皮膚に変色が見られる場合はまずは受診してください。
5) 頭痛
Q:ピルを飲み始めて頭痛が続いているのですが。
A: ピルの飲み始めによくみられる副作用の一つです。たいていは飲み続けているうちに軽くなりますので、そのまま飲み続けてください。痛みがひどい場合は痛み止めを併用していただいても大丈夫です。吐いてしまうほどの頭痛が続く場合は受診してください。
Q:毎回休薬中に頭痛が起こるのですが。
A: 血液中のホルモン濃度が低くなることによって起こる頭痛です。1相性のピルを服用されている方は2シート連続服用することで、休薬の回数を減らすことが出来ます。また、シートの最後に中用量ピルを追加することによって改善する場合もありますので、受診の際に医師に相談してみてください。
Q:ピルを飲んでいると血栓症になりやすいのですか?
A:血栓症は、非喫煙者で健康な人の場合発症率は10万人に5人と言う非常に稀な病気です。ピルを飲む事によって2~3倍にリスクは高くなりますが、重大な血栓症が起こる確率は非常に低いと言われています。喫煙によって血栓症のリスクは高くなりますので、タバコを吸われる方には確実な禁煙をおすすめします。
Q:血栓症を予防する方法はありますか?
A:確実な禁煙が一番重要です。また、健康体重を超えると血栓症のリスクは高くなりますので、体重コントロールも心がけてください。
7)癌
Q:ピルによって癌になりやすくなると聞いたのですが。
A:ピルを飲む事によって子宮頸癌のリスクが増加するという報告がありますが、ピルが直接癌を引き起こすわけではありません。HPVというウイルスへの感染が、発癌につながっているのではないかと考えられています。
乳癌に関しては、以前はピルによってリスクがわずかに上がるのではないかと言われていましたが、最新のデータによるとリスクは全く上昇しないとの報告です。定期的な検診はピルを飲んでいなくても必要ですので、1年に1回は受けるようにしてください(乳癌は30歳以上、子宮頸癌は20歳以上)。
また、卵巣癌や子宮体癌は、逆にピルの服用によってそのリスクを半分以下に減らす事が出来ます。
8) その他
Q:ピルを飲み始めて返ってうつ状態になったような気がします。
A:ピルに含まれているホルモンとの相性によっては、うつ状態になることがあります。「男性ホルモン作用」の少ないタイプのピルに現れやすい副作用ですが、ピルの種類を変えることによって改善する事もありますので、受診時に医師にご相談ください。
Q:ピルを飲み始めてかえってニキビが増えてしまったのですが。
A:ピルの種類との相性は個人差が大きく、人によってはピルを飲んだ事によってニキビがでやすくなることもあります。ほとんどが一時的なものなので、まずは3ヶ月続けて飲んでみてください。それでも改善しなければ、ピルの種類を変えて様子をみることもできますので医師にご相談ください。
Q:体重が増えてしまったのですが。
A:ピルの直接的な作用で脂肪が増える事はありませんが、むくみによる体重増加はみられる事があります。むくみがひどい場合はピルの種類を変えるか、むくみを改善する漢方薬を併用できます。また、ピルによって食欲が増進して知らず知らずのうちに食べ過ぎている場合もありますので、毎日の食生活を見直してみてください。
Q:眠たくて仕方がないのですが。
A:稀ですが、飲み初めに見られる副作用の一つです。そのまま飲み続けていただく事によって気にならなくなる場合がほとんどですが、日常生活に支障があるほどの眠気の場合服用時間を寝る前の時間帯にずらしてみてください。
Q:お乳が出てきたのですが。
A:絞ってにじむ程度のお乳であれば、飲み初めの副作用が考えられます。プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が高くなっている場合もありますので、一度血液検査でホルモンの値を調べるようにしてください。
Q:市販の薬でピルと一緒に飲んではいけないものはありますか?
A:ドラッグストアなどで売っている風邪薬や痛み止めなどの市販の薬は、ピルと一緒に飲んでも問題ありません。ただし、サプリメントとして売っているセントジョーンズワットやチェストベリーはピルの効果を下げますので服用しないで下さい。
Q:ピル内服中に歯医者に行っても大丈夫ですか?
A: 歯医者で使う局所麻酔などはピルとの相互作用はありません。痛み止めも一緒に飲んで大丈夫ですが、「化膿止め」として出される抗生物質のうち、ペニシリン系とテトラサイクリン系はピルの効果を下げますので、他の種類に変えてもらうようにしてください。
Q:ピル内服中にお酒を飲んでも大丈夫ですか?
A: アルコールがピルの効果に影響を与える事はありません。ただし肝臓への負担もありますので、飲みすぎには注意してください。
Q:目薬や塗り薬もピルの効果に影響しますか?
A: 目薬・塗り薬・シップ・坐薬などの外用薬はピルと併用しても全く問題ありません。
Q:病院で処方された薬との飲み合わせは大丈夫でしょうか?
A: ピルの効果に影響する場合と、併用した薬の効果に影響が出る場合があります。詳細は各科の主治医を相談してください。風邪薬・胃薬・便秘薬・解熱鎮痛剤・漢方薬・抗アレルギー剤などは併用しても問題ありません。
比較的良くある併用で注意が必要なものは以下の薬です。
抗生物質→ペニシリン系とテトラサイクリン系はピルの効果を下げるので避けてください
副腎皮質ホルモン→内服薬の場合は副腎皮質ホルモンの作用が強まる可能性があるので服用量の調節をしてもらってください
喘息の薬(テオフィリン製剤)→テオフィリンの効果が強く出る可能性があるので服用量の調節をしてもらってください
Q:休薬期間中も避妊効果はあるのですか?
A:飲み忘れなどのトラブルがなく、次のシートをきちんと飲み始めるのであれば、休薬期間中も避妊効果は持続します。
Q:休薬期間を短くしても避妊効果は変わりませんか?
A:休薬期間中に消退出血があれば、休薬期間を5日や6日にしても避妊効果は持続します。
Q:飲む順番を間違えてしまったのですが。
A:飲む順番が入れ替わっても避妊効果に問題はありませんが、不正出血の原因になる事があります。
Q:休薬期間中に生理が来ないのですが。
A:ピルの種類によっては、子宮内膜がほとんど厚くならず、出血量が減りすぎて生理そのものが飛んでしまう事があります。そのまま休薬期間が7日以上にならないようにして、次のシートを飲み始めてください。たいていは次のシートの休薬期間中に出血があります。2シート連続で飛ぶようなら、念のため妊娠検査を行ってください。
Q:ピルの種類を変更したいのですが。
A:低用量ピル同士の種類の変更は、28錠目を飲みきってから(または休薬7日の後)新しい種類の1シート目を開始して下さい。
Q:中用量ピルから低用量ピルへ変更したいのですが。
A: 中用量ピルを飲み終わってから、出血の初日に低用量ピルを飲み始めてください。
1) 月経を早める場合
a)オーソMの場合
月経を早めたい日数分だけ、服用する錠数を減らします。ただし、服用した数が14錠以下になるときちんと出血が起こらない場合もあるので、7日以上早めるのは難しいと考えた方がいいでしょう。最後の錠剤を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。休薬期間中は出血を確認するまで他の避妊法を併用してください。
b)それ以外のピルの場合
あらかじめ予定がわかっている場合は、飲み始めるときに1錠目から早めたい日数分までの錠剤を飛ばして飲み始めます(5日早める場合は6錠目から内服する事になります)。飲み始めた後から早めようとする場合は、月経を早めたい日数分だけ、後半の実薬を減らして飲み終わりを早めます。最後の実薬を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。休薬期間中は出血を確認するまで他の避妊法を併用してください。
2) 月経を遅らせる場合
a)オーソMの場合
月経を遅らせたい日数分だけ、服用する錠数を増やします。ただし、あまり長く延期すると途中で不正出血が起こる確率が高くなります。最後の錠剤を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。服用中も休薬期間中も避妊効果は持続します。
b)それ以外のピルの場合
月経を遅らせたい日数分だけ、21錠目の次の日から予備シートの同じ色のピルを(3相目のピルを)継ぎ足して飲み続けます。ただし、あまり長く延期すると途中で不正出血が起こる確率が高くなります。最後の実薬を飲んでから8日目に次のシートを開始してください。服用中も休薬期間中も避妊効果は持続します。
3) 手元に予備シートがない場合
受診して新しいシートまたは中用量ピルを処方してもらいます。中用量ピルを21錠目の次の日から飲み次ぐ事によって、延長する事もできます。