更年期はいつから?

 クリニックにいらっしゃる患者様のお悩みで一番多いのは、生理不順や不正出血なんですが、40歳以上で生理不順の方は、同時に「更年期が心配」という方も結構いらっしゃいます。
 医学的には、更年期というのは45歳~55歳くらいの閉経をはさんで約10年を指すのですが、早い方は40代前半でも更年期の症状が出ることがあります。
 のぼせやほてりといった代表的な更年期症状よりも、「何となく疲れやすくなった」「めまいやふわふわする感じが続く」といった、更年期症状なのか自律神経失調症なのか分かりにくい症状が出る方も結構いらっしゃいます。
 クリニックでは、更年期が気になる方には簡易更年期指数という簡単なテストを記入していただいて、どのくらい更年期の症状が強いのかをチェックしています。
 ただ、更年期の自覚症状は個人差が大きくて、女性ホルモンの数値がそれほど下がっていなくても症状が辛いという方もいらっしゃるんです。
 更年期の治療の必要性は、症状がどのくらい日常生活に支障をきたしているかが基準になります。なので、例え生理は規則正しく来ていても、症状が辛ければ治療の対象になるんですね。
 漢方治療にするのか、ホルモン補充療法をするのか、プラセンタ注射にするのかは、症状の辛さとご本人の希望によってある程度選択が可能です。
 スッキリ効果が出やすいのはホルモン補充療法ですが、漢方だけでもかなり楽になる方もいらっしゃいます。
 更年期は、次のステージに体が変化していく移行期間です。毎日の過ごし方や自分の体との付き合い方を見直してみましょうね、という大事な時期なんです。
 更年期かも?と思ったら、辛い症状を我慢したりせずにお気軽にご相談くださいね。