性的パートナーや性的体験で「不快」を体験した女性のためのグループカウンセリング

「まさかこの体験にこんな意味があったなんて!」

 婦人科の外来には、性的に何らかの不快な思いをした方が多くいらっしゃいます。
 このような経験はないですか?

※パートナーがコンドームをつけてくれなかった
※気分じゃないのに嫌々性行為をした
※思いがけず性感染症にかかった
※パートナーに浮気をされた
※予定外の妊娠をした
※電車で痴漢にあった
※職場でセクハラされた

 これらの経験は、いずれも性的不快体験として、後々のパートナーシップや女性としての幸せに影響してしまうことがあります。

 レイプやDVのような、はっきりとした性的被害のケースでは、その後のメンタルフォローが大切であることはご本人も認識しやすいと思われます。診察させていただいた段階では、まだ動揺されていたり、感情の整理がついていない段階のことが多いので、本当は日を改めてじっくりとカウンセリングさせていただけたらいいのに、と感じることもしばしばあります。
 診察の時間内ではじっくりと伺えないお話を扱ったり、ご本人が向かい合える段階になった時に、改めてその出来事に取り組める機会を作りたいと思い、今回のグループカウンセリングを開催することにしました。

 明らかな性的被害でなくても、ちょっとした性的不快体験が身体症状の原因になっているケースは少なくありません。例えば、月経不順と原因不明の外陰部の痒みを繰り返していた10代の方は「通学時にバスで痴漢にあった」という体験から「女性とは不快にさせられるものだ」という信じ込みを持ってしまい、これらの身体症状を引き起こしていました。また、更年期症状と性交痛を訴えてこられた方は、「妊娠を継続することができなかった」という経験と「小さい頃に公園でいたずらされた」という記憶が影響していました。このように、自分では「もう過去のこと」と思っていても、脳はしっかり記憶しており、たびたびその記憶から引き出される体への反応が不調につながっているケースも多いのです。

 ご本人にとって「不快な記憶」「嫌な記憶」と認識されているからこそ、「もう忘れよう」「なかったことにしよう」としがちです。でも、これらの体験は「見ないようにしよう」と思えば思うほど、ちょうどビーチボールを水中に隠そうとしたらボンッと飛び出てきてしまうように、返って『ちゃんと目を向けてよ!』というサインを出してくるのです。記憶は消したりふたをしたりしてはいけません。形を変えて「意味をつけ直す」ことが重要です。

 こういった何らかの性的不快体験を引き起こした女性のためのグループカウンセリングを開催します。かなりプライベートな内容を、なぜ「グループカウンセリング」という形で扱うのか、疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。実は、グループで行うからこそ得られるものがあるからなのです。他の方の体験や気づきを聞くことで、新たな気づきが産まれることも多く、また、他の方の発言から大きなヒントを得る場合もあります。
 グループカウンセリングだからといって、完全に100%全てを開示しなければならないわけではありません。話したくないことは話そうと感じられるまで話さなくて大丈夫ですし、話したいと思った事だけ話したり、徐々に話せそうだなと感じたタイミングでお話しされても大丈夫です。
 今まさに、ご自身の体験に向かい合う時だな、と感じられたら、ぜひ参加してみてください。

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【性的パートナーや性的体験で「不快」を体験した女性のためのグループカウンセリング】

開催日:7月28日(日)10時~17時(9:40受付開始)
場所:クリニック待合室
持ち物:筆記用具
参加費:20000円(事前にお振込みください)
ファシリテーター:ポートサイド女性総合クリニック院長 清水なほみ
お問い合わせ・お申込み先:info@be-proud-07.sakura.ne.jp