なぜ親が親としての役割を果たそうとするほど子どもに病気が出やすいのか

  体重減少性無月経と母親の過干渉との関係などは以前から指摘されていますが、親子関係が婦人科疾患を引き起こす背景に隠れていることは珍しくありません。母親の過干渉を、娘さんご本人が息苦しいとか「嫌だ」と自覚している場合は、解決の糸口を見つけやすかったのですが、いわゆる優等生タイプや「いい子」を演じてしまうタイプの方だと、質問をしてもあまり親に対する反発心もなく、どのような関係性が隠れているのか見つけにくいことがしばしばありました。

 最近、過干渉な母親⇔従順な娘の関係の中で何が起きているのかがだんだん見えてきました。母親が「母親たるものこうでなければいけない」と思って「ちゃんと母親をやろう」と思えば思うほど、そして、娘さんが「いい子になろう」「親を尊敬しよう」とすればするほど、月経不順や月経困難症を引き起こしてくるのだということが分かってきました。
 ご本人が親を尊敬したり「親として」感謝していたりするので、一見問題点が見えにくくなるんですよね。でも、「子どもは常に親の望みを叶えようとする」という観点から見てみると、解決の糸口が分かってきます。

 母親が過干渉な場合、親の潜在意識下の望みは「親としての役割をこなしたい」つまり、子どもに対しては「子どもとして庇護下に置いておきたい」ということになります。親が親として「ちゃんとやろう」と思うことは、一見悪いことではないように思えるかもしれませんが、実はこの「親の望み」を叶えるためには、子どもは「子どものままでいる」必要が生じるのです。
 女性の場合、子どものままでいるとはすなわち卵巣機能を押さえておくということです。または、「子宮や卵巣なんていらない!」と思うような現象を引き起こすということです。これが、月経不順や月経痛という症状で現れているのだということが、何組もの母&娘関係を見る中で明らかになってきました。
 
「親らしくあろう」「子どもらしくあろう」と思うことが「悪いこと」であるという意味ではありません。ただ、「親らしく」の中身が「親なのだからこうあるべきこうあってはならない」という「べきべき思考」から発生している場合、親らしくあろうとすればするほど「本来の自分の姿」からずれてしまう場合があります。
 また、そんな親の無意識の望みをキャッチして、子どもが「子どもらしくあり続けよう」とすると、子どもの自立や精神的にも肉体的に成長することを抑えることになります。「思春期」と呼ばれる時期は、親子関係に何も問題がなくても、子どもが子どものままでいたい気持ちと大人になりたい気持ちがあいまざって揺れる時期です。この時期に月経不順やひどい月経痛が発生するのは、子どもらしく「在らねばならない」という意識が悪さしている可能性があります。

 最近は、こういったケースに対して、親に働きかけてもなかなか意識が変わらないので、ご本人だけに診察室に入っていただいてアプローチするようにしています。
 10代の月経不順の患者様は、一生懸命親を「尊敬しよう」としていらっしゃいました。でも、本人の「自分らしい生き方」は母親の生き方とは全く別だったんですね。母親と「違う選択」をすることがどうしても抵抗があるようだったので、「お母さんと違う人生を歩むことと、お母さんの人生を否定することはイコールではないよ。違う選択をしても、お母さんの人生はお母さんの人生として尊重していることになるんだよ」とお話ししたらぽろぽろ泣いていらっしゃいました。

 この親子関係を「よりよくする」方法は簡単です。双方が「自分らしく」生きればいいだけのことなんです。親だから、子どもだから、という枠を取り払ってみた時、自分は「どうありたいのか」「何がしたいのか」を基準に生きるということです。
 「自分らしい人生」の中に「母という役割をしっかり楽しむ」が入っているのであればそれをやったらいいですし、そうでない人生を選択したかったらその道をまっすぐ進めばいいのです。お互いが「こうあるべき」役割を確認し合っていても、どちらも幸せにはなれません。まずは「あなたから」先に、自分らしい人生を歩み始めてはいかがでしょうか。

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清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー


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