妊婦さんもアセトアミノフェンは服用できます!トランプ情報に惑わされないで!

妊娠中に飲める痛み止めや解熱剤はある?(横浜市の婦人科)

妊娠中に薬やサプリメントを服用する場合は、「妊娠中に飲んでも安全かどうか」を常に意識する必要はあります。

基本的に、市販の薬やサプリメントは、その製剤の注意書きに「妊娠中の方は服用を控えてください」または「妊娠中の方は医師にご相談ください」と書いてあります。ある意味、「妊娠中に摂取しても絶対に安全です」と書いてあるものはないと考えたほうがよいでしょう。

妊娠中でも、ビタミン剤などの栄養補給目的のサプリメントは、既定の用量を守って服用すれば安全に使用できます。特に、葉酸や鉄分は、むしろ積極的にサプリメントで摂取した方がよい栄養素です。

 

一方で、妊娠中に「病院に行くほどではないけれど何とかしたい不調」が出た時に、市販薬を使用することもあると思いますが、この場合はいくつか注意が必要です。

風邪薬・解熱鎮痛剤・抗生剤の中には、妊娠中は使用しない方がよい成分が入っているものもあります。

自己判断で使用せず、医師又は薬局薬剤師に必ず相談しましょう。

 

 

「アセトアミノフェンで自閉症リスクが上がる」はデマ?(横浜駅近くの婦人科)

妊娠中の使用に注意が必要な薬剤はありますが、「これなら安全に使用できる」ということがある程度わかっている薬剤もたくさんあります。

妊娠中に他の病気の治療が必要になることはありうるわけですから、どの薬も使えないわけではありません。

 

比較的妊娠初期から、使用のニーズが発生するのが、「解熱鎮痛剤」と「便秘薬」です。

いずれも、安全に使えるお薬はあるので、「これなら大丈夫」を把握しておくと便利です。

解熱鎮痛剤にも、種類がいくつかありますが、妊娠中のどの週数でも安全に使用できるのが「アセトアミノフェン(カロナール)」です。

 

ところが、この「アセトアミノフェン」の服用が、自閉症リスクを高めるとトランプ氏が主張したことから、一部情報が錯綜してしまっています。

トランプ政権“妊婦が鎮痛解熱剤 自閉症リスク高” 学会が反対

 

医学的に、「アセトアミノフェン」は妊娠中でも安全に使用できます。

もし、すでに服用した方で、この情報を見て不安になってしまった方がいらっしゃいましたら、ご安心ください。

どうしても不安がぬぐえない場合は、「妊娠と薬外来」で相談したり「妊娠と薬情報センター」にある情報を参考にしてみてください。

 

 

妊娠中は情報に振り回されやすくなる?!(横浜市の婦人科)

妊娠中は、様々な情報に対して過敏になりがちです。

自分だけのことであればそれほど気にならないものでも、「赤ちゃんに影響があるかも」と考えると、冷静に情報を判断できなくなったりする場合もあります。

 

ネットにある情報は、一部に不確実なものも混ざっています。

それらの情報にさらされることで、「もしかして○○かも」と不安を抱えることそのものが、赤ちゃんにとっては快適ではない環境になるかもしれません。

不安になりやすい方には、「ネットであれこれ検索しない方がよい」とお伝えしています。

調べるなら、公的な医療機関など、ある程度信頼のおける発信元が提供している情報だけを見るようにしましょう。

 

そして、少しでも心配なことがあれば、医師や助産師に相談してください。