ゴールのその先が見えていますか?

 皆さんは達成したい目標がある時、どのようにそれを設定しますか?
 受験生だったら「○○学校に合格したい」、社会人だったら「年収〇円になりたい」「○○の資格を取得したい」、妊活中の方だったら「妊娠したい」という感じでしょうか?
 実は、この「ゴールの設定の仕方」が間違っていると、なかなかゴールできなかったり、ゴールの手前でウロウロしてしまったりするのです。

 私が大学6年生の時、要するに国家試験の受験勉強をしている時ですね、ミュージカルに夢中になっていました。だから、「国家試験に合格したら女性をサポートする医者になろう(今の私がやっていることですね)、国家試験に落ちたらNYに行って舞台の勉強をして啓発的な内容を含んだ作品を作る人になろう」と思っていました。
 そう、国家試験に合格するかどうかは私にとってゴールでもなければ、重要事項でもなく、単なる「通過点」だったのです。道が二つに分かれていて、そのどちらに進んでもまた新たなゴールがあり、そしてその先にやりたいことがある、といった状態です。

 ちょっとイメージしてみてください。100メートル競走をする時に、ゴールに壁が立っていて、「ここがゴールです!!」と張り紙がしてあったら、そのゴールを全速力で駆け抜けることはできるでしょうか?じゃあ、壁ではなく取っ手のついたドアだったらどうでしょうか?ガラスでできた自動ドアだったらどうですか?
 では、白いテープのさらに100メートルくらい先に、大好きな人たちが「頑張って~」と応援の旗を振っていたらどうですか?どれが一番「全速力でゴールを駆け抜ける」ことができそうですか?

 もうお分かりですよね?ゴールを設定する時には、そのゴールの先が見えているかどうかが、達成できるかどうかのカギになるのです。

 受験生だったら、その学校に行って何がしたいのか、何を学んで何を身に着けて卒業後にそれらをどう活用していきたいのか、まで考えて受験勉強をする。単純にその学校に「合格したい」では、合格の一歩手前で失速してしまう可能性があります。場合によっては、ずっと「合格する」ことが目標になって受験を繰り返してしまうことになりかねません。
 現在受験勉強真っ最中で「そんな先のことまで考える余裕なんてないよ!」という人は、いえ、そういう人こそ、やってみてください。入りたい学校の校門で「合格しました」と「卒業しました」の写真を撮ります。そして、合格した自分から合格した秘訣を聞き出します。さらに、卒業した自分からどのようなキャンパスライフを送ってこれから何をしようとしているのかを聞き出します。難しい参考書とにらめっこするよりも、よほど効果的です。