かゆみについて

夏場のかゆみ婦人科で改善する?

湿度が高い梅雨の時期や汗をかきやすくなる夏場は、蒸れたり汗の刺激などで外陰部の痒みが出やすくなる時期です。たとえカンジダなどの菌が関わっていなくても、強いかゆみが出てしまうことがあります。市販薬を2~3日塗ってもおさまらない場合は、婦人科で薬を処方してもらった方が早く改善します。

かゆみから疑われる病気は?
また、その病気の特徴と原因は?

接触性皮膚炎

いわゆる「かぶれ」の状態。ナプキンや締め付けるタイプの下着で炎症が起きてかゆくなることがあります。

カンジダ膣炎

カンジダという真菌(カビ)によって炎症が起きて痒みが出ることがあります。外陰部だけでなく膣内までかゆくなったり、ぽろぽろした塊状のおりものが出ることがあります。

トリコモナス膣炎

トリコモナスという原虫による感染が原因。強いかゆみと泡立つようなおりものが増えるのが特徴です。

性器ヘルペス

単純ヘルペスというウイルスに感染して外陰部にできものができると痒みや痛みが出ることがあります。単純な痒みよりは、しみる感じやひりひり感を伴った痛痒さが出たり、ひどくなると排尿時にしみる感じが出たり、足の付け根のリンパがはれたりします。

どの程度のかゆみで病院に行ったらいい?

  • 2~3日様子を見てもおさまらない
  • 無意識にかきむしってしまう
  • 痒くて目が覚める
  • 痒みだけではなくしみる感じがある

などの症状があれば早めに受診した方がベターです。

かゆみでクリニックを受診した際にどんな検査・治療方法がありますか?
また、そのそれぞれの特徴は?

検査

内診・視診・培養検査(おりものをぬぐい取る検査)

治療

膣剤の投与・軟膏の処方・必要があれば抗真菌薬や抗ウイルス薬の内服薬の処方

かゆみ診療の流れ

1. 問診票記入

一般的な婦人科診療と同じく最終月経・性交経験の有無・妊娠出産歴・これまでしたことのある病気などを記入します。

2.医師との面談

問診表をもとにいつからどのような症状があるのかを確認し、どのような検査が必要かを説明します。

3.内診・検査

外陰部や膣内を観察しおりものをぬぐい取る検査をします。検査の後に膣内を消毒して膣剤を入れることもあります。

4.血液検査

ヘルペスや梅毒などの感染症が疑わしい場合は血液検査を行うこともあります。

5.会計

初診時に軟膏や膣剤が処方されることもあります。

6.後日再診

再診時におりものや血液の検査結果を説明し、追加の投薬が必要な場合は薬を処方します。

かゆみで検査・治療を受ける際のそれぞれの費用は?

保険診療は使える?

症状がある場合は保険で検査や治療が可能です。

以下の費用は10割負担の場合の値段です。

初診料

2,880円

一般培養検査(大病菌やカンジダの検査)

3,200円

クラミジア・淋菌同時検査

4,360円

ヘルペス抗体検査

3,920円

梅毒検査

2,210円

治療は投薬内容によって異なります。膣剤や軟膏の処方のみなら約1,000円(の3割)。ヘルペスの内服薬が必要な場合は約4,500円(の3割)。