外陰部の痒みや不快感が続くときは

 この時期は蒸れや汗のせいで外陰部の痒みが出やすくなる人が増える時期ではありますが、中には何年も前から痒みを繰り返していたり、難治性のカンジダを何度も治療しているとい方もいらっしゃいます。
 外陰部の痒みや不快感が続く場合や、カンジダやヘルペスを何度も繰り返してしまう場合は、単なる感染や免疫力の問題だけでなく、その症状を引き起こす心理的背景が隠れていることが多々あります。

 わざわざ「外陰部」という場所に痒みや不快な症状を引き起こすということは、何らかの「性的なこと」「性的なパートナーに関すること」「性的体験に関すること」「妊娠出産に関すること」「母親との関係」において、不快感や苛立ちや不満などを「抱えておきたい」という背景があるのです。それらの事項を象徴する「外陰部」という場所に不快感を感じ続けることで、その感じておきたい感情を味わい続けているということです。

 例えば、原因不明の外陰部の痒みが続く10代の方は、過去に痴漢にあった時の記憶がずっと残っていてその「不快感」を痒みという症状で再現していました。痴漢にあった時の記憶を処理することで、痒みはすっかり消えてしまいました。
 また、数か月間カンジダの症状を繰り返しているという方は、よくよくお話を伺うと兄弟の病気のせいで自分が母親から十分な愛情を受け取っていないと認識されていました。母親との関係性を修正し、自己認識を変えることでカンジダの症状は出なくなりました。
 原因不明の外陰部の違和感が続いて、軟膏を塗っても膣剤を使ってもよくならなかった方は、過去に「産んであげられなかった」ことに対してずっと罪悪感を抱えていらっしゃいました。その時の記憶を処理して、赤ちゃんからのメッセージを受け取ることで、症状は消えていきました。
 性器ヘルペスを何度も繰り返してしまう方は、過去のパートナーを「責める気持ち」がずっと続いており、またそんなパートナーを選んだ自分も責め続けていました。過去のパートナーシップや出来事に対する解釈を変えることで、症状は出なくなっていきました。

 このように、ただの痒みでもそこには何らかの心理的背景があり、体から「そこに向かい合ってほしい」というメッセージが出ているケースが多々あります。
 なんだか同じような症状を繰り返してしまうという場合は、その都度薬で症状を抑えるのも一つの方法ですが、体からのメッセージを受け取って根本解決を図ってみてはいかがでしょうか。