保険適用のミレーナは出産経験がなくても入れられる?【横浜駅近くの婦人科】

ミレーナが保険で入れられるのはどんな時?(横浜駅近くの婦人科)

ミレーナ=IUSはIntra Uterine Systemの略であり、子宮内に入れておくことによって黄体ホルモンをじわじわと放出し子宮内膜に作用する子宮内システムです。

元々は、避妊目的で開発されたものですが、子宮内膜を薄く保つという作用により生理の量が減ったり生理痛が軽くなるため、現在は「月経困難症」と「過多月経」の治療の目的で保険で使用できるようになっています。

子宮筋腫や子宮内膜症によって月経が重くなっているケースだけではなく、特に子宮や卵巣の異常はないけれど月経が重いという「機能性月経困難症」や「機能性過多月経」の場合にも保険適用になります。

そのため、ミレーナを保険適用で入れたい時は、「生理痛がひどい」「生理の量が多い」という症状を医師に伝えればよいのです。「検査で異常がある」必要はありません。

逆に、大きな筋腫があって子宮の変形が強い場合などは、ミレーナが入れられないこともあります。

 

ミレーナとピルの違い(横浜駅近くの婦人科)

ピルのようにホルモンの作用が全身に影響しないので、副作用のためにピルが服用できない方や、血栓症リスクが高い方でも使用できるというメリットがあります。また、飲み忘れによる効果の減弱も心配しなくていいので、毎日薬を服用することが負担に感じる方にも使いやすいシステムです。

有効期限が5年間なので、1度入れると5年間子宮内に入れておくことができます。挿入時にかかる費用は、保険証が3割負担の方であれば約1万円なので、定期検査の時にかかる超音波検査代を含めても、1年間のコストはピルの6~7分の1になります。

ただし、ミレーナには「ホルモンを補う」「生理の周期を整える」「排卵を押さえる=排卵痛やPMSを改善する」という効果は全くありません。

そのため、更年期症状を予防したい・月経周期を整えたい・排卵痛やPMSを改善したい、という場合はピルの方が適しています。

 

 

出産していなくてもミレーナは入れられる?(横浜駅近くの婦人科)

最近は、ミレーナについての情報がネット上でも広まってきたおかげか、患者様ご自身が色々調べて「ミレーナを使用したい」とおっしゃるケースも増えてきました。

以前は、経産婦さんが中心でしたが、最近は20代の出産経験がない方で、ミレーナを希望される方もいらっしゃいます。ミレーナそのものはとても細いので、出産経験がなくてもほとんどのケースで挿入が可能です。

当院でミレーナを入れた未経産の方で、ミレーナが入らなかった方は1例のみです。子宮の屈曲(折れ曲がり)が強くて、ミレーナより細い器具も通らないため、挿入を断念したケースが1例だけありました。

 

ただし、経産婦さんに比べると、未産婦さんの方が入れる時の痛みの程度は強く感じられるケースが多い印象です。

ミレーナの挿入30分くらい前にあらかじめ痛み止めを飲んでおくと、挿入時や挿入後の痛みをある程度緩和できると考えられます。

挿入時の痛みが不安な方は、麻酔をかけて挿入する方法もあります。当院では、麻酔下での挿入は対応しておりませんので、麻酔をご希望の方は他院をご紹介させていただいております。

 

実際にミレーナが入れられるかどうか、ミレーナ以外の方法を選択した方がよいかどうかは、個々の症状や子宮の形によって異なります。

「ミレーナも選択肢に入れたいけれど、出産経験がないから無理かな?」と迷っている方は、まずはご相談にいらしてみてください。