禁煙の経済効果?

 お薬の中には、保険がきいても月々の自己負担額がそれなりの金額になってしまうものもあります。特に、新しく発売されたお薬や特殊な治療に使うものなどはちょっと高額だったりします。
 例えば、内膜症の治療薬である「ディナゲスト」というお薬は、強い副作用がないのに内膜症による痛みが劇的に改善したり、チョコレートのう腫や子宮腺筋症の病変が小さくなるため、ピルだけではコントロールが難しい方には適したお薬といえます。ただ、ひと月の自己負担額が約1万円くらいになってしまうので、患者様の中には「もっと安いお薬に変えられないですか?」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
 もちろん、できるだけ負担が軽く治療できる事が理想ですが、月々何にどれだけお金をかけているかを考えた時、医療費に対する感覚だけがちょっとシビアすぎるな~という印象も否めないんですよね。
 
 タバコを毎日ひと箱吸っていれば、1ヶ月のタバコ代は1万円を超えます。毎月1万円をかけて健康を害していくのと、同じ金額で病気を治療したり検診を受けたりするのと、どちらが「経済的」なのかをちょっと考えてみてもいいかもしれません。
 高校生や大学生向けの講演では、「自分の健康のためにお金をかけられる『かっこいい女性』になってくださいね」とお話ししています。