自分の「人生のハンドル」は自分で握る

  昨日のブログの中で「他者原因」と「自分原因」について書きましたが、実は以前違うセミナーでも同じような内容のお話を聞いていたんですよね。それは、女性のリーダーシップについてのセミナーでしたが、最初に「人生におけるリーダーシップとは」というお話しの中で、自分の人生に対する姿勢には2種類あって「リーダー」になるか「被害者」になるかのどちらかなのだということをお話しされていました。
 「リーダー」の立場に立つというのがすなわち「自分原因」で物事を見るということです。人生の主役は「自分」であり、自分から出来事に対して働きかけていきます。一方、「被害者」の立場に立つと「他者原因」で物事を見ることになります。主役が自分以外の出来事や他人になってしまい、起きた出来事や現状に不満を言うだけで自分からは何も働きかけない状態です。

 「リーダー」よりも「被害者」の立場に立っている方が自分の人生に対して責任をとらなくて済みます。「未来行の車」のハンドルを他人や病気やお金に握ってもらっている状態です。自分の行きたい方向と違う方向に行ってしまったら、そのハンドルを握っているものや人に対して、ただ文句を言えばいいわけです。でも、ずっと行きたい方向にはいけないままになります。
 「リーダー」の立場に立つということは、未来行の車のハンドルをしっかり自分で握るということです。そして、目的地はどこなのか、そこにたどり着くためのルートはどのようなものがあるのか、ルートを間違えないようにするための「目印」はどこにあるのか、どのくらいの時間をかけて目的地に行けるのか、などを全部自分で考えて自分で舵取りをするのです。「被害者」の立場に立つよりも、自分の人生に責任を持つ必要がありますから、ある意味腹をくくる必要があります。でも、「自分の人生」を取り戻すためには、自分でハンドルを握るしかないのです。

 私が長女の妊娠のタイミングを考えた時、どうやっても開業の時期と重なってしまうことが予測されました。開業を延期することもできますが、いつ妊娠が成立するかわからない状態でそれをやってしまうと、ズルズルと先延ばしになってしまう可能性があります。一方、妊娠を先延ばしにすると、年齢的に妊娠しにくくなるリスクがありました。
 なので、私は妊娠と開業の両方を同時進行すると決めたのです。一般常識からしたら「ありえない」選択なのかもしれません。でも、私は医師としての自分も女性としての自分も両方尊重したかったんですよね。
 開業して半年後に出産を控えるというのは、1人院長で診療している状態ではたくさんの「問題」が発生します。予定日が近づいてもなかなか非常勤の先生が決まらなかった時、私は「最悪の場合入院期間中は患者さんに『ごめんなさい』と言って病院をしめればいいんだ。その間売り上げが落ちた分は後から取り戻せばいいんだ。それ以上の悪いことは起こりえない」と腹をくくりました。そうしたら、奇跡的に非常勤の先生が見つかり、出産の8時間前まで働いて、病院について1時間半でスルッと産まれ、超安産だったため退院の翌日から診療に復帰することができました。全部「何があっても自分で責任をとる」と決めたからこそ起きた「結果オーライ」だったのだと思います。

 もし今、「この〇〇さえなければ自分の人生うまくいくのに」と思っている人がいたら、それはその〇〇に自分の人生のハンドルを握らせているということです。今すぐ運転席を交代しましょう。運転の仕方が分からなかったり、目的地が分からなかったりするかもしれません。でもまず最初に必要なことは、しっかり自分でハンドルを握ってみることなのです。

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清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー