がん検診を受けるとがんになる?!

 最近、初診時に明らかにがんだと診断しなければいけないケースが続きました。

 どなたも共通しているのが、これまでに1度も検診を受けていないか5年以上検診の間隔があいてしまっていることと、症状が出てから受診されるまでに数ヵ月が経っているという点です。


 どちらも、がんを早期発見するために必要なことと、真逆の行動なのは言うまでもありません。


 命に関わるようながんにならないようにするためには、予防できることは予防する・定期的な検診を受ける・気になる症状が出たらただちに受診する、という事が重要です。


 子宮頸がんの場合だと


  予防する=性交開始年齢を遅くする・ワクチンを打つ


  検診を受ける=年に1度の細胞診または3年に1度の細胞診とHPV検査を受ける


  症状が出たら=不正出血やおりものが気になったら受診する


ということになります。



 自然療法派の方の中には、検診を受けると返ってがんになるから検診は受けない、という方もいらっしゃるようですが、検診を受けていない事ががんの発見を遅らせてしまうことは、実際の症例から火を見るより明らかです。


 検診を受けないという選択をするのは個人の自由ですが、検診を受けない方がよいと人に勧めるのは明らかに間違いです。



 検診は「がんになったらどうしよう」と不安に思いながら受けるものではありません。「健康であることを確認する」ために受けるんです。そして、万が一異常が見つかっても、それが命に関わるようなレベルになる前に対処できるから意味があるのです。



 もちろん、検診や健診の結果の見方によっては、不要な心配を増やしたり、病気を自ら作り出してしまうことになる場合もあります。検診を受けることが問題なのではなくて、どこからを「異常」と判断するか、結果の読み方の問題です。


 子宮頸がんの細胞診による検診は、色々ある検診の中でも最も受ける意味がある(がんの予防につながる)検診としてランク付けされています。自分の子宮を大切にするなら、自分の子宮を信じているのなら、きちんと年1回のがん検診を受けましょうね。