尖圭コンジローマ|性器のいぼの症状・検査・治療
尖圭コンジローマは、主に低リスク型HPV6型・11型によって、外陰部や腟、肛門周囲などにいぼができる感染症です。原因となる型は、子宮頸がんに関係する高リスク型HPVとは主に異なります。[1]
治療で見えているいぼを取り除くことはできますが、治療直後は目に見えない感染が残っている場合があり、再発することがあります。
尖圭コンジローマの症状
- 外陰部、腟の入口、会陰、肛門周囲などの小さないぼ
- 表面がざらざらした、乳頭状・鶏冠状・カリフラワー状の隆起
- 複数のいぼが集まる
- 部位によっては、かゆみ、痛み、出血を伴う
いぼは腟内、子宮頸部、尿道、肛門内など、見えにくい場所にできることもあります。
診断と検査
多くは視診で診断します。ただし、外陰部には正常な突起、良性腫瘍、伝染性軟属腫、梅毒の病変、前がん病変など、コンジローマに似た病変があります。
次の場合は組織検査を検討します。
- 色が黒い、硬い、潰瘍や出血がある
- 診断がはっきりしない
- 治療しても改善しない、急速に大きくなる
- 免疫機能が低下している
HPV検査は、尖圭コンジローマの診断や治療法の選択には通常使用しません。[1]
子宮頸がんになりますか?
尖圭コンジローマの約90%は、発がん性のない低リスク型HPV6型・11型が原因です。そのため、尖圭コンジローマそのものが子宮頸がんへ変化するという意味ではありません。
ただし、高リスク型HPVへ同時に感染している可能性はあるため、年齢に応じた子宮頸がん検診は通常どおり受けてください。
尖圭コンジローマの治療
| 治療方法 | 特徴 |
|---|---|
| イミキモドクリーム | 自宅で塗布する治療。皮膚の炎症、赤み、痛みが出ることがある。妊娠中は通常使用しない |
| 凍結療法 | 液体窒素で病変を凍結する。複数回の治療が必要になることがある |
| 電気焼灼・レーザー・切除 | 大きい病変、多数の病変、治療抵抗性の病変などに検討する |
病変の数、大きさ、場所、妊娠の有無、通院可能性、本人の希望を踏まえて選択します。当院で対応できない処置が適している場合は、治療可能な医療機関へご紹介します。
治療後に再発することがあります
治療は目に見えるいぼを取り除くことが目的で、皮膚・粘膜に存在するすべてのHPVを直ちに除去するものではありません。そのため、特に治療後数か月は再発することがあります。
新しいいぼに気づいた場合は早めに受診してください。再発した場合も、病変に応じて治療を選び直します。
パートナーへの対応
パートナーにいぼや皮膚病変がある場合は、泌尿器科・皮膚科・婦人科などで診察を受けてもらいます。病変がないパートナーへHPV検査を行っても、感染時期や感染源は特定できません。
いぼがある時や治療中の性的接触については医師に確認してください。コンドームは感染リスクを下げますが、覆われていない皮膚から感染する可能性があります。
HPVワクチンで予防できますか?
9価HPVワクチンには、尖圭コンジローマの主な原因となる6型・11型が含まれています。ワクチンは新たな感染を予防しますが、すでにできているいぼを治す効果はありません。
コンジローマにかかったことがあっても、未感染のワクチン対象型に対する予防効果が期待できる場合があります。年齢、接種歴、今後の感染機会を踏まえて相談します。
尖圭コンジローマについてよくある質問
Q. 尖圭コンジローマはがんですか?
がんではありません。主な原因は低リスク型HPV6型・11型です。ただし、別の高リスク型HPVへ同時感染する可能性はあるため、子宮頸がん検診は受けてください。
Q. いぼを取れば感染は完全に治りますか?
見えている病変は取り除けますが、治療直後は目に見えない感染が残り、再発することがあります。
Q. 陽性なら最近感染したのですか?
感染後すぐにいぼが出るとは限りません。長期間症状がなかった可能性もあり、感染時期や感染源を特定することはできません。
性器のいぼが気になる方へ
性器周辺のいぼは、尖圭コンジローマ以外の病変との区別が必要です。市販のいぼ治療薬を性器へ使用せず、婦人科で診察を受けてください。
横浜駅から徒歩6分、女性医師が診察します。WEB予約はこちら
この記事の執筆・医学監修
清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~ 院長
更新日・最終医学確認:2026年10月27日。本ページは一般的な医療情報であり、個別の診断・処置に代わるものではありません。
参考文献
- CDC. Anogenital Warts.
- 日本性感染症学会.性感染症診断・治療ガイドライン2026.
- 厚生労働省.HPVワクチンに関するQ&A.










