妊娠を目指す前にしておきたいこと|妊活準備チェックリスト

 

妊娠を目指す前の準備は、妊娠しやすさだけでなく、妊娠初期からご本人と赤ちゃんの健康を守るために行います。特に、葉酸は妊娠に気づく前から必要で、風しんワクチンは妊娠中に接種できないため、妊娠を考え始めた時点で確認することが大切です。[1][2]

 

すべてを完璧にしてから妊活を始める必要はありません。今の健康状態と予定に合わせて、優先度の高いものから整えましょう。準備は女性だけでなく、パートナーにも必要です。

 

妊娠前の準備チェックリスト

  • 葉酸サプリメントを始める
  • 風しん抗体・ワクチン接種歴を確認する
  • 持病と薬について主治医に相談する
  • 性感染症検査、子宮頸がん検診などを確認する
  • 喫煙をやめ、飲酒を控える
  • 食事、運動、睡眠、体重を無理のない範囲で整える
  • 歯科検診・治療を済ませる
  • パートナーの健康、服薬、生活習慣も確認する
  • 妊娠・出産と仕事、家族の予定を話し合う

葉酸はいつから、どれくらい必要?

妊娠を計画している方、妊娠の可能性がある方、妊娠初期の方は、通常の食事に加えて、サプリメントや葉酸を強化した食品から葉酸400μg/日を摂取することが勧められています。神経管閉鎖障害のリスクを下げるため、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの摂取が重要です。[1][3]

以前に神経管閉鎖障害のあるお子さんを妊娠した方、特定の薬を使用中の方、持病がある方などは必要量が異なることがあります。自己判断で高用量を飲まず、医師にご相談ください。

妊娠前用のマルチサプリメントを選ぶ時は、葉酸量だけでなく、ビタミンAなどの過剰摂取にならないか確認します。

風しん抗体とワクチン

妊娠初期に風しんへ感染すると、赤ちゃんに先天性風しん症候群が生じる可能性があります。妊娠前に本人とパートナーの予防接種歴を確認し、必要に応じて抗体検査を受けます。

MRワクチンなどの生ワクチンは妊娠中に接種できません。接種する場合は妊娠していないことを確認し、接種後約2か月は妊娠を避けます。[2]

妊娠中に抗体が低いと分かった場合は妊娠中の接種は行わず、同居家族の免疫を確認し、出産後の接種を相談します。

持病と薬を妊娠前に確認する

糖尿病、高血圧、甲状腺疾患、てんかん、精神疾患、自己免疫疾患などは、妊娠前から病状と薬を調整した方がよいことがあります。

妊娠を希望したからといって、処方薬を自己判断で中止しないでください。病気の悪化が妊娠へ影響することもあります。処方医と産婦人科で、妊娠中も続ける薬、変更する薬、中止する薬を確認します。市販薬、漢方薬、サプリメントも伝えてください。

ピルやジエノゲストを服用中の方は、妊活開始の何か月も前から中止する必要は通常ありません。詳しくはピル・ジエノゲストをやめて妊娠を目指す方へをご覧ください。

妊娠前に検討する検査・検診

  • 性感染症検査:クラミジア、淋菌、梅毒、HIVなどを状況に応じて
  • 子宮頸がん検診:対象年齢・受診間隔に応じて
  • 月経異常の評価:月経不順、無月経、強い月経痛、過多月経がある場合
  • ワクチン歴:風しん・麻しん・水痘など
  • 一般健診:血圧、血糖、貧血、体重など
  • 歯科検診:むし歯・歯周病の確認と必要な治療

すべての方に一律の「妊活検査セット」が必要なわけではありません。年齢、症状、病歴、過去の検査歴に合わせて選びます。

生活習慣で意識したいこと

喫煙・受動喫煙

紙巻きたばこ、加熱式たばこ、電子たばこを含め、禁煙を勧めます。パートナーも禁煙し、受動喫煙を避けます。

飲酒・カフェイン

妊娠に気づく前の時期を含め、妊娠を目指し始めたら飲酒を控えるのが安全です。カフェインの過剰摂取も避け、コーヒー、茶、エナジードリンクなどの合計量を確認します。

食事・体重・運動

特定の食品だけで妊娠率を上げる方法はありません。主食・主菜・副菜を組み合わせ、無理な減量を避けます。やせも肥満も排卵や妊娠経過に影響することがあるため、必要な場合は急がず調整します。適度な運動と睡眠を続けます。

体重を「理想」にするまで妊活を一律に延期する必要はありません。年齢や持病も考え、妊娠を目指しながら安全に改善する方法を相談します。

パートナーが準備すること

  • 禁煙し、過度の飲酒を避ける
  • 持病、服薬、過去の精巣・鼠径部の手術を確認する
  • アナボリックステロイドやテストステロン製剤を自己使用しない
  • 性感染症の心配があれば検査を受ける
  • 風しんの予防接種歴・抗体を確認する
  • 妊活や受診を女性だけの役割にしない

不妊原因には男性側の要因も関係します。妊娠しない期間が続く場合は、女性の検査が終わるのを待たず、専門施設で精液検査を受けます。

妊活開始と同時に相談した方がよい方

  • 40歳以上で妊娠を希望している
  • 月経不順、無月経、強い月経痛がある
  • 子宮内膜症、骨盤内感染、子宮外妊娠の既往がある
  • 卵巣・子宮・腹部の手術歴がある
  • 抗がん剤・放射線治療の前後
  • 持病や妊娠への影響が分からない薬がある
  • 性交や射精が難しい

35歳未満で12か月、35歳以上で6か月妊娠しない場合も、不妊症の評価を受ける目安です。[4]

妊娠前の準備についてよくある質問

Q. 葉酸は妊娠してから始めればよいですか?

妊娠に気づく前から重要です。食事に加えて400μg/日を、妊娠の1か月以上前から始めることが勧められます。

Q. 風しんワクチンを接種したら、いつから妊娠を目指せますか?

接種後約2か月は妊娠を避けます。妊娠中は接種できないため、妊娠前に確認してください。

Q. 準備が全部終わるまで妊活を始めない方がよいですか?

一律に待つ必要はありません。ワクチン接種後の避妊期間、持病や薬など、安全上優先すべき事項を確認し、年齢も踏まえて進めます。

横浜駅近くで妊娠前相談をご希望の方へ

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不妊症については婦人科的な初期評価とタイミング法に対応します。当院は不妊治療認定施設ではないため、タイミング法以外の治療が必要な場合は専門施設へご紹介します。
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この記事の執筆・医学監修

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~ 院長

更新日・最終医学確認:2026年10月12日。本ページは一般的な医療情報であり、個別の妊娠前相談に代わるものではありません。