性器ヘルペス - 横浜 婦人科 ポートサイド女性総合クリニック ~ビバリータ~

10.05.02 性器ヘルペス

性器ヘルペス

 性器ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス」というウイルスが外陰部に感染することで起こる性感染症の1つです。このウイルスは、「水疱瘡」の原因ウイルスの親戚みたいなもので、症状や感染後の潜伏の仕方など色々共通点も多いんですよ。ただ異なるのは、性器ヘルペスはその名の通り外陰部にしか感染・発症しないという点。

 でも、最近はオーラルセックスが一般化してきたので、この性器ヘルペスのウイルスが口に感染しているケースも増えてきているようです。なので「口唇・性器ヘルペス」と呼ぶ事もあります。

 

 性器同士の接触がなくても、口から性器への感染もありうるので、本人に「心当たり」がなくても感染していることがあるわけです。女性に比べて男性の方が症状が出にくいので、「症状はないけれど人にうつす力はある」ということがありえますから、ちょっとヤッカイなんですよね。

 コンドームをしっかり、正しく使用していれば、感染のリスクを下げる事はできますが、ヘルペスもコンジローマも感染の範囲が広いのでコンドームだけでは覆いきれない部分にウイルスがいたら感染する可能性はあります。

 

 主な症状は、外陰部の違和感・痛痒さ・尿がしみる・歩くとこすれて痛い・足の付け根のリンパ節が腫れる、などです。性器に水泡=水ぶくれや、びらん・潰瘍ができるので、ひどくなると痛すぎて歩けなくなったり尿ができなくなったりして入院が必要になることもあります。

 初めは何となく痒いかな、という程度で、市販のお薬で様子をみていたけれど改善せずに痛みが出てきた、というパターンが多いですね。市販のお薬で2~3日様子を見ても改善しない場合は、早めに婦人科を受診することをお勧めします。

 

 治療は、抗ウイルス薬の飲み薬や塗り薬です。症状の程度にもよりますが、5~10日間の治療で一旦よくなることが多いですね。塗り薬を塗る時は、素手で患部を触らず、綿棒などでお薬をつけるようにしなければいけません。

 よほど密接な接触をしなければ、人にうつす事はありませんから、お風呂につかっても問題ないのですが、症状がある間はお湯がしみたりしますからシャワー程度にしておいた方がいいですね。

 

 よく、プールや温泉で感染することはないのかと聞かれることがありますが、ヘルペスもほかの性病と同様性交渉以外で感染することはほとんどありません。

 ただ、症状が出た時期=感染した時期とは限らないので、感染源を特定できないこともよくあります。感染してもしばらく症状がないままで経過し、体力が落ちた時に初めて症状が出ることもあるので、まったく性交渉がない時期に突然症状が出て驚かれる方もいらっしゃるんですよ。

 

 このヘルペスがヤッカイなのは、一度感染するとウイルスを完全に体から排除する事ができないという点です。いったん体に入ったウイルスは、症状が治まっても「神経節」というところにひそんだ状態になるんですね。普段は何も悪さはしませんが、体力が落ちたりして免疫力が下がると、また活動しだして症状が再発します。

 再発の場合、初感染の時よりは症状は軽めにすむ事が多いんですが、結構不愉快な症状なのでご本人のQOLは著しく下がってしまいます。できるだけ体力を落とさないようにする事が大切ですが、年に6回以上再発を繰り返してしまうようなケースでは「維持療法」と言って、少量の抗ウイルス薬を飲み続けて再発しなくする方法もありますから、1人で悩まずにまずは婦人科で相談してみてくださいね。

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清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー