生理痛(月経困難症)|原因・受診目安・検査・ピル・ミレーナ

生理痛で学校や仕事、家事を休む、鎮痛薬を飲んでも動けない、年々痛みが強くなる場合は、「体質だから」と我慢せず婦人科へご相談ください。

日常生活に支障を来す生理痛は月経困難症と呼ばれます。子宮や卵巣に明らかな病気がない「機能性月経困難症」と、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫などが原因となる「器質性月経困難症」があり、問診や診察、必要に応じた超音波検査で見分けます。治療には鎮痛薬、低用量・超低用量ピル(LEP)、黄体ホルモン製剤、ミレーナなどの選択肢があります。[1][2]

ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~は横浜駅から徒歩6分です。女性医師が、痛みの程度、月経量、年齢、妊娠希望、既往歴を確認し、無理のない検査と治療をご提案します。

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生理痛で受診する目安

状態 対応の目安
突然の激しい下腹部痛、失神・強いめまい、冷汗、妊娠反応陽性と腹痛・出血、高熱を伴う 月経痛と思い込まず、夜間・休日を含め救急医療機関へ
学校・仕事を休む、鎮痛薬が効きにくい、年々悪化する、月経以外にも痛む、性交痛・排便痛がある 早めに婦人科を予約
出血量が多い、大きな血の塊が続く、息切れ・動悸・疲れやすさがある 過多月経や貧血も含めて相談
軽い痛みで市販薬が効き、生活に支障がない 月経日・痛み・服薬を記録。繰り返し悪化するなら相談

ひどい生理痛の受診目安と考えられる病気を詳しく読む

月経困難症とは

月経困難症は、月経に伴って起こり、日常生活に支障を来す症状の総称です。下腹部痛や腰痛だけでなく、吐き気、頭痛、疲労感、下痢、気分の落ち込みなどを伴うことがあります。[1]

痛みの感じ方には個人差があります。「何点以上なら病気」と決めるのではなく、学校・仕事・家事・睡眠にどの程度影響するか、鎮痛薬が必要か、以前より悪化しているかが受診判断の大切な材料です。

生理痛の主な原因

機能性月経困難症

超音波検査などで明らかな病変が見つからないタイプです。子宮内膜で作られるプロスタグランジンが子宮を強く収縮させ、痛み、吐き気、下痢などを引き起こすと考えられています。初経後数年の10代からみられます。

器質性月経困難症

子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、卵巣の病変、骨盤内炎症、子宮や腟の形態異常などが原因となるタイプです。年々悪化する、月経以外にも痛い、性交痛・排便痛がある、出血量が増えた場合は背景疾患を確認します。子宮内膜症は、若い方でも持続する月経痛の原因になり得ます。[2][3]

強い生理痛があるから必ず子宮内膜症になるわけではありません。一方、検査で異常が見えないことだけを理由に、強い痛みを放置する必要もありません。

生理痛の診察・検査

まず、痛みが始まった年齢、月経との関係、鎮痛薬の種類と効き方、出血量、性交痛・排便痛、妊娠の可能性、家族歴などを伺います。症状に応じて腹部・骨盤の診察、超音波検査、妊娠検査、血液検査などを組み合わせます。

超音波検査で卵巣チョコレート嚢胞、子宮腺筋症、子宮筋腫などが分かることがありますが、表在性の子宮内膜症は画像に写らないことがあります。超音波が正常でも、痛みの強さや経過をもとに治療し、必要に応じて専門施設への紹介や追加検査を検討します。[2][3]

性交経験がない方、内診に不安がある方には、症状とご希望を確認し、経腹超音波などから相談します。

生理痛の検査と内診・超音波について詳しく読む

生理痛・月経困難症の治療

治療 主な特徴 確認したいこと
NSAIDsなどの鎮痛薬 痛みの原因となるプロスタグランジンの産生を抑える標準治療 胃腸・腎臓・喘息・アレルギー、他の薬との重複
低用量・超低用量ピル(LEP) 子宮内膜を薄く保ち、痛みや出血を軽くする。周期投与・連続投与がある 血圧、喫煙、片頭痛、血栓症リスクなど
黄体ホルモン製剤 子宮内膜症の痛みなどに用いる。エストロゲンを含まない選択肢 不正出血などの副作用
ミレーナ(LNG-IUS) 子宮内で黄体ホルモンを放出し、最長5年間、月経量と痛みを減らす 挿入処置、初期の不正出血、位置ずれ・脱出など
原因疾患への治療 子宮内膜症、腺筋症、筋腫などに応じて薬物療法や手術を検討 年齢、症状、妊娠希望、病変の大きさ・位置

NSAIDsと低用量ピルはいずれも機能性月経困難症の代表的な治療です。低用量ピルは痛みを軽減しますが、不正出血、頭痛、吐き気などが起こることがあり、血栓症リスクを含めた適否確認が必要です。[4][5]

痛み止め・ピル・黄体ホルモン・ミレーナによる治療を詳しく読む

生理痛にはピルとミレーナ、どちらがよい?

毎日服用して出血日も調整したい、PMSやニキビも含めて相談したい方にはピルが向くことがあります。毎日の服薬を避けたい、過多月経が強い、エストロゲンを含むピルが適さない方にはミレーナが選択肢になります。

ただし、ミレーナは子宮内への挿入が必要で、最初の数か月は不正出血が起こりやすい一方、ピルには毎日の服用と血栓症リスクの評価が必要です。「どちらが強いか」ではなく、治したい症状と安全性、生活に合うかで選びます。

ピルとミレーナの違いを比較表で見る

10代の生理痛も我慢する必要はありません

生理痛で保健室へ行く、学校を休む、試験や部活動に影響する場合は受診の対象です。10代の多くは機能性月経困難症ですが、鎮痛薬やホルモン治療を適切に行っても3〜6か月で改善しない場合は、子宮内膜症なども考えて再評価します。[6]

初診から必ず内診をするわけではありません。ご本人の不安や性交経験を確認し、問診、腹部の診察、経腹超音波など、相談できる方法から始めます。

10代・中学生・高校生の生理痛と治療を詳しく読む

生理痛についてよくある質問

Q. 生理痛で病院へ行くのは大げさですか?

大げさではありません。痛みで日常生活に支障がある、鎮痛薬が効かない、痛みが悪化している場合は月経困難症として診察・治療の対象です。

Q. 超音波検査で異常がなければ、我慢するしかありませんか?

いいえ。画像に異常が見えない機能性月経困難症も治療できます。また、子宮内膜症は画像に写らないこともあるため、症状と治療への反応を含めて評価します。

Q. 痛み止めを毎月飲むと効かなくなりますか?

通常の用法で毎月数日使用することで、必ず耐性がつくわけではありません。効きにくい場合は、服用のタイミング、成分、用量、背景疾患を確認します。自己判断で増量せずご相談ください。

Q. ピルやミレーナで将来妊娠しにくくなりませんか?

これらは可逆的な治療で、適切な使用が将来の不妊の原因になるという根拠はありません。妊娠希望が生じたらピルを中止し、ミレーナを除去します。もともとの子宮内膜症などが妊孕性に影響することはあります。

横浜駅近くで生理痛・月経困難症をご相談になりたい方へ

「検査で何もなかったら恥ずかしい」「内診が怖い」「ピルとミレーナのどちらが合うか分からない」という段階でもご相談いただけます。横浜駅から徒歩6分、ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~で女性医師が診療します。

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この記事の執筆・医学監修

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~ 院長
横浜駅から徒歩6分。月経困難症、ピル外来、PMS、婦人科検診などを診療しています。

本ページは一般的な医療情報を提供するもので、個別の診断・処方に代わるものではありません。

公開日:2026年8月26日
最終医学確認:2026年8月26日

参考文献

  1. 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2026.CQ305 機能性月経困難症の治療は? 刊行物案内
  2. Becker CM, et al. ESHRE guideline: endometriosis. Hum Reprod Open. 2022;2022(2):hoac009. ESHRE
  3. National Institute for Health and Care Excellence. Endometriosis: diagnosis and management(NG73). Updated 2024.
  4. Marjoribanks J, et al. Nonsteroidal anti-inflammatory drugs for dysmenorrhoea. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(7):CD001751. Cochrane
  5. Schroll JB, et al. Combined oral contraceptive pill for primary dysmenorrhoea. Cochrane Database Syst Rev. 2023;7:CD002120. PubMed
  6. ACOG Committee Opinion No. 760. Dysmenorrhea and Endometriosis in the Adolescent. Obstet Gynecol. 2018;132:e249-e258. PubMed