横浜 婦人科 ポートサイド女性総合クリニック ~ビバリータ~

おりものの異常

16.11.14 外陰部の痒みが続く本当の理由

  最近なぜか、「痒み」を訴えて受診なさる方が増えています。梅雨の時期などは、蒸れやすくなるのでカンジダでかゆみが出るケースが多くなるのですが、この季節になぜ痒みが出やすくなっているのかは、正直分かりません。急に寒くなって風邪をひく方が多くなっているので、冷えによる免疫力の低下が関係しているのかもしれませんね。
 外陰部の痒みも、カンジダやトリコモナスなど明らかな原因があって、投薬すればすぐに治ってしまうケースと、検査をしても何も異常がないのに痒みが続いたり何度も繰り返してしまうケースがあります。
 後者の場合、性的なコミュニケーションに何らかの問題を抱えている場合がほとんどです。性交経験のない方の痒みに関しても同様です。性的コミュニケーションに対する「イメージ」だったり、そもそも性交経験がないということに対する自己評価が症状の原因になっていることがあるのです。
 
 「皮膚」という臓器は、外界と自分の体を隔てている境目となっている臓器です。なので、この「皮膚」に症状が出るということは、「自分」と「それ以外」の何かとの関係がうまくいっていないということです。アトピーや湿疹など、全身の皮膚に症状が出る場合は、広い意味での「外界」と自分の関係を見直してみた方がいいでしょう。
 新生児のころから皮膚症状があったり、乳児のころからアトピーという場合は、母親と本人、または母親の「外界」との関係を洗い出す必要があります。例えば、本人がお腹の中にいる時に夫婦関係が悪かったとか、妊娠が分かった時に妊娠の継続をとても迷ったなどの背景がないか、洗い出してみると解決のヒントが見つかるかもしれません。

 皮膚の中でも、わざわざ「外陰部」という場所に症状が出るということは、「性」に関する何らかの「自分と外界」との関係に解決の糸口があるということです。現在のパートナーとの関係かもしれませんし、過去のパートナーから言われた一言かもしれませんし、自分の「性」に対する嫌悪感かもしれません。
 症状がよくなったと思ったらすぐにぶり返してしまったり、何となくぐずぐずと症状が続いている人は、こういった「病気の根底にある背景」を探ってみるとスッキリと良くなる可能性が高いでしょう。

 痒みが出るたびに軟膏を塗るのも一つの選択ですし、根本原因を見つけてそこを解決していくのも一つの選択です。どちらが正解というではありません。もし、何度も症状が出るのがうんざり・・・と思っている方は、カウンセリングで根本原因を処理してみるといいでしょう。


★薬を使わず病気をやめる方法ご相談も承っております。
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10.04.29 カンジダ腟炎

 カンジダ腟炎は、おりものの異常を起こす病気の中で最もポピュラーな感染症です。「感染症」と言っても「性感染症」いわゆる「性病」とは異なります。

 性感染症は性行為によってパートナーからうつるものですが、カンジダ腟炎は常在菌である「カンジダ真菌」というカビが異常に増えることによって起きるものです。要するに、元から自分が持っている弱い雑菌が増えすぎてしまっただけの状態。なので、性交経験のない方でもカンジダ腟炎になることがあります。 

 時々、高校生が「エッチしてないのに性病になった!」と本気で悩んでしまうようですが、性感染症とは原因が全く異なりますから心配する必要はありません。

 

 主な症状は、おりものの異常と外陰部や腟内の痒みです。おりものはヨーグルト状や酒粕状の少しポソポソした状態になることが多く、白~黄緑色をしています。割と特徴的なおりものなので、一度でもカンジダ腟炎になったことがある人なら、再発した時にすぐに分かると思います。

 外陰部の炎症がひどくなると、痒みだけでなくヒリヒリした痛みをともなうこともあります。男性の場合、性器は皮膚で覆われていますからカンジダに感染しても皮膚炎を起こすだけです。ひどくなると痒みが出たり皮膚が赤くなったりしますが、これが俗に言う「インキンタムシ」です。

 

 腟内には「自浄作用」と言って、弱い雑菌を善玉菌の力で抑えて洗い流してしまう作用を持っています。なので、軽いカンジダ腟炎なら自然に治ってしまうこともあります。ただ、おりものが多量に出たり強い痒みがあるような状態になってしまったら、早めに病院で治療を受けた方がいいでしょう。

 治療は、腟内をよく洗浄してカンジダ真菌を抑える「抗真菌薬」の腟剤を腟の中に入れるだけ。腟剤は1度入れると1週間効き目が続くタイプのものと、毎日1個ずつ腟内に入れるタイプのものとあります。たいていは病院で腟内を洗ってもらって、持続タイプの腟剤を入れてもらえば自分で腟剤を使わなくても大丈夫です。

 ただ、かなりひどい場合や何度も繰り返して再発しやすくなっている場合は、自宅でも毎日腟剤を入れたほうが確実な治療になります。

 外陰部の痒みには、抗真菌薬の塗り薬を使います。この痒みに対してステロイドや市販されている「痒み止め」を使うとかえって悪化させてしまうことがあるので注意してください。

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10.04.29 カンジダ腟炎の原因と治療法

 カンジダ腟炎の原因は、体力の低下や免疫力の低下・妊娠・抗生物質の服用などです。風邪や膀胱炎の治療のために抗生物質を飲んだら数日後にカンジダ腟炎になった、というのはよくあるケースですが、これは飲んだ抗生物質で腟内の善玉菌まで除菌されてしまうために、本来は増えないはずのカンジダが異常増殖して引き起こされるのです。

 カンジダは普通に空気中にも存在するカビなので、誰かからうつるという類のものではありません。自分がカンジダ腟炎になっていても、相手にうつしてしまうという心配もほとんどありません。

 

 ただし、カンジダ腟炎になっているときは、外陰部も腟内もただれて非常にデリケートになっていますから、完治するまでは性交渉は控えた方が無難です。

 非常に稀に、性交渉をするたびにカンジダ腟炎になってしまうという人がいます。この場合、相手の男性が抗真菌薬の塗り薬を使うことで改善することもあります。

 

 カンジダ腟炎を予防するには、まずカビが増えやすい状態を作らないことです。湿気の多い場所はカンジダにとっては「居心地のいい場所」ですから、綿100%の通気性のいい下着を着ける・厚手のデニムやガードルははかない・おりものシートは使わない・ナプキンやタンポンはこまめに換えるといったことを心がけて、蒸れを防ぎましょう。

 また、自分自身の抵抗力が落ちると、カンジダのような弱い真菌でも増えやすくなってしまいます。疲れやストレスをためない・体を冷やさないなど、免疫力アップに努めましょう。糖尿病の人はカンジダになりやすいのですが、血糖値が高いと雑菌は繁殖しやすくなります。なので、甘い物の摂りすぎにも注意が必要です。

 ティーツリーというアロマオイルには殺菌作用がありますから、薄めてタンポンにしみこませたり、外陰部にアロマクリームを塗ったりして上手に活用してみるといいでしょう。

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10.04.21 おりものの異常の見分け方

おりものとは?

おりものは、腟や子宮の出口で作られる分泌物が混ざったものです。腟内に潤いを保ち、雑菌が入ってきたり増えたりするのを防ぐ働きを持っています。口の中の唾液や目にとっての涙と同じようなものです。

おりものの中には、デーテルライン桿菌という「善玉菌」がいて、大腸菌やカンジダ真菌などの雑菌が増えないように働いています。この善玉菌が少なくなったりいなくなったりすると、腟内の抵抗力が落ちて感染を起こしやすくなってしまいます。

 

よく、抗生物質を飲むとカンジダ腟炎になる方がいらっしゃいますが、これは、抗生物質によって一時的に善玉菌まで除菌されてしまうためです。カンジダはカビの一種で抗生物質は効きませんから、善玉菌によるバリアがなくなると増えやすくなるのです。

 また、おりものを気にしすぎるあまり、トイレに行くたびにビデで洗ってしまう方がいらっしゃるようですが、これは善玉菌まで洗い流してしまうので返って感染を起こしやすくしてしまいます。ビデを使うのは月経の時期だけにして、洗いすぎないように気をつけましょう。

 

 

健康なときもおりものは多少出ます

 婦人科を受診なさるきっかけで「月経不順」や「不正出血」と並んで多いのが「おりものが気になる」という訴えです。でも、実際拝見すると、本当に異常なおりものが出ている方はそれほど多くなく、ほとんどのケースが「気にしすぎ」です。

正常なおりものは、半透明~白っぽい色で卵白のように少し粘り気があります。乾くと、少しポソポソしたクリーム色の状態になることがありますが、これは異常ではありません。月経直後は臭いが強めのこともありますが、それ以外の時期はあまり臭いがないのが普通です。おりものシートをつけっぱなしたり、タンポンを入れっぱなしたりすると雑菌が増えるため臭いが強くなることがあります。

 

 

おりものの量は個人差があり

 おりものはホルモンの影響を受けて状態や量が変わるので、排卵期や月経直前はおりものが増えた感じになります。おりものの量も汗と同じように個人差があるので、ちょっと多めだなと思っても多少下着につく程度の量はあまり気にする必要はありません。

 たまに「ずっとおりものシートをつけていないと染み出てきてしまうんです」という人がいますが、感染がないことを確認できていれば無理に治療をする必要はありません。ただ、おりものシートを常用していることがおりものを増やす原因になっていることはあるので、シートをつけっぱなしにするのはやめましょう。

 

 排卵期や月経前は、病気でなくてもおりものの量が一時的に増えます。それ以外に、感染があったり、腟内に異物があったりすると量が増えます。おりものがずっと多いなと思ったら一度はきちんと検査を受けた方がいいでしょう。

 ただし、「おりものが増えていない=病気ではない」とは言い切れませんから、おりものの「量」だけで異常の有無を判断することはできません。

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10.04.21 病気が疑われるおりものの異常

病気が疑われるおりものは?

 おりものの状態だけで病気の有無を判断することはできませんから、気になったらまずは病院で検査を受けることが大事です。腟の中から直接おりものを取って調べるので、下着を取って内診台に上がる必要があります。検査自体は、綿棒でおりものをとるだけなので痛みもなく数秒で終わります。

 ただ、結果が出るまでには数日~1週間程度かかることがほとんどですから、たいていはまず検査だけをして1~2週間後に結果を聞きに行き、異常があれば薬を処方してもらうといった流れが一般的です。ただし、おりものを見ただけで明らかに病気が疑わしい時は、検査結果を待たずに薬が出されることもあります。

 

検査代金は何の検査をするかによって異なりますが、クラミジア・淋菌・一般の雑菌をひと通り調べると初診料を含めて8000~10000円くらいになります。症状があれば保険がききますから、保険証を使えば実際支払うのは2500~3000円ですむはずです。

一緒に子宮癌の検査をしたりすることもありますから、余裕を持って5000円~8000円くらい持っていれば安心でしょう。

 

 

 病気が疑われるおりものの状態は次のようなものがあります。

 

*おりものの中に血液が混ざる(ピンク色や茶色のおりもの)

 不正出血のサインです。子宮癌やクラミジア頚管炎・子宮頚管ポリープなどの可能性があります。

 いったん治まっても必ず婦人科で検査を受けましょう。

 

*水っぽいおりものが流れ出るくらい多い

 クラミジア頚管炎の可能性があります。性交渉は控えて早めに検査を受けましょう。クラミジアはひどくなると熱が出たり下腹全体が痛くなったりすることがあります。

 抗生物質を1~2週間飲めば治療は可能ですが、卵管にまで炎症が広がると不妊症の原因になります。

 

*くすんだ黄緑色の鼻水のようなおりものが出る

 淋菌感染症や、大腸菌などの雑菌による細菌性腟炎の可能性があります。雑菌なら自然に治ることもありますが淋菌の場合は抗生物質の点滴でしっかり治療する必要があります。

 雑菌でも腟内に抗生物質のタブレットを入れることで殺菌できます。

 

*ヨーグルト状のポソポソしたおりものが多くて痒みがある

 カンジダ腟炎が疑われます。自然に治ることもありますが、何度も繰り返したり痒みがひどい場合は受診しましょう。

 

*魚の腐ったようなツンとした臭いが強い

 雑菌が増えていたり腟内に異物が入っている可能性があります。2~3日様子を見て改善しないようなら早めに受診した方がいいでしょう。

 雑菌の場合、1週間ほど腟内に抗生物質のタブレットを入れることで改善が期待できます。

 

*クリーム色の泡立ったようなおりものが出て強い痒みがある

 トリコモナス腟炎が疑われます。性交渉を控えて早めに検査を受ける必要があります。

 飲み薬と膣内に入れるタブレットを10日ほど使えば治療できます。

 

これらの症状がある時は、基本的に病院で検査してもらいましょう。特に、血液が混ざっている場合は、癌の可能性もありますから注意が必要です。

病気の種類によっては、おりものの異常だけでなく、痒みや下腹部の痛みをともなうこともあります。おりもの以外の症状がある場合は、自己判断で様子を見たりせずに受診した方がいいと思ってください。

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10.04.21 おりもの異常の予防法

おりもの異常を起こさないための予防策は?

 最も大事なことは、妊娠を望んでいる時以外は必ずコンドームを正しく使うことです。たとえ夫婦間であってもパートナーが1人でも、そして妊娠中でも、コンドームは必須だと思ってください。それが、自分と相手の健康を守るための最低限のマナーです。

 おりものを気にしすぎる方の中には、コンドームを使っていないためにちょっとしたことですぐに「性病ではないか」と不安になってしまうという方がいます。自分でよけいな不安を作り出さないように、日頃から安全なセックスを心がけてください。もちろん、セックスの前にシャワーを浴びてお互い清潔になっておくことは言うまでもありません。

 

また、特に妊娠中は抵抗力が落ちているので、ちょっとした雑菌にも感染しやすくなっています。おりものの中の雑菌が増えると、早産や破水の原因になってしまいますから絶対にコンドームは手放さないことが大事です。

コンドームを「避妊具」と思っている人は、「なぜ妊娠中にわざわざコンドームを使うの?」と思うかもしれませんが、そもそもコンドームは感染を予防するものなのです。

 

 妊娠中でなくても、体力や抵抗力が落ちたり、腟内が蒸れた状態になると雑菌が増えやすくなってしまいます。湿気の多い場所は細菌にとっては「居心地のいい場所」ですから、綿100%の通気性のいい下着を着ける・厚手のデニムやガードルははかない・おりものシートは使わない・ナプキンやタンポンはこまめに換えるといったことを心がけて、蒸れを防ぎましょう。

 腟内は元々じめじめしていて通気性が悪く、適度な温度が保たれているので、細菌が増えやすい条件がそろっています。おりものシートを使っていれば清潔が保てると思っている人も多いようですが、通気性の悪いシートを何時間もつけっぱなしにしていると返って雑菌が増えやすくなってしまうのです。どうしても下着の汚れが気になる場合は、綿100%の布製のシートを使うようにしましょう。

 

また、自分自身の免疫力が落ちると、普段は何の悪さもしない雑菌が増えやすくなってしまいます。疲れやストレスをためない・体を冷やさない・充分な睡眠をとるなど、日常生活の改善で免疫力アップに努めましょう。

糖分は細菌にとって栄養源ですから、血糖値が高いと雑菌が繁殖しやすくなります。なので、甘い物の摂りすぎにも注意が必要です。甘い物は体を冷やす作用もありますから、特に冷えやすい人はあまり摂らない方がいいでしょう。

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清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー