性感染症検査はいつ受ける?検査の種類と適切な時期

 

性感染症検査は、感染した可能性のある行為の直後では、感染していても陰性になることがあります。検査で検出できるようになる時期は、感染症、検査方法、採取部位によって異なります。

 

ただし、症状がある方やパートナーが性感染症と診断された方は、検査可能な時期まで自己判断で待たずに受診してください。診察や現在できる検査を行い、必要に応じて適切な時期に再検査します。[1]

 
 

一つの検査ですべての性病は分かりません

性感染症によって必要な検体が異なります。

検体・診察 主に調べる感染症
腟・子宮頸管分泌物 クラミジア、淋菌、トリコモナスなど
尿 クラミジア、淋菌、マイコプラズマ・ジェニタリウムなど
血液 梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎など
水疱・潰瘍の病変部 性器ヘルペスなど
咽頭・直腸のぬぐい液 接触部位のクラミジア、淋菌など
視診 尖圭コンジローマ、性器ヘルペスなど

「血液検査だけ」「おりもの検査だけ」では、すべての性感染症を確認できません。どの部位に、どのような接触があったかを伝えることが重要です。

検査を受ける時期の目安

感染症 検査時期の考え方
クラミジア・淋菌 感染機会の直後は検出できないことがある。無症状の確認検査は感染機会から1~2週間程度が一つの目安。症状・パートナー陽性時は待たずに受診
トリコモナス 症状があれば受診。感染機会直後の陰性では否定できず、状況により再検査
梅毒 感染後すぐは抗体が陰性のことがある。一般に4~6週間以降の検査を検討し、心配な感染機会から約3か月後の再検査を検討
HIV 感染機会から約1か月の検査にも意味はあるが、陰性を確実に確認するには3か月後の再検査が推奨される。検査法により異なる
性器ヘルペス 水疱や潰瘍が新しいうちに病変部を検査する。病変が治ると検出しにくくなる
尖圭コンジローマ いぼが出た時に視診。感染直後の無症状者へ一律に行うHPV検査はない
高リスクHPV 年齢や子宮頸がん検診制度、細胞診結果に応じて行う。一般的な性病スクリーニングとして感染直後に行う検査ではない

※上記は一般的な目安です。使用する検査法、感染部位、予防薬の使用、免疫状態などによって異なります。初回陰性でも、医師が案内した時期に再検査してください。

時期を待たずに受診した方がよい場合

  • おりもの、かゆみ、排尿痛、不正出血がある
  • 下腹部痛、発熱、吐き気がある
  • 性器や口に水疱、潰瘍、いぼ、しこりがある
  • 手のひら・足の裏を含む発疹がある
  • パートナーが性感染症と診断された
  • 妊娠中または妊娠の可能性がある
  • 性的接触によるHIV感染リスクがあり、接触から72時間以内である

HIV感染リスクが高い接触から72時間以内であれば、感染予防薬を服用するPEPを検討できる場合があります。検査時期まで待たず、対応可能な医療機関へ速やかに相談してください。

接触した部位を検査することが重要です

オーラルセックス

咽頭へクラミジア・淋菌などが感染する可能性があります。性器の検査が陰性でも、咽頭感染を否定できません。

アナルセックス

直腸へのクラミジア・淋菌などの感染を考慮します。直腸感染は無症状のこともあります。

性器周辺の皮膚接触

挿入がなくても、性器ヘルペス、HPV、尖圭コンジローマ、梅毒などが感染する可能性があります。

検査前に伝えていただきたいこと

  • 心配な性的接触があった日
  • 腟・口・肛門など、接触した部位
  • コンドームの使用状況
  • 現在の症状と症状が始まった日
  • パートナーの検査結果
  • 最近服用した抗菌薬
  • 妊娠の可能性
  • 過去の性感染症と治療歴

抗菌薬の服用後は、菌量が減って検査結果や培養検査に影響することがあります。薬剤名や服用日が分かればお伝えください。

保険診療と自費検査

保険診療になることがある場合

  • おりもの、痛み、不正出血などの症状がある
  • 診察で感染症が疑われる
  • パートナーが感染症と診断されている

原則として自費診療になる場合

  • 無症状で健康確認として検査したい
  • 結婚・妊娠前のスクリーニング
  • 会社・学校・渡航などの証明目的

検査内容と費用は料金案内をご確認ください。保健所では、HIVや梅毒などを無料・匿名で検査できる場合があります。検査項目と日時は地域によって異なります。[1]

陽性だった場合

  1. 感染症に合った治療を受ける
  2. 必要なパートナーへ検査・治療を勧める
  3. 医師が案内した期間は性的接触を控える
  4. 必要に応じて治癒確認検査を受ける
  5. 再感染確認のため、数か月後の再検査を受ける

陽性結果だけで感染時期や感染源となった相手を断定することはできません。責任の追及よりも、本人とパートナーが必要な検査・治療を受けることが重要です。

性感染症検査についてよくある質問

Q. 性交翌日に検査すれば分かりますか?

感染症によっては早すぎて検出できません。ただし、症状がある場合やパートナーが陽性の場合は、待たずに受診してください。

Q. すべての性病を一度の採血で調べられますか?

調べられません。クラミジアや淋菌などは腟分泌物・尿・咽頭などを検査します。血液検査だけでは確認できない感染症があります。

Q. 検査が陰性なら完全に安心ですか?

適切な時期と部位で検査しているかが重要です。検査が早すぎる場合や、接触した部位を検査していない場合は、陰性でも感染を否定できません。

横浜駅近くで性感染症検査をご希望の方へ

どの検査を受ければよいか分からない場合は、接触した部位、時期、症状を確認して必要な検査をご案内します。

横浜駅から徒歩6分、必ず女性医師が診察します。症状がある方はWEB予約をご利用ください。

この記事の執筆・医学監修

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~ 院長

更新日・最終医学確認:2026年10月27日。本ページに示す検査時期は一般的な目安です。個別の検査時期は医療機関へご確認ください。

参考文献

  1. 厚生労働省.性感染症検査・相談マップ.
  2. 厚生労働省.HIV検査Q&A.
  3. 日本性感染症学会.性感染症診断・治療ガイドライン2026.
  4. CDC. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines.