女性検診

 

健診で「筋腫があるかもしれない」と言われたら

レディースドックで超音波検査は必要?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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一般的な人間ドックや会社の健診で「婦人科健診」や「レディースドック」を受けた場合、「内診と子宮頚がん検診」のみが行われているか、それに「超音波検査」が加わったメニューになっていることがほとんどです。

超音波検査が含まれているかどうかは、健診メニューを確認するか、結果に「超音波検査」の欄があってそこに何か記載されているかを見ればわかります。

 

超音波検査が健診内容に含まれていれば、検査で子宮や卵巣の形・大きさを確認しています。なので、「子宮筋腫」とか「卵巣のう腫」といった、異常の有無がはっきりと記載されていることがほとんどです。

一方、超音波検査が含まれておらず、「内診=おなかの上から触るだけ」だけだった場合、「子宮筋腫の疑い」「筋腫様子宮」「卵巣腫瘍の疑い」など、白黒はっきりしない書き方で結果が返ってくることもあります。明らかに筋腫のこぶが触れる場合は、「子宮筋腫」と書いてあることもあります。

当院に受診される患者様の中にも、健診結果に「子宮筋腫の疑い」と書かれていたので心配になって受診しました、という方がいらっしゃいます。

 

健診で「筋腫の疑い」の場合受診は必要?

これらの指摘があった場合は、健診時に医師から「婦人科を受診して下さい」と言われたり、結果に受診するように記載してあることがほとんどです。では、どのくらいの時期に「詳しい検査」を受けるために婦人科を受診すればいいのでしょうか?

症状が全くなく、健診で「念のため」超音波検査を受けた場合は、卵巣の腫れなら3か月後、子宮筋腫なら4~6か月後に再度超音波検査を受けます。

ただし、どちらもサイズが大きければ早めにMRIなどの詳しい検査が必要なこともありますので、健診時に何センチくらいなのか・受診を急いだほうがいいのかを確認しておくとよいでしょう。

 

内診のみで超音波検査を受けていない場合は、結果を受け取ったら早めに一度受診した方がよいと言えます。

健診では超音波検査をしていないので、あくまで「触ってみてそれが疑わしい」という状態です。特に、その指摘が初めてされるものである場合は、結果を受け取ったら1カ月以内に受診するようにしましょう。

 

また、普段から生理の時期以外の腹痛が気になる、生理痛がひどくなってきた、生理の量が多い、などの症状が気になっている場合も、健診後できるだけ早く受診した方がよいでしょう。

 

 

「筋腫の疑い」の場合に行う検査は?

 

健診結果に「子宮筋腫の疑い」「筋腫様子宮」と書かれていたら、受診後にまず受ける検査は経腟超音波検査です。

超音波検査で病変「ない」という場合は、そこで終了です。内診では「筋腫があるかも?」と思われたけれど、実際は何もなかったということになります。

 

超音波検査で、「子宮筋腫がある」「筋腫ではないけれど子宮腺筋症がある」と言った場合は、数か月後に再検査を行うか、その時点でMRIや腫瘍マーカーなどの詳しい検査を追加することもあります。

子宮筋腫や子宮腺筋症のサイズや症状の有無によって、詳しい検査が必要かどうかを判断します。

 

何も症状がなく、サイズも小さい場合は、通常は治療は行わず定期的な検査で大きさの変化を見ていきます。

過多月経や生理痛などの症状がある場合や、サイズが大きすぎる場合は、お薬による治療や手術を検討することになります。

 

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月9日  カテゴリー:女性検診

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ASC-USやLSILの時にするコルポスコピー検査&組織検査の流れ【横浜駅近くの婦人科で検査】

ASC-USやLSILの意味は?

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清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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人間ドックや自治体検診で行われている子宮頚がん検診は、細胞をこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」という検査です。子宮頚がん検診(細胞診)で異常を指摘された場合、精密検査として「コルポスコピー検査」と「組織検査」を行います。

 

正確には、

*子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-US+HPV検査で陽性

*子宮頚がん検診でLSIL・ASC-H・HSILのいずれかだった

場合に、精密検査に進みます。

 

ちなみに、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-USだったけれど、追加で行ったHPV検査が「陰性」だった場合は、組織検査は必要ありません。

HPV検査が「陰性」ということは、少なくとも、現在出ている細胞の異常が、「癌になっていく可能性」が極めて低いものと判断できます。

なので、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)がASC-USで、HPV検査が「陰性」の時は、「1年後に細胞診を再検査する」ということになっています。

 

 

精密検査の「コルポスコピー検査」とは?

「コルポスコピー検査」とは、子宮の出入り口、つまり子宮頚がんが発生する場所を拡大して観察する検査です。

通常は、コルポスコピー検査と組織検査をセットにして行います。

 

子宮頚がん検診で、LSILやASC-HやHSILだった場合は、HPV検査は行わず、すぐにコルポスコピー検査に進みます。

 

コルポスコピー検査は、あくまで、子宮の出入り口を拡大して観察するだけの検査なので、この検査だけを行っても異常の程度を正確に診断することはできません。

 

 

コルポスコピー検査を行う直前に、子宮頚部に「酢酸加工」を行うことによって、細胞に異常がある部分を分かりやすくします。

「酢酸」を子宮頚部につけると、細胞に異常がある部分が白っぽく変化したり、「モザイク」と呼ばれる模様が浮かび上がったりします。

この、酢酸加工によって浮かび上がってきた「細胞に変化が起きていそうな部分」の組織を狙い撃ちでかじりとるのが「組織検査」です。

 

 

当院の精密検査の流れ

コルポスコピー検査と組織検査は、およそ次のような流れで行います。

 

 

1)クスコ診で子宮頚部を見えやすくしておりものをぬぐう

2)酢酸がしみ込んだ綿球を子宮頚部に押し当てて酢酸加工をする

3)コルポスコピーで子宮頚部を拡大しながら病変部分を観察する

4)細胞に異常がありそうな部分2~3か所の組織をかじりとる

5)消毒して腟内にタンポンやカーゼを入れる

 

 

組織をとる時に、少し痛みを伴うことがありますが、通常は数秒で終わります。

酢酸加工の時間を含めても、数分で終わる検査です。

 

組織をとるので、ある程度出血します。

血行が良くなると検査後の出血が増える場合があるので、通常検査した当日は運動や入浴は控えます。軽くシャワーを浴びるのは問題ありません。

 

 

止血しやすくするために、タンポンやガーゼで圧迫しますので、通常は検査から数時間後にそれらを抜きます。

自分でとる場合もあれば、翌日再度受診して病院でガーゼを抜く場合もあります。

 

 

通常は、検査から2週間程度で組織診断の結果が返ってきます。

結果次第で、その後の治療又は検査の方針が決まります。

 

 

他の病院で受けた子宮頚がん検診の結果に異常があった場合も、当院でコルポスコピー検査と組織検査を承ることが可能です。

結果の見方がわからない場合のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

予約専用電話→045-440-5577

 

日付:2026年7月6日  カテゴリー:子宮頚がん,子宮頸がん検診

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子宮頚がんワクチン(HPVワクチン)は受けるべき?

子宮頚がんワクチンの積極的接種勧奨は再開されています

国が一時期」「子宮頸がんワクチンの接種を積極的に推奨しない」といった、中途半端な指針を発表してしまったせいで、いまだに娘さんを持つお母さんも、もしかしたら接種対象であるご本人も混乱してしまっているかもしれませんね。

「子宮頚がんワクチンは受けるべきなのか?」「副反応は大丈夫なのか?」といったことが気になって、知恵袋などで相談していらっしゃる方も見受けられます。

女性の性と健康を守りたいという思いから活動しているいち産婦人科医の立場からも、子宮頸がんのリスクを抱えうる一人の女性という立場からも、そして二人の娘を持つ母親という立場からも、このワクチンの接種を「推奨しない」つもりは全くありません。

私自身の個人的スタンスは、「必要がある人には勧めるけれど強要はしない」という立ち位置です。接種しないという選択に対してあれこれ言うつもりはありません。ただ、その選択の根拠が間違った情報によるものであるとしたら、それは正していきたいと考えています。

 

 

HPVワクチンは何歳で打った方がよい?

また、接種は勧めるけれど急がせるつもりもありません。つまり、11歳や12歳ですぐに接種した方がいいですよ、と言うつもりはありません。

このワクチンの有効性を十分に得ようと思ったら、HPVに感染する前=性交渉を開始する前に接種する必要があります。「性交渉前」という時期が、必ずしも11歳や12歳で終わるわけではないので、例えば16~17歳まで性行動を控えられると思われれば、その時期を待って本人にワクチンの必要性を説明し、接種するかどうかの意思確認をしてもいいわけです。

セックスを待てるのであれば、痛みに敏感な&筋肉が未発達なローティーンで接種しなくても済みます。

私なら娘に、「セックスはとても素晴らしいラブコミュニケーションの方法だけど、お母さん的にはあまり早くからセックスはしてほしくないなと思っているよ。でもすごく好きな相手ができて、もしかしたらセックスするかもしれないと思ったら、その前に知っておくべきことやしておくべき予防があるからちゃんとお話ししようね」と伝えると思います。

ただし、このワクチンが公費(無料)で接種できる年齢の上限は高校1年生ですから、無料接種期間中に接種したい場合は、遅くとも高校1年生の9月には接種を開始する必要があります。

また、シルガード9(9価ワクチン)は、14歳以下で接種を開始すれば2回の接種で済みますので、「注射を打つ回数を減らしたい」という場合は、14歳以下での接種をお勧めします。

 

子宮頚がんワクチンは安全?危ない?

 

そもそも、国が一時的に接種を「推奨しない」とした理由は、ワクチン接種後に原因不明の痛みを訴える人が予想外に多かったから、ということのようですが、実際クリニックで同じワクチンを接種した人の中で、何日も続く強い痛みを訴えたり全身の痛みを訴えた方はいらっしゃいません。
ワクチンの安全性を検証する委員会のメンバーに産婦人科医が1人も含まれておらず、多くが小児科医であったことから推察すると、検討対象となった症例の多くは低年齢の方であった可能性が考えられます。

11歳と18歳では、腕の筋肉の発達具合も違いますし、痛みに対する過敏さも異なります。何より、筋肉注射に慣れていない医療者が打てば、ワクチンの種類に関係なく痛みを訴える人が増える可能性はあり得ます。

同じワクチンが世界100か国以上で認可され、中には大規模に接種をしている国があるにもかかわらず、日本が問題にしている副反応は何も問題になっていません。
なので、ワクチン安全性の検討内容そのものは、多角的に見直す必要があります。。

もちろん、ワクチンで副反応が起きるケースがゼロではありませんから、「100%絶対に安全なワクチンですよ」ということはできません。きちんと副反応によるデメリットもご説明したうえで、最終的には接種するかどうかを決めていただくことになります。
ただ、錯綜している情報に惑わされないで、もう一度このワクチンの必要性について考えてほしいなと思うのです。
私がワクチン接種を勧める理由は次のようなものです。

*10代のうちに性行動を開始しないことを期待するのは現実的ではない
*HPVはいったん感染すると治療はできないので感染前の予防が非常に大事
*9価ワクチンが承認されたので子宮頚がんの原因の89%が予防できる
*副反応の頻度と子宮頸がんの罹患率は比べ物にならないほど副反応が少ない
*日本人の子宮頸がん検診受診率はわずか20%程度で若い人ほど受けていない
*検診で早期発見できない子宮頸がんがありその原因のほとんどがHPV18型
*ワクチン接種することで産婦人科とつながるきっかけを持つことができ検診につなげられる

 

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月4日  カテゴリー:HPVワクチン

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子宮頸がんワクチンで失神?!

 クリニックでもすでに何人もの方が接種されている子宮頸がんのワクチン(HPVワクチン)ですが、主な副反応は局所=接種したところの腫れや痛みくらいで、重篤な副反応が起きた方はまだいらっしゃいません。
 少し気になる記事を見つけたのですが、少し作為的な記事ですね。
<YOMIURI ONLINEより>
 子宮頸(けい)がんワクチンの副作用として、気を失う例の多いことが、厚生労働省の調査でわかった。
 接種者の大半が思春期の女子で、このワクチン特有の強い痛みにショックを受け、自律神経のバランスが崩れるのが原因とみられる。転倒して負傷した例もあるという。同省は「痛みを知ったうえで接種を受け、30分程度は医療機関にとどまって様子を見るなど、注意してほしい」と呼びかけている。
 子宮頸がんワクチンは、肩近くの筋肉に注射するため、皮下注射をする他の感染症の予防接種より痛みが強い。昨年12月以降、推計40万人が接種を受けたが、10月末現在の副作用の報告は81人。最も多いのが失神・意識消失の21件で、失神寸前の状態になった例も2件あった。その他は発熱(11件)、注射した部分の痛み(9件)、頭痛(7件)などだった。

 「気を失う例が多い」と書いてありますが、実際の発生件数からするとその確率は0.005%なので「非常にまれ」と言える頻度です。
 副反応全体の頻度が0.02%ですから、ワクチンによる副反応自体がとても少ないと言えます。
 接種によって気を失うのは、痛みによって「迷走神経反射」という反射が起きて血圧が下がってしまうためと考えられます。
 電車で立っていたら急に立ちくらみのように気分が悪くなったり、朝礼などで「クラッ」となるのと同じ状態です。 
 命に関わる症状ではありませんし、横になって少し休めばすぐに血圧が戻って回復します。
 筋肉注射に限らず、普通の採血や注射でも同じように気分が悪くなる方はいらっしゃいますから、この症状は「子宮頸がんワクチン」だから起きるものではないんですね。
 子宮頸がんワクチンは、接種すると不妊になるとか死亡例もあるくらい危険なものだといった間違った情報が流れてしまう事もあるようですが、こういった情報に惑わされないようにしていただきたいなと思います。
 ワクチンで不妊になることはありませんし、ワクチンそのものが原因で死亡する事もありません。
 海外で報告されているワクチン接種後の死亡例の「直接死因」は、事故や自殺など明らかにワクチンとは全く関係ないものばかりですのでご安心下さいね。

日付:2010年12月29日  カテゴリー:HPVワクチン

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妊娠前にクラミジアチェックを

 クリニックでは、妊娠前検診やブライダル検診として、一通りのSTDチェックもお勧めしています。
 女性がかかる性感染症の中で最も多いのがクラミジアなのですが、感染してもほとんど症状が出ないために知らないうちに感染してずっと未治療のままというパターンも珍しくありません。
 なぜクラミジアを妊娠前に調べておいた方がいいかというと、クラミジアによる炎症が卵管まで広がってしまうと「卵管閉鎖」という不妊の原因になってしまう事があるからです。また、妊娠を目指すまではコンドームを使っていたという方も、妊娠したいと思ったらコンドームを使わなくなります。つまり、クラミジアを相手にうつしてしまう可能性が出てくるわけですね。
 実際、不妊検査の一環としてクラミジアを調べてみたら陽性で出たり、ブライダル検診でクラミジアが見つかったりする事もあります。
 20代で不妊の方の3割はクラミジア抗体が陽性というデータもあるくらい、不妊の原因として注意が必要な感染症の1つなんです。
 クラミジアの感染自体は抗生物質を飲めばほぼ治ります。ただ、炎症によって卵管が閉鎖していないかどうかは治療後に「子宮卵管造影」という検査をしてみなければ分かりません。
 感染しないように予防する事が最も大切ですが、せめて早期発見できるように、結婚前や妊娠前にチェックするようにしてみてくださいね。

日付:2010年11月22日  カテゴリー:女性検診,日々の雑記

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HPVワクチン公費助成についての誤解

 HPVワクチンの公費助成は、各自治体任せになってしまっているため、住んでいる地域によって無料でワクチン接種できる人と全額自己負担しなければいけない人と格差が生じてしまっているのが現状です。
 最近は、「もう少し待てば自分の居住地域でも公費負担になるかも・・・」と期待して接種のタイミングを見計らっているという声も耳にするのですが、実際は待っても意味がないご年齢の方たちが接種を先延ばしにしてしまっている可能性があります。
 HPVワクチンは、性交経験前に接種しなければ十分な効果が期待できないという事から、公費負担の対象になるのは明らかに性交経験前の年齢の方に限られます。
 何歳を対象にするかは各自治体によって異なりますが、海外の事例を参考に12~13歳が対象になっていることがほとんどです。
 なので、少なくとも現段階で16歳以上の方が公費負担になるのを待っても、年齢的に対象外になってしまう可能性が非常に高いと言えます。
 助成のシステムを自治体任せにせず、国が基準を統一していっせいに集団接種してくれれば分かりやすいのですが、おそらくしばらくはこのまま各自治体の自主性に委ねられてしまうでしょう。
 
 来年発売の4価ワクチンとどちらを選択するか、といった問題も出てくるので、この先半年くらいの間に性行動開始の可能性がなければ接種はしばらく見合わせてみてもいいと思います。
 逆に、16歳以上ですでに性交経験がある方は、公費負担になるのを待って接種を先延ばししたりせず、感染リスクが高くなる前に接種しておいた方が賢明と言えるでしょう。

日付:2010年11月17日  カテゴリー:HPVワクチン,日々の雑記

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HPVワクチンとピルで女性の健康サポート

 今日は生涯を通して女性の健康を考える「ウィミンズヘルスフォーラム」に出席です。
 低用量ピルによる女性の健康サポートやHPVワクチンの可能性について、おなじみの先生方から新情報を収集してきました。
 HPVワクチンについては、お母様が娘さんを連れて産婦人科を訪れて下さるいいきっかけになるということで、ワクチンによる子宮頸がん予防以上の様々な可能性があるとのことでした。
 確かに、「産婦人科は妊娠したら行くところ」という昔のイメージを払拭したいと思っている私たちにとって、ワクチンが母から娘に「かかりつけ産婦人科医」を紹介するいいツールになることが期待されます。
 お話の中で、来年中には発売される予定の4価HPVワクチンについても触れられていました。
 4価というのは、予防できるHPVの種類が6型・11型・16型・18型の4種類という意味です。今発売されているHPVワクチン(サーバリックス)は、HPV16型・18型の2種類なので2価ワクチンといいます。
 4価ワクチンと2価ワクチンの違いは、子宮頸がんの予防効果はほぼ同じですが、4価の方が6型と11型を予防できるので、これらが原因となる尖圭コンジローマや再発性呼吸器乳頭腫症の予防もできるという点です。
 コンジローマは性感染症の一種で、一度かかると何度も再発する事があり、男女ともにセクシャルヘルスのQOLを非常に落としてしまう厄介な病気です。
 再発性呼吸器乳頭腫症は、主に母子感染によって乳幼児に発症する喉にできるイボです。空気の通り道にイボができてしまうので手術が必要なのですが、何度も再発するため10回以上手術を繰り返す事も珍しくありません。
 コンジローマにかかった妊婦さんから産まれる赤ちゃんが、この再発性呼吸器乳頭腫症になるリスクは、感染していない妊婦さんと比べると230倍になるといわれています。つまり、若い頃にコンジローマを予防する事が、自分の子どもの病気の予防にもなるという事です。
 今までは、4価ワクチンの認可も発売もいつになるのか分からない状態でしたので、子宮頸がんの予防を急ぐ人は2価ワクチンを接種するしかありませんでした。
 まだ4価ワクチンの発売日は未定ですが、「来年中」という事はある程度固まってきたため、この先半年~1年以内に性行動の開始の可能性がない場合は4価ワクチンの発売を待った方が予防できる病気の範囲は広がります。
 すでに性交経験済みの方や、半年も待てない!という方は、やはり今すぐ接種できる2価ワクチンを接種するしかないのですが・・・
 10代の方にワクチン接種を考える場合は、今すぐ2価ワクチンを打つか、4価ワクチンが発売されるまで待つか、性行動開始のタイミングを加味して考える必要がありますね。

日付:2010年11月14日  カテゴリー:HPVワクチン,日々の雑記

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婦人科検診の内容は?

 一口に「婦人科検診」と言ってもその内容は受ける検診や病院によって結構異なっていたりします。
 会社で受ける健康診断や人間ドッグにオプションでついている「婦人科検診」は、多くが子宮頚がんの検査と内診(触診)のみなんですね。実は、これだけでは子宮筋腫や卵巣のう腫や卵巣がんのチェックは充分できません。
 婦人科検診として、最低限受けておくべき検査は「子宮頚がん検診」と「経膣超音波検査」です。超音波の検査を加えることによって、子宮や卵巣に形・大きさの異常がないか確認できます。
 また、年齢が40歳以上の方は子宮体がんの検査も加えておくと安心です。
 会社によっては、子宮頚がんの検査を「自己検査」で行っているところもあるようですが、これは見落としのリスクが高いのでおすすめできません。
 子宮頚がんの検査は、正しい場所から正しい方法で充分な細胞を擦り取ってこなければ正確な検査ができないんです。自己検診だと、正しい位置から細胞を取ったかどうか確認できませんよね?
 子宮頚がんの検査は、必ず医師による検査を受けるようにしましょう。
 これ以外にも、年齢別の受けておいた方がいい検査があります。
 
 10代~20代で性交経験がある方は、この年代が最も性感染症にかかっている率が高いので、クラミジアや淋菌感染などのいわゆる「性病チェック」をしておいた方が安心です。
 30代の方は、子宮頚がんのリスクが高くなってくる年代なので、子宮頚がん検査と一緒にHPVハイリスクタイプの感染がないかをチェックしておくといいでしょう。
 40~50歳の方は、ホルモンのアンバランスがおきやすくなりますので、特に更年期や月経不順が気になる方はホルモンチェックを受けておくことをお勧めします。
 自分がどの検診を受けた方がいいのか分からない、という方はご予約の際にご案内いたしますので、お気軽にご相談くださいね。

日付:2010年10月12日  カテゴリー:女性検診,日々の雑記

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HPVワクチンとは

 HPVはヒトパピローマウイルスの略で、約100種類の「型」に分類されています。このうち、子宮頸がんの組織から見つかっている「型」がいくつかあり、それらを「ハイリスクタイプ」と言って他の型とは分けて扱っているんですね。主なハイリスクタイプは、16型・18型・31型・45型・52型・58型などです。

 昨年末に発売されたHPVワクチン(サーバリックス)は、これらのハイリスクタイプHPVのうち、16型と18型の2種類のみを予防するワクチンです。きちんと接種すれば少なくとも7年はほぼ100%の予防効果が期待できることが確認されています。これは、7年しか予防効果がないということではなくて、確実に予防できていると追跡調査できた期間が7年までという意味で、実際はほぼ一生予防効果は持続すると予測されています。

 16型と18型が原因となっているケースが最も多く、子宮頸がんの約6割はこの2つのどちらかが関わっています。つまり、ワクチンによってこの2種類がブロックできれば、子宮頸がんのリスクを6割減らせるということです。ただし、ワクチンを打っても残りの4割はブロックできませんから、子宮頸がんになるリスクが「ゼロ」になるわけではありません。ワクチンを接種しても子宮がん検診は必ず受けるようにしてくださいね。

 ワクチンが最も有効なのは、HPVに感染する前つまり性交渉を始める前です。なので、10代の性交経験前の女性が最優先対象となります。病院でも、「私はもう打っても意味がないかもしれないけれど、娘に打っておきたいので」とパンフレットを持っていかれる患者さんも結構いらっしゃいます。

 性交経験後であってもHPVの16型や18型に感染していなければワクチンの意味は十分にありますし、20代や30代でも効果が期待できないわけではありません。ただ、性交開始からの年数が長ければ長いほど、HPVに感染している可能性は高くなりますから、年齢とともに効果が下がってしまうということなんですね。

 接種前のHPV検査は不要となっていますが、どうしても気になるようであればHPVに感染しているかどうかを事前に確認するための検査は可能です。ただしこの検査は保険がききませんので、自費になってしまうんですね。個人的には、子宮がん検診で異常が出ていないのであれば、HPV検査はしなくてもいいのではないかと思います。
 ワクチンの値段は、大体1回18000円~20000円くらいになります。全部で3回の接種が必要なので、3回分まとめて50000円くらいにしている病院もありますね。ワクチンも自費ですので病院によって値段が異なります。料金については事前に確認しておくといいかもしれません。

日付:2010年5月20日  カテゴリー:HPVワクチン,女性検診

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