子宮内避妊具
ミレーナとピルどちらが良い?
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ミレーナは全身の副作用がない
最近は未経産の方や、20代の若い方が、月経痛の緩和目的でミレーナを希望されるケースが増えてきています。
ミレーナは「ホルモン付加子宮内システム」のことで、元々は避妊目的で開発されたものです。子宮内に入れる小さな器具で、柄の部分に黄体ホルモンが含まれており、その効果で月経量が減ったり月経痛が軽減するため、「月経困難症」や「過多月経」の治療目的でも使用が可能です。
ピルとは異なり、黄体ホルモンは子宮のお部屋の中だけに作用します。子宮の外にはホルモンが出ないため、全身へのホルモンの影響がありません。
排卵を抑えたり、ホルモンのバランスを整えたりする作用がないため、ピルのようにPMS症状を緩和したり、生理の周期を整えることはできません。その代わり、ホルモンによる全身への副作用が全くないため、特に血栓症のリスクが高い方にとっては、安心して選択できる治療法の一つと言ええます。
ミレーナは出産してなくても入れられる?
子宮内に細い器具を入れて挿入するため、子宮の出入り口が狭いと入れにくかったり入らない場合があります。なので、通常は「経腟分娩の経験がない場合はお勧めされない」こともあります。
ただ、実際はほとんどの未産婦さんが、無麻酔で何のトラブルもなく挿入できているので、子宮の形に変形がなければ出産経験を問わず、治療の選択肢の一つとして考えてよいと思われます。
性行為の経験がない方の場合は、「内診」という膣内を広げて観察する診察ができない場合があります。この場合、ミレーナを挿入することもできません。逆に、性行為の経験がなくても、「内診」ができればミレーナは入れることが可能です。
ピルとミレーナのどちらがよい?
ピルも、月経痛や過多月経の治療に使用されますから、「ピルとミレーナのどちらがよいでしょうか?」というご質問をいただくことも多々あります。
ピルは、月経痛や過多月経の緩和だけでなく、月経周期を整えたり月経前の不調を改善する作用があります。なので、出血のタイミングをコントロールしたい場合や月経前のイライラなどを改善したい場合は、ミレーナよりピルの方が適しています。
また、内膜症による卵巣の腫れや子宮壁の肥厚がある場合、ミレーナによってこれらの病変が小さくなることは期待しにくいので、病変を小さくしたい場合はピル又は黄体ホルモン療法の方が適していると言えます。
逆に、ピルが服用できない条件に当てはまっている場合(喫煙・肥満・前兆を伴う片頭痛・高齢・血栓症の既往など)は、ミレーナが適していると言えます。
ピルを飲んではいけない条件には当てはまっていないけれど、毎日1錠ずつを同じ時刻に飲むのが難しい方や、うっかり飲み忘れてしまうことが多い場合も、ミレーナの方が「楽です!」とおっしゃる方が多いですね。
それぞれにメリット・デメリットがありますから、より快適に過ごせるのはどの方法なのかを、医師としっかり相談して選ぶことをお勧めします。
★ピルの副作用についてはこちらもご参照ください。
妊娠したことがなくてもミレーナは入れられる?
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昨年1年間の、当院でミレーナを入れた件数は約80件でした。
5年経過して入れ替えというケースも含めてなので、新たにミレーナを入れた方が80名なわけではないのですが、徐々にミレーナを選択肢に入れてくださる方が増えているのかなという印象です。
特に昨年は、20代の若い方や、出産経験がない方のお問い合わせが増えました。ピルを服用しようとしたけれど副作用で飲めなかった方や、片頭痛がひどいのでピルが飲めないという方が、「他に生理を軽くする方法はないか」を調べてミレーナにたどり着くケースが多いようですね。
ミレーナは、細い器具を子宮内に挿入するので、子宮の出入り口や子宮頚部が細いと入らない場合があります。
なので、一般的には「経膣分娩をしたことのある人」に向いているツールとされています。
ただ、未経産の方や帝王切開の方が「入れられない」のではなく、子宮頚部が細くて「入らない可能性がある」「入るけれど痛みを伴う場合がある」というだけなのです。
実際、当院では、未経産の方に何例もミレーナを入れていますが、「未経産だから」という理由でミレーナが入らなかった方はいらっしゃいませんでした。
子宮腺筋症があって変形や癒着が強かったり、何らかの理由で子宮頚部に癒着があって通り道がふさがっていたりしていたために、ミレーナを入れようとしたけれど入らなかった、というケースは数例あります。
痛みの感じ方は個人差が大きいので、未経産の方でミレーナを検討したいけれど、痛みが心配という方は、麻酔をかけてミレーナを入れてくれる病院を探してみるといいでしょう。
当院では、ミレーナを入れる時に麻酔は行っていないため、麻酔を希望される方は他の病院をご案内させていただいております。
ピルとミレーナのメリット・デメリット
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当院では、年間80~90件のミレーナ挿入を行っています。
ピルもホルモン付加子宮内避妊具=ミレーナも、確実な避妊もできて月経痛や過多月経にも幅広く使用できるものですが、両者の特性に多少の違いがあります。
一番大きく異なるのは、ミレーナには月経周期を整えたり、「狙った日に出血を来させる」という月経日のコントロールをしたり、ホルモンを補ったり、ホルモンの「波」をフラットにする、という効果がないという点です。
逆に、それらの効果をはっきりするための「全身への(卵巣への)ホルモン作用」がないので、血栓症のリスクがなく、閉経まで安心して使用できるのが最大のメリットとも言えます。
ピルとミレーナの比較を簡単に列記してみましょう。
*ピルは血栓症リスクがありミレーナはない
*ピルは毎日服用する必要があるがミレーナは1度入れると5年間入れたままでよい
*ピルは月経周期をコントロールできるがミレーナは周期のコントロール力はない&不正出血することがある
*ピルは排卵を抑える(排卵に伴う不調が軽減する)がミレーナは抑えない(排卵に伴う不調は軽減しない)
*ピルはホルモンの波を抑えるので月経前症状軽減効果があるがミレーナにはない
*ピルはホルモンを補う作用があるので更年期症状を予防するがミレーナはない
*ピルは卵巣がんのリスクを下げるがミレーナにその効果はない
*ピルは保険だと1か月1000~2500円・自費だと1か月2500~3000円だがミレーナは保険だと5年で約10000円・自費だと5年で40000~50000円
まとめると、「血栓症リスク」と「毎日服用する煩雑さ」を除くと、ピルの方が治療的メリットは大きいと言えるでしょう。ただし、費用はピルの方がかさみます。
どちらを選ぶのかは、「血栓症リスクをどう考えるか」が一番のカギになります。
私も、20代の頃から、妊娠中と産後を除いてずっとピルを飲んできましたが、年齢を考慮してミレーナに切り替えました。
ピルからミレーナに移行した場合、出血がほとんどない状態をキープできるので、出血コントロールという意味では大変楽ですね。
20代や30代の間はピルでコントロールし、40代になったらミレーナに移行するというのが、出血コントロールという観点からは一番スムーズかもしれません。
月経痛や過多月経が辛いけれど、片頭痛があってピルが飲めないという場合や、費用負担が気になるという場合は、ミレーナを検討してみてはいかがでしょうか?
★ピルについてはこちらのページもご参照ください。
⇒「ピルを飲むと生理はどうなる?期待できる効果やオンライン処方できるクリニックを紹介!」
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ミレーナ=IUSはIntra Uterine Systemの略であり、子宮内に入れておくことによって黄体ホルモンをじわじわと放出し子宮内膜に作用する子宮内システムです。
元々は、避妊目的で開発されたものですが、子宮内膜を薄く保つという作用により生理の量が減ったり生理痛が軽くなるため、現在は「月経困難症」と「過多月経」の治療の目的で保険で使用できるようになっています。
ピルのようにホルモンの作用が全身に影響しないので、副作用のためにピルが服用できない方や、血栓症リスクが高い方でも使用できるというメリットがあります。また、飲み忘れによる効果の減弱も心配しなくていいので、毎日薬を服用することが負担に感じる方にも使いやすいシステムです。
有効期限が5年間なので、1度入れると5年間子宮内に入れておくことができます。挿入時にかかる費用は、保険証が3割負担の方であれば約1万円なので、定期検査の時にかかる超音波検査代を含めても、1年間のコストはピルの6~7分の1になります。
最近は、ミレーナについての情報がネット上でも広まってきたおかげか、患者様ご自身が色々調べて「ミレーナを使用したい」とおっしゃるケースも増えてきました。
以前は、経産婦さんが中心でしたが、最近は20代の出産経験がない方で、ミレーナを希望される方もいらっしゃいます。ミレーナそのものはとても細いので、出産経験がなくてもほとんどのケースで挿入が可能です。
当院でミレーナを入れた未経産の方で、ミレーナが入らなかった方は1例のみです。子宮の屈曲(折れ曲がり)が強くて、ミレーナより細い器具も通らないため、挿入を断念したケースが1例だけありました。
ただし、経産婦さんに比べると、未産婦さんの方が入れる時の痛みの程度は強く感じられるケースが多い印象です。
ミレーナの挿入30分くらい前にあらかじめ痛み止めを飲んでおくと、挿入時や挿入後の痛みをある程度緩和できると考えられます。
挿入時の痛みが不安な方は、麻酔をかけて挿入する方法もあります。当院では、麻酔下での挿入は対応しておりませんので、麻酔をご希望の方は他院をご紹介させていただいております。
実際にミレーナが入れられるかどうか、ミレーナ以外の方法を選択した方がよいかどうかは、個々の症状や子宮の形によって異なります。
「ミレーナも選択肢に入れたいけれど、出産経験がないから無理かな?」と迷っている方は、まずはご相談にいらしてみてください。
ミレーナに関するよくある質問
テレビ番組でミレーナや月経血カップが紹介された影響か、ミレーナに関するお問い合わせが増えているようです。ミレーナは「ホルモン付加子宮内避妊具」として発売されたもので、現在は過多月経や月経困難症の治療の目的で保険で挿入することも可能になっています。
ミレーナに関してよくある質問をまとめてみましたので、ご参照ください。
Q:料金はどのくらいかかりますか?
A:避妊目的であれば医療機関によって設定料金が異なりますが、相場はだいたい4~5万円です。保険適応であれば、挿入時にかかる金額は3割負担の方で約1万円です。
Q:入れるのに適した時期はありますか?
A:「絶対に妊娠していない時期」に挿入するという考えから、月経終わりごろに挿入することが推奨されます。当院では月経3~7日目に挿入させていただいています。ただし、ピルを継続的に服用されている方や、ミレーナの入れ替えの場合は月経周期と無関係に挿入できる場合もありますのでご相談ください。
Q:初診時にすぐ挿入できますか?
A:上記の適した時期に受診していただければ初診時に挿入は可能です。ただし、挿入前の超音波検査で異常所見があったり、がん検診をずっと受けていなくて先に検査をした方がよさそうな場合は、挿入時期を延期する場合もあります。
Q:出産経験がなくても入れられますか?
A:子宮に大きな変形がなければ、ほとんどのケースで出産経験がなくても挿入は可能です。ただし、子宮頸部が細くて挿入時に痛みや抵抗感がある場合がございます。
Q:挿入時に麻酔はかけますか?
A:麻酔はかけず、外来で行える範囲の処置で終了します。
そのほか、気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
日付:2019年7月11日 カテゴリー:子宮内避妊具
ミレーナが40代にお勧めなワケ
以前も何度かご紹介していますが、ホルモン付加子宮内避妊具「ミレーナ」は避妊目的だけではなく、過多月経や月経困難症の治療にも使うことができます。
治療で使用する場合は保険が使えますので、挿入時の自己負担額が約10000円くらいですみます。定期検査が年1回必要ですが、その時の超音波検査も保険で行いますから、1回の検査代は大体2000円弱ですみます。ミレーナは5年間有効ですから、1年あたりのコストで考えると、そのほかの治療に比べて非常にリーズナブルと言えるのです。
最近ミレーナのデバイスが新しくなったので、未経産の方でも挿入しやすくなりました。古いタイプのものは、少し外筒の太さがありましたので帝王切開の方や分娩経験のない方の場合、挿入しにくいケースがありましたが、新しいタイプのものはかなり細くなっているので挿入時の抵抗も少なくなっています。当院でも、未経産の方に挿入するケースが増えてきましたが、今のところ未経産だからという理由で挿入できなかったケースはありません。
ミレーナは、特に40代の方にお勧めです。避妊も月経困難症や過多月経の治療も、ピルは幅広く活用できるのですが、1つだけ「血栓症」という副作用の問題があって、40代の方にはお勧めしにくい場合もあります。もちろん、何もリスクがない健康な方であれば、50歳までピルを服用することは可能です。でも、40代の方で片頭痛があったり、体重が増えてきた、血圧が上がってきた、コレステロールが上がってきた…などなど、血栓症リスクを考えるとピルを第一選択にしにくいなというケースも少なくありません。
その点ミレーナは、血栓症のリスクを全く心配せずに使用することができます。毎日薬を飲むという煩雑さもないので、挿入した方は皆さん「快適です」とおっしゃいます。40代になると避妊も「ピルを飲むほどでは・・・」とおっしゃる方も見受けられますが、実は「妊娠を継続しない」という選択をする割合は10代と同じくらい40代でも多いのです。
確実な避妊にもなり、月経量が減って貧血の心配もなくなり、月経痛で悩まされることもなく、将来ホルモン補充療法を行いたくなったらジェルを塗るだけで済む・・・と、40代でミレーナを挿入するメリットは、実はかなり多いのです。
もちろん、挿入して3か月くらいは不正出血が見られたり、頻度は少ないですが挿入後に位置がずれたりする場合がありますので、ミレーナが万能なわけではありません。子宮に変形がある場合は入れられないこともありますので、ミレーナを試してみたいなと思ったら、まずは婦人科で相談してみてくださいね。
日付:2017年4月12日 カテゴリー:子宮内避妊具
避妊目的のミレーナ挿入料金が下がります
ミレーナが保険適応になった関係で、自費でミレーナを挿入する場合の料金も下げることができるようになりました。
10月以降は、避妊目的でミレーナを挿入する場合は下記の料金となります。
新規で挿入(挿入のみの場合):43200円
入れ替え:54000円
ミレーナを試したいけれど料金的に躊躇してしまっていたという方は、この機会にご検討くださいませ。
日付:2014年9月27日 カテゴリー:子宮内避妊具,新着情報
ミレーナ(ホルモン付加子宮内システム)の挿入価格
子宮内避妊具(IUD) の挿入にかかる費用のお問い合わせが増えてきましたので、価格表をアップします。
子宮内避妊具は、ミレーナとそれ以外で費用が異なります。
ミレーナの方が1回にかかる費用は高くなりますが、入れ替えまでの期間が5年間と、ほかの子宮内避妊具に比べて長く入れておけるため、年間の費用に換算するとご負担は少なくなります。
挿入及び入れ替えの費用には、確認のための超音波検査及び感染予防の内服薬の代金が含まれます。
この他に、初診料または再診料がかかりますので、詳しくはお電話でお問い合わせ下さいませ。
<ミレーナ以外の子宮内避妊具>
挿入のみ 31,500円
取り外しのみ 10,500円
入れ替え 39,900円
<ミレーナ>
挿入のみ 71,400円
取り外しのみ 10,500円
入れ替え 79,800円
日付:2010年10月4日 カテゴリー:子宮内避妊具,診療メニュー紹介
子宮内避妊具の種類
子宮内避妊具は「リング」と呼ばれることもありますが、主に経産婦さんに使う避妊方法で、子宮内に小さな「異物」を挿入する事で着床を防ぐものです。
現在使われているものは、ピルと同じくらい確実な避妊効果を得られ、一度入れると3~5年間は入れたままなのでピルのように毎日忘れずに飲むといった煩雑さがないのがいいところですね。
子宮内避妊具の開発の歴史は案外古くて、初期のものは1920年代に作られた金属性のリングでした。この頃のものは、まだ約8%の避妊失敗率だったそうです。それが、プラスチック製になり、銅付加IUDになり、最新のホルモン付加IUDに改良を重ねられてきたんですね。
「ホルモン付加」とついているのは、子宮内避妊具の「柄」の部分に黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が含ませてあるためです。 このホルモンの作用のおかげで、子宮内膜が厚くなるのを防ぎ、子宮の入り口の粘液の粘調度を高めます。つまり、着床するためのベッドを薄っぺらにして着床を防ぎ、なおかつ精子を入りにくくして受精を防ぐわけです。
普通の子宮内避妊具に比べて、このホルモン作用があるおかげで避妊効果はいっそう確実なものになります。避妊効果の指標のひとつに「パール指数」というものがありますが、正しく挿入すれば「ミレーナ」のパール指数は0.14だそうです。つまり、1年間ミレーナで避妊して、妊娠してしまう人は100人中0.14人ということなんですね。
ちなみに、ピルのパール指数は0.1、コンドームのパール指数は一般的な使用法で14~15です。ピルや子宮内避妊具が、いかに確実な避妊方法化お分かりいただけますよね。
日付:2010年7月14日 カテゴリー:子宮内避妊具
ホルモン付加子宮内避妊具(ミレーナ)の特徴
今まで日本で認可されていた、普通のIUDや銅付加IUDと比べて、ホルモン付加型にどんなメリットがあるのかと言うと、子宮内膜に対するホルモンの効果が期待できるという点なんですね。
しかも、薬を飲むのと違って、局所つまり子宮内膜だけにホルモンが作用し血液中のホルモンの濃度はほとんど上がらないので、例えば血圧の問題や肝機能の問題でホルモンを飲むことが出来ない方にも使うことができます。ピルで体重増加が見られた人も、ホルモン付加IUDなら体重に変化は見られなかったそうです。
黄体ホルモンが子宮内膜に作用すると、内膜があまり分厚くならないので月経時の出血量が減ります。それにともなって、月経痛も減ります。挿入してから1年間で、約3割の方が無月経になっていくそうです。つまり、出血が減りすぎて生理が来ない状態にまで持っていくことが出来るんですね。
卵巣は正常に働いていますから、ホルモンが足りなくて無月経になるわけではありません。卵巣機能は正常なのに月経が来ないってちょっと不思議かもしれませんが、ピルを飲み続けている方の中にも自然に無月経になっていく方がいらっしゃるんですよ。これは病的な無月経とは異なりますから心配ありません。
避妊具の使用をやめれば、またすぐに正常な月経に戻りますので、例えば出産後3年くらいは避妊しておきたいという方の場合も、避妊したい間だけミレーナを入れておき、そろそろ2人目・3人目をと思った時点で取り除けばいいので、便利なんですよ。
ちなみに、分娩後の方の避妊法として、授乳しているとピルは6ヶ月間は飲めませんが、ミレーナの場合ホルモンが血液中にほとんど入らないので授乳にも問題なく使うことが出来ます。ただ、子宮内に異物を入れる事になるので、分娩後の子宮がちゃんと元の大きさに戻ってから使う必要があります。
WHOの基準では、分娩後6週間以降と書いてありました。1ヶ月健診までは夫婦生活は禁止されていますから、ちょっと遅めの1ヶ月健診を受けて、子宮の戻りが問題なければその場でミレーナを挿入するのが一番スムーズかもしれませんね。
日付:2010年7月14日 カテゴリー:子宮内避妊具