横浜 婦人科 ポートサイド女性総合クリニック ~ビバリータ~

妊娠中のトラブル

17.02.26 「自然分娩の方が愛情が深い」はホント?

 先日、小学校の教諭が授業で「自然分娩の方が子どもへの愛情が強くなる」といった内容の発言をして、保護者からの批判が相次いだという報道がありました。様々な背景を持つ子どもがいるわけですから、誤解を招いたり一部の子どもに不利な感情を抱かせるような発言は慎むべきだとは思います。でも、この発言に対して「自然分娩でも帝王切開でも子どもはかわいいはず!誰だって自分の子どもに愛情はわくもの!」と声高に言ってしまうことに、私自身はとても抵抗を感じました。
 なぜなら、実際に分娩様式によって「愛し方・愛され方」が変わってしまう可能性があるからです。

 
こちらの論文にもあるように、選択的帝王切開で分娩したお母さんの方が自然分娩の場合に比べて愛着形成に不利な場合があるという事実もあります。
 もし、実際に帝王切開で分娩された方が「どうしてこんなに子どもを愛せないんだろう」と悩んでいたとしたら、「分娩方法なんて関係ないのよ。みんな子どもはかわいいんだから」なんて言われたら返って追い詰められてしまうのではないかと思うのです。
 むしろ、分娩様式によって異なる「愛し方・愛され方」があるのだということを理解できるように促して、それを修正できるようにしてあげた方がお母さんにとっても赤ちゃんにとっても幸せだと思います。

 実のところ、私自身は「自然分娩の方が愛情が深くなる」という発言が「真実」かどうかにはあまり興味がありません。例え自然分娩の方が愛情が深くなるという事実があったとしても、自然分娩で産まれた人には「だからあなたはこんなに愛されているのね」と伝えることもできますし、帝王切開で生まれた人には「それでもお母さんはより一層の愛情が注げるように頑張ってくれたんだね」と伝えることもできます。
 事実よりも、そのことを「どのように解釈するのか」の方がずっと重要なのです。小学校の教諭は「自然分娩の方が」と言っているだけで「帝王切開で生まれたら愛情不足になる」とは一言も言っていません。なのに、周りがこんなに過剰に反応するということは、この教諭の言葉を勝手に「帝王切開の人を愛情不足だと言っている」と解釈してしまっているわけです。なぜかというと、潜在意識の中に「本当はそうなのではないか」という不安があるからです。
 「え?産み方なんて関係ないよ」と心の底から感じている人は、そもそもこの言葉に過剰反応はしないでしょう。

 クリニックの患者様の中にも、何人かは「分娩時の記憶」が今の体調不良を引き起こしているという方がいらっしゃいます。
 どんな薬を使ってもPMSの症状が消えないという方に、PMSのチェックシートを記入していただいたら「自分は混乱しやすいと感じていた」「自分の体や人生をコントロールで来ていないと感じていた」「自分のことなのに人に決めてもらうことがよくあった」といった項目が全て該当していました。なぜこんなにも人生のコントロール権を放棄してしまっているのか疑問に思い、分娩様式を伺ったら「病院の都合で帝王切開になった」とのことでした。自分のタイミングではなく「病院の都合で」「帝王切開でいきなり母親から離された」という分娩時の記憶は、現在出ているPMSの症状のベースとなりうるものでした。

 これらの分娩方式による影響は、カウンセリングの手法を用いれば簡単に改善できます。なので、自然分娩にこだわる必要はありません。
 私が「分娩様式は大事だけれどこだわらなくて大丈夫」という理由はそこにあるのです。具体的な方法は、ワークショップやカウンセリングでお伝えしていけたらなと考えていますが、将来的には「誰でも母子で」それをクリアにする方法を世の中に送り出していく予定です。

  

 
★薬を使わず病気をやめる方法ご相談も承っております。
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11.10.19 妊娠中のトラブル~出血~

 妊娠初期から産まれる直前まで注意が必要なのが、「性器出血」です。
 妊娠中は子宮の出口がもろい状態になるので、ちょっとした刺激で出血しやすくはなるのですが、基本的にまったく出血しないのが正常な状態です。
 夫婦生活の後に少量の出血があった場合は、物理的な刺激によってもろい部分から出血したという可能性もあるので、あまり心配ないケースがほとんどですが、切迫流産や切迫早産でないかは確認しておいた方が安心です。

 妊娠初期は、切迫流産の症状として少量の出血が見られることはしばしばあります。
 赤ちゃんが順調に育っていて、お腹の痛みがなければ、まずは安静にして様子を見ます。
 出血量が多かったり、胎盤と子宮の壁との間に出血がたまっていたりする場合は、入院が必要になることもあります。

 安定期以降に出血があった場合は、子宮の出口が開いたりしている可能性もあるので、すぐに受診が必要です。
 万が一子宮の出口が開いていたら、子宮の収縮を抑える治療や安静のための入院が必要になります。

 性器出血があった場合に、どのくらいの安静が必要なのかは、出血の程度や週数にもよりますが、お仕事をしている方は完全に止血するまでは仕事を休み、日常生活の動作も自分の身の回りのことをするまでにとどめるというのがひとつの目安です。
 家事も最低限にして、食事やトイレや入浴以外はできるだけ横になるか座っておくという状態ですね。もちろん、夫婦生活は厳禁です。

 少しでも出血があれば、自己判断で様子を見ずに、まずは分娩予定の病院に問い合わせるようにしましょう。

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11.05.31 妊娠中のトラブル~貧血~

 女性は月経があるために貧血気味の方も多いのですが、妊娠中は特に貧血になりやすくなります。
 妊娠すると、体をめぐっている血液の量を増やすために、血液が薄まった状態になります。なので、普段は貧血ではない方でも貧血傾向になる場合があります。

 軽い貧血であれば食事で鉄分が多いものを摂ったり、サプリメントで改善する事が可能です。
 食事は、赤身の魚や肉類・アサリやシジミなどの貝類・緑黄色野菜・プルーンなどを積極的に摂るといいでしょう。
 サプリメントでは「ヘム鉄」や「葉酸」が含まれているものがお勧めです。

 血液検査で「ヘモグロビン」の値が10以下になっているようであれば、鉄剤による治療が必要です。
 特に、妊娠後期は貧血が進行しやすいので、出産直前に貧血があるようであればきちんと治療しておいた方が安心です。出産時の出血は、多いと500mlを超えてしまう事がありますので、出産前に貧血だと産後はさらに貧血になってしまうからです。

 妊娠したら、例え普段貧血でなくても、鉄分の多い食品を積極的に摂って、バランスのいい食事を心がけることが、貧血予防につながります。

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11.05.06 妊娠初期のトラブル~肩こり・首こり~

 妊娠中~産後の時期は、様々な要因で肩こりや腰痛が起こりやすいのですが、特に妊娠初期はホルモンの影響で肩こりや首こりがひどくなりやすく、そのために頭痛を引き起こすこともあります。
 コリがひどい時はマッサージなどでほぐしても問題ありませんが、マッサージ店や整体院などの多くが妊娠中は施術できないことになっているため、辛い時は家族にマッサージしてもらうといいでしょう。

 基本的に治療は必要なく、妊娠中のホルモンバランスに体が慣れてくれば症状が軽くなってくることも多いのですが、コリがあまりにもひどい場合は、葛根湯を処方することもあります。
 筋肉をゆるめるような薬は妊娠中は服用できないため、薬を希望する場合は必ず産婦人科で相談して下さい。

 肩こりや首こりに対して自分でできる改善方法をいくつかご紹介しておきましょう。

 *ホットタオル(ゆるめに絞ったタオルを電子レンジで温めると簡単に作れます)で肩や首を温める
 
 *熱めのシャワーを勢いよく肩や首に当てる
 
 *携帯・パソコン・テレビをできるだけ見ない

 *頚椎体操をする
    息を吐きながら頭の重みを感じてゆっくり首を前に倒します。
    息を吸いながら頭を起こし同じように後ろに倒します。
    息を吸いながら頭を起こし同じように左右に倒します。
    これを3セットずつ朝起きた時や入浴時などに行います。

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11.04.25 妊娠初期~中期のトラブル~頭痛~

 妊娠初期~中期にかけて頭痛を訴える方は少なくありません。妊娠したとたんに多量の女性ホルモンが出るため、ちょうど月経前の頭痛と同じような感じで頭が重く感じられる事があります。
 また、肩こりや首こりがひどくなって頭痛を引き起こしたり、目が疲れやすくなるために目の奥や眉間の辺りがスッキリしない状態が続く事もあります。

 コリのせいで頭痛が起きている場合は、首や肩のストレッチが有効です。痛み止めを飲むよりも、葛根湯などの体を温める成分が入った漢方薬で治療した方がいいでしょう。
 目の疲れからきている場合は、ホットタオルでアイパックをしたり、パソコンやテレビを見る時間を減らすなどの工夫で対応できます。

 痛みがひどい場合は頭痛薬を飲むこともできますが、一般の頭痛薬は妊娠中は飲まない方がいいものもありますので、必ず産婦人科で処方してもらうことをお勧めします。
 妊娠に伴って出現した頭痛は、妊娠中期(安定期頃)には自然に治まってくる事が多いので、あまり心配しなくても大丈夫です。
 症状が辛い場合は、早めに産婦人科で相談してみましょう。

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11.04.19 妊娠中のトラブル~耳管開放症~

 耳管開放症は妊娠中のみに起こるものではありませんし、頻度もそれ程高いものではありませんが、時々見られるマイナートラブルの1つです。
 耳管というのは耳の奥と中耳(鼓膜の奥)をつないでいる器官で、耳管の入り口が開いたり閉じたりすることで中耳の中の圧力を調整しています。この耳管の入り口がうまく開閉しなくなることで耳に異常が起きてしまうのが耳管開放症です。

 耳管開放症の主な症状は、耳が塞がれた感じ・自分の声が響いて聞こえる・自分の呼吸の音が大きく聞こえる・耳が聞こえにくい・耳鳴り・めまい、などです。
 耳鼻科で検査をしても、耳管開放症だとはっきり分からないこともあるそうです。

 原因はストレスや疲労だと言われていますが、急激な体重減少や妊娠によって引き起こされる事もあります。
 積極的な治療はなく、頭を下にしたり、ダイビングの時にやるような「耳抜き」をすると一時的に聞こえ方が改善する場合があります。また、漢方薬の「加味帰脾湯」が有効な場合もあるそうです。

 妊娠によって引き起こされた耳管開放症の場合は、妊娠が終われば、つまり出産後は改善することが多いので、あまり心配する必要はありません。
 ただ、耳の聞こえにくさが出現した場合、それが耳管開放症によるものなのかどうかは自己判断せずに、一度は耳鼻科で診てもらった方が安心です。

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11.04.19 妊娠中期・後期のトラブル~切迫早産~

 妊娠22週0日~35週6日の期間に、子宮の収縮が起きたりして「早産になりそうな状態」になることを切迫早産といいます。
 切迫早産の症状は、子宮の収縮(お腹が張る)や出血です。自覚症状の他に、子宮口の開大や子宮頚管長の短縮が見られることがあります。

 切迫早産の程度は、動き回ったり長時間たちっぱなしだった時に時々子宮の収縮が起きる程度の軽いものから、子宮口が開いたり子宮頚管長が2センチ以下に短くなって絶対安静が必要になるような重いものまで様々です。
 子宮の収縮だけであれば張り止めの薬(ウテメリン)を飲んで子宮収縮を抑えることができれば入院の必要はあまりありません。ただ、基本的に安静にする必要があります。

 入院しなければいけない切迫早産は、子宮口が開いている場合・子宮頚管長が3センチ未満に短縮している場合・出血が止まらない場合、などです。
 この場合は、入院して張り止めの薬を点滴したり、トイレもベッドサイドや車椅子で移動するくらい寝たきりの状態で安静を保ったりします。

 子宮の収縮が度々あると、赤ちゃんの体重の伸びが悪くなったり、早い時期に破水するリスクになるので、強い張りがある時はそれを抑える必要があります。
 張り止めの薬であるウテメリンは、動悸・息切れ・頻脈などの副作用が出る事がありますが、自己判断で飲まなかったりするのは危険です。当帰芍薬散という漢方薬にウテメリンの副作用を軽減する働きがありますので、どうしても辛い場合は医師に相談してみるといいでしょう。

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11.04.17 妊娠中のトラブル~頻尿~

 妊娠中はホルモンの影響や、大きくなった子宮による圧迫による影響で、頻尿になることがあります。
 特に、夜間トイレに起きる回数が増えるというケースが多いのですが、基本的に異常なことではありませんので心配しなくても大丈夫です。

 妊娠後期になると、子宮がどんどん大きくなり、前側にある膀胱を常に圧迫した状態になります。
 なので、膀胱に少しでも尿がたまると尿意を感じてしまい、度々トイレに行ったり、尿意を感じてから我慢できなくなるまでの時間が短くなったりします。

 頻尿に加えて、排尿時の痛みや排尿後の残尿感がある場合は、膀胱炎になっている可能性がありますので、早めに受診した方がいいでしょう。
 妊娠中は膀胱炎や膣炎になりやすいため、少しでも症状が気になったら悪化する前に治療することが大事です。

 ただトイレが近いだけという場合は、治療の必要はありませんので、妊娠中の体の変化の1つだと思ってうまく付き合っていきましょう。

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11.04.15 妊娠中のトラブル~情緒不安定~

 妊娠中~産後にかけては、ホルモンの影響を受けて情緒不安定になったり気分が落ち込みやすくなったりします。
 マタニティーブルーとか産後うつはよく聞くかと思いますが、産後だけでなく妊娠中も精神的に不安定になりやすいんです。

 よくある症状は、ちょっとした体調の変化にも過敏になってあれこれ心配事が増えたり漠然と不安になったりする・涙もろくなってコントロールができなくなる・イライラなどの気分の波が自分で抑えられなくなる・気分が落ち込んでふさぎがちになる、などです。
 いずれも程度が軽ければ「妊娠中はよくあること」とやり過ごして問題ありません。日常生活に支障をきたすほどの状態であれば、カウンセリングや漢方で治療した方がいい場合もあります。

 感情のコントロールが難しくなったら、「妊娠中なんだから仕方がない」とある程度割り切って、無理してコントロールしようとしないことも大切です。
 涙が止まらないようなら気のすむまで泣くと案外スッキリしたりもします。
 また、カウンセリングで自分の状態を聞いてもらうだけでも落ち着く事が多いので、ちょっと辛いなと思ったらカウンセラーに相談してみるのもいいでしょう。

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11.04.13 妊娠中のトラブル~むくみ~

 妊娠中は黄体ホルモンという月経前に増える女性ホルモンが普段の何倍も出るため、どの期間もむくみやすくなります。また、循環する血液の量を増やすためにいつもより血液が薄まった状態になるのでさらにむくみが出やすい状態になります。
 特に、妊娠後期は、大きくなった子宮が血管を圧迫して血液やリンパの流れが悪くなりやすいので、夕方になると足がむくむという方は多いですね。
 
 基本的に、夕方や夜にかけてむくみが出るけれど、一晩寝れば元に戻っている場合は心配ありません。寝る時に足を少し高くして寝るようにしたり、お風呂上りに足の裏や足首から膝裏に向けてなで上げるようにマッサージするといいですよ。
 マッサージの時に、むくみに効果的なアロマオイルを使うとさらにスッキリします。
 入浴時に、シャワーで熱めのお湯と水を交互にふくらはぎに当てて水圧と温度差でマッサージするのも効果的です。

 昔は「妊娠中毒症」の症状の中に「むくみ」が入っていました。なので、妊婦健診の時に毎回足のすねを押されてむくみをチェックされるんです。
 今は「妊娠高血圧症」という名称に変わり、血圧と尿蛋白がチェックポイントとなったため、むくみがあるというだけでは異常とは言えないこともあります。
 注意しなければいけないむくみは、朝になっても全くひかなかったり、手や顔までパンパンに腫れたようになる場合です。手が握りにくいようなむくみがあり、体重が急激に増えていたり尿量が減っている場合は病院に相談するようにしましょう。

 むくみがあまりにも辛いという場合は、「サロン・ド・ビバリータ」でマタニティーマッサージを受けていただくことも可能です。
 サロンのマタニティーメニューは、私自身が妊娠してから様々な「プチ不調」が出て困った時に、どこにも駆け込めるところがなくて「妊娠初期から気軽に通えるサロンが欲しい」と思って加えたものです。少しでもマタニティライフを快適にするお手伝いができたらいいなと思います。

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11.04.11 妊娠中のトラブル~便秘~

 妊娠中は次のような様々な原因で便秘がちになります。

    *ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなる
   *つわりなどで充分な水分・食物繊維がとりにくくなる
   *運動を控えがちになる
   *子宮が大きくなると腸を圧迫されて通りが悪くなる

 基本的な対処法は妊娠していない時と同じです。
 水分をしっかり摂る・食物繊維の多い食事を摂る・ヨーグルトや乳酸菌飲料を摂る・適度な運動をする・3~4日出ないようなら便秘薬を使うといった事を心がけてみて下さい。
 つわりの症状が落ち着いていれば、主食を玄米にしてお野菜を中心とした食事にすることと水を1日1.5リットル以上飲むようにするといいでしょう。

 ただ、妊娠中はあまり運動できなかったり、どんなに生活や食事を改善しても便秘になってしまうことがあります。あまり何日も出ないと、硬い便を出す時にお腹に余計な力がかかったりしますので、早めに薬で改善しておくことをお勧めします。
 便秘薬のなかには、妊娠中に飲まない方がいいものもありますから、便秘薬を飲むときは産科で処方してもらった方が安心です。

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11.04.10 妊娠初期のトラブル~流産~

 妊娠21週6日までの間に何らかの理由で妊娠の継続ができなくなった状態を「流産」と言います。
 完全に赤ちゃんの成長が止まってしまったり子宮の外に妊娠の組織が出てきてしまった場合が狭い意味の「流産」で、出血やお腹の痛みなどが出現して「流産しかかっている状態」が「切迫流産」です。

 切迫流産の主な症状は出血と下腹部痛です。妊娠のごく初期の切迫流産は薬による治療もできないので、基本的に安静にする事が一番の治療という事になります。
 週数や状態によっては、止血剤や子宮の収縮を抑える薬を使ったり、入院してしっかり安静が保てるようにする事もあります。

 流産の中でも、さらに細かく分類された言い方があります。
  初期流産=流産の中でも妊娠初期(12週まで)の流産
  完全流産=自然に妊娠組織が全て子宮外に出た場合
  進行流産=自然に妊娠組織が出かかって出血が続いている場合
  稽留流産=胎児心拍は止まっているが妊娠組織が子宮内にとどまっている場合

 最も多くみられるのは、初期の稽留流産です。少量の出血や腹痛が出ることもありますが、自覚症状が全くなく受診してみたら胎児心拍が見えないと言われるケースも珍しくありません。
 初期の流産は、約7分の1の確率で起きるので、一般の方が想像するより多いものなのです。原因のほとんどは偶発的におきる染色体の異常で、予防できるものではありません。

 流産はご本人にとっては非常にショックが大きいことが多く、何がいけなかったのかと自分を責めがちですが、食べ物や生活習慣のせいではなく受精卵の染色体異常によるものですから、心配する必要はありません。
 流産を3回以上繰り返す場合は「習慣流産」といって、免疫機能やホルモンに原因となる異常がないか検査をしたり、流産予防の治療をする対象となります。 

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11.04.08 妊娠初期のトラブル~つわり~

 妊娠すると様々な体の変化が起きてきますが、多くの方が最初に経験するのがつわりです。
 吐き気・嘔吐以外によだれが多量に出るといった症状が出ることもあります。

 吐き気が強くて食事が摂りにくくなったり、食べると吐いてしまうというケースが典型的ですが、中には空腹時の方が吐き気を強く感じてしまうため常に何か口にしていなければいけなくなる「食べつわり」の方もいらっしゃいます。
 いずれも、早ければ妊娠5週くらいから症状が出始めて10週を過ぎると徐々に落ち着いてくる事が多いようです。中には16週を過ぎても気持ち悪さが続いたり、妊娠中はずっとスッキリしないままという事もあります。

 つわりそのものは、妊娠によるホルモンの変化で起きてくるものなので、ひどくなければ治療の必要はありません。
 食べられるものを食べたい時に欲しいだけ食べるというのが基本的な対処法になります。
 空腹時に吐き気を感じる場合は、ポケットにビスケットや一口大のおにぎりなどを持っておいてこまめに口にすると楽に過ごせます。夜間寝ている時が一番空腹になりやすいので、枕元にもつまめるものを置いておくといいでしょう。

 また、何度も吐いてしまうと脱水になりやすくなるのでこまめに水分は摂ることがポイントです。
 飲料を飲むと吐いてしまう場合は、スポーツドリンクやフルーツジュースなどをシャーベット状にするか製氷皿で凍らせたものをあめのようになめると水分補給がしやすくなります。

 受診が必要なのは次のようなケースです。
  *何度も吐いて食べ物も飲み物も口にできない
  *尿量が減って1日に4~5回しかトイレに行かない
  *吐いたものに血液が混ざる
  *体重が5キロ以上減り続けている

 妊娠してすぐにつわりで体調が悪くなると、この先10ヶ月も自分の体はもつのだろうかと不安になるかも知れませんが、つわりは必ず落ち着いてきますから心配いりません。

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プロフィールD.JPG
清水(旧姓:須藤) なほみ
ポートサイド女性総合クリニック
~ビバリータ~ 院長
歌って踊れる産婦人科医
 
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートするために女性医療を皆様のもとにお届けしています。
5歳から始めたクラシックバレエは、ミュージカルとの出会いでコンテンポラリーダンスに変身しました♪
 
所属学会:日本産婦人科学会・日本思春期学会・日本性感染症学会・日本不妊カウンセリング学会
 
日本家族計画協会認定思春期保健談員
不妊カウンセリング学会認定カウンセラー