子宮頚がん
ASC-US(アスカス)で「がん」の診断になることはある?【横浜駅近くの婦人科】
「ASC-US(アスカス)」はどういう意味?
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<<この記事の執筆者>>
清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック院長
横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。
参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン
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会社の健診などでうけた子宮頚がん検診の結果で「ASC-US」だった場合、通常は「早めに婦人科を受診しましょう」と書かれています。その後の検査はどうすればよいのか、急いで受診した方がいいのか、気になりますよね。
「ASC-US」は「アスカス」と読みます。
日本産科婦人科学会のガイドラインでは、細胞診(子宮頸がんの検診で行う検査)で「ASC-US」だった場合は
1)すぐに精密検査(コルポスコピー検査+組織診)
2)HPV検査を追加
3)6か月後に再度細胞診検査
のいずれかを行うことになっています。
当院では、まずHPV検査を行って、「陽性」だった方のみ精密検査を行っています。HPVが陰性であれば、1年後に細胞診を再検査すればよいからです。
HPV検査というのは、HPVの中で子宮頸がんの原因となりうる「ハイリスクタイプ」に感染していないかどうかを調べる検査です。
HPVには100種類以上の「型」があり、そのうち約15種類の「型」が子宮頸がんの原因となります。代表的なのは、16型や18型ですが、31型や52型でも子宮頸がんになることがあります。
HPVが陽性だと危険?
細胞診がASC-USで、HPVが陽性だった場合、それが直ちに「がんである」という意味ではありません。
HPVがどのくらい悪さをしているのか、細胞の変化がどの程度かを確認するために、精密検査として「組織診」を行います。少しまとまった細胞をかじりとる検査で、多少の痛みと出血を伴います。
この組織診の結果によって、その後の流れが決まっています。
軽度異形成(CIN1)だった場合→4~6カ月ごとに細胞診を行う
中等度異形成(CIN2)だった場合→3か月ごとに細胞診を行うか治療に進む
高度異形成(CIN3)またはそれ以上だった場合→治療に進む
「ASC-US」で「がん」になることは?
検診で「ASC-US」を指摘された時点で、「これは『がんですよ』という意味なのだろうか」という心配が出てきがちですが、精密検査の結果で返ってくるのはほとんどが軽度異形成~中等度異形成です。
ただ、まれに、細胞診が「ASC-US」だったけれど精密検査では「上皮内癌」だったというケースもあります。
なので、「ASC-US」は「軽い変化の可能性が高いけれど『放置してよい』という意味ではない」と理解していただくのがよいかと思われます。
検診で何らかの異常を指摘された場合は、ご自身の心身の状態と向かい合う「チャンス」です。そのままにせずに早めに婦人科を受診して適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
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日付:2026年7月19日 カテゴリー:HPVワクチン,子宮頚がん
ASC-USやLSILの時にするコルポスコピー検査&組織検査の流れ【横浜駅近くの婦人科で検査】
ASC-USやLSILの意味は?
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<<この記事の執筆者>>
清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック院長
横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。
参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン
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人間ドックや自治体検診で行われている子宮頚がん検診は、細胞をこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」という検査です。子宮頚がん検診(細胞診)で異常を指摘された場合、精密検査として「コルポスコピー検査」と「組織検査」を行います。
正確には、
*子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-US+HPV検査で陽性
*子宮頚がん検診でLSIL・ASC-H・HSILのいずれかだった
場合に、精密検査に進みます。
ちなみに、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-USだったけれど、追加で行ったHPV検査が「陰性」だった場合は、組織検査は必要ありません。
HPV検査が「陰性」ということは、少なくとも、現在出ている細胞の異常が、「癌になっていく可能性」が極めて低いものと判断できます。
なので、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)がASC-USで、HPV検査が「陰性」の時は、「1年後に細胞診を再検査する」ということになっています。
精密検査の「コルポスコピー検査」とは?
「コルポスコピー検査」とは、子宮の出入り口、つまり子宮頚がんが発生する場所を拡大して観察する検査です。
通常は、コルポスコピー検査と組織検査をセットにして行います。
子宮頚がん検診で、LSILやASC-HやHSILだった場合は、HPV検査は行わず、すぐにコルポスコピー検査に進みます。
コルポスコピー検査は、あくまで、子宮の出入り口を拡大して観察するだけの検査なので、この検査だけを行っても異常の程度を正確に診断することはできません。
コルポスコピー検査を行う直前に、子宮頚部に「酢酸加工」を行うことによって、細胞に異常がある部分を分かりやすくします。
「酢酸」を子宮頚部につけると、細胞に異常がある部分が白っぽく変化したり、「モザイク」と呼ばれる模様が浮かび上がったりします。
この、酢酸加工によって浮かび上がってきた「細胞に変化が起きていそうな部分」の組織を狙い撃ちでかじりとるのが「組織検査」です。
当院の精密検査の流れ
コルポスコピー検査と組織検査は、およそ次のような流れで行います。
1)クスコ診で子宮頚部を見えやすくしておりものをぬぐう
2)酢酸がしみ込んだ綿球を子宮頚部に押し当てて酢酸加工をする
3)コルポスコピーで子宮頚部を拡大しながら病変部分を観察する
4)細胞に異常がありそうな部分2~3か所の組織をかじりとる
5)消毒して腟内にタンポンやカーゼを入れる
組織をとる時に、少し痛みを伴うことがありますが、通常は数秒で終わります。
酢酸加工の時間を含めても、数分で終わる検査です。
組織をとるので、ある程度出血します。
血行が良くなると検査後の出血が増える場合があるので、通常検査した当日は運動や入浴は控えます。軽くシャワーを浴びるのは問題ありません。
止血しやすくするために、タンポンやガーゼで圧迫しますので、通常は検査から数時間後にそれらを抜きます。
自分でとる場合もあれば、翌日再度受診して病院でガーゼを抜く場合もあります。
通常は、検査から2週間程度で組織診断の結果が返ってきます。
結果次第で、その後の治療又は検査の方針が決まります。
他の病院で受けた子宮頚がん検診の結果に異常があった場合も、当院でコルポスコピー検査と組織検査を承ることが可能です。
結果の見方がわからない場合のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
予約専用電話→045-440-5577
子宮頸がんワクチンの安全性
子宮頸がんワクチンの接種は、公費負担での接種が開始されてからもそれほど希望者が多くなく、「なぜこれほどまでに予防意識が広まらないのだろうか」と懸念していましたが、「積極的接種を推奨しない」との発表後は全くと言っていいほど接種希望者がいらっしゃらなくなりました。
ようやく、国単位で「接種勧奨」を再開しましたが、接種率が思ったよ理回復していません。
でも、10代の娘さんを持つお母さまからは時々質問を受けたりします。特に、お母様ご自身が子宮頸部の異形成で定期フォローを受けていらしたりすると、「娘には同じ思いをさせたくない」というお気持ちもあるようです。ワクチン接種を受けさせたいけれど、メディアの報道を見ていると怖くなるという意見が多いため、まずはメディアの報道をどのように受け止めたらよいのかを解説していきたいと思います。
私自身は、明らかにそうであるというエビデンスのある内容についてはそのエビデンスを優先します。その事実を証明または否定するエビデンスが充分でない時は、「エビデンスがないからそれは間違いだ」とは断定せず、その事実が本当である可能性も考えるようにしています。
子宮頸がんワクチンに対して「積極的接種を推奨しない」という措置をとらざるを得なくなった背景には、メディア上で報道されているようなけいれんなどの激しい症状を伴う「副反応」が見られるとの指摘を受けたせいです。しかし、実際は、この問題となっている症状とワクチンの因果関係についてははっきりと否定されているのです。学会も、WHOも、明らかな因果関係はないと結論付けているにもかかわらず、まるでワクチンのせいでそのような症状が出てしまっているような取り上げられ方がされているため、一般の方は「ワクチンの副反応であんなふうになってしまうこともあるのか」と誤解をしてしまっても無理はありません。
どんな薬もそうですが、大人数に使えば一定の割合で「副反応」と呼ばれる症状が出ることがあります。ワクチンの副反応もそうですが、接種後に出た症状が「明らかにワクチンのせいなのか」を見極めるには、いくつかポイントがあるのです。
1)症状がワクチン接種後のみに見られて接種前には見られない
2)ワクチンを打っていない人に同じ症状は出ていない
3)ワクチンの接種以外ことで同じ症状が出ていない
4)ワクチン接種と症状の出現時期に明らかな因果関係がある
例えば、ワクチンを接種した数分後に失神するケースはあります。医学的には「迷走神経反射」と呼ばれるもので、一時的に血圧が下がって急に意識を失うものです。ワクチンを接種してすぐに起きるものなので「ワクチン接種のせいでそうなった」と言えますが、実は同じことは採血でも他の注射でも起こりえます。なので、この場合3)の「ワクチン以外のことで同じ症状が出ない」に当てはまりません。つまり、「ワクチンという薬剤の成分」で起こった症状ではなく、「注射という痛み刺激」のせいで起こった症状ということになります。
子宮頸がんワクチン接種後に起きているとされる、けいれんや歩行ができなくなるなどの多彩な症状は、ワクチンを接種していない人や男性にもみられていること。ワクチン接種が開始される前から、同様の症状を訴える人がいたことなどから、ワクチンの薬剤そのものが影響して引き起こされた症状ではないという結論に至っているのです。
ワクチン接種後から症状が出た場合に、ワクチン接種という痛みや心理的負担が「引き金」になった可能性は考えられるかと思われます。でも、それは「薬剤」のせいではないわけです。その点が、最も大きな誤解として、一般の方には「副反応だ!」と印象つけられているのではないかと感じました。
実際、「海外のデータではあてにならない。日本人特有の反応の仕方があるのかもしれない」との指摘を受けて、名古屋市が接種した人としていない人に見られる症状を、正しい統計学的分析をして比較したデータがあります。倦怠感等のいずれの症状もワクチンを接種したグループの方が「わずかに少ない」という結果が出ているとのことです。つまり、「副反応だ」と指摘されている症状は、実際はワクチン接種が関係ない可能性が大きいのです。
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<<この記事の執筆者>>
清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック院長
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参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン
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子宮頸がんの原因
「子宮癌」は、癌ができる場所によって「子宮頸癌」と「子宮体癌」に分けられています。ただできる場所が違うだけでなく、それぞれ発症しやすい年齢や原因や予防法が大きく異なってくるので、別々の病気として考える必要があるんですね。
子宮頸癌は、子宮の出口側にできる癌です。若い人に増えてきているのが特徴で、好発年齢つまりかかりやすい年齢が30~40代と子宮体癌よりやや低くなっています。最大の原因は、HPV(ヒューマンパピローマウイルス)というウイルスの感染です。HPVは性交渉によってうつるウイルスなので、早い時期から性交渉を経験するようになったことで若い人でも子宮頸癌になるリスクがあがってきているわけです。
初期にはほとんど症状がないので、早期発見をするためには毎年きちんと検診を受けるしかありません。進行すれば、月経以外の時期に出血したり性交渉のあとに出血したりといった症状が出ることがあります。
予防する方法は、HPVの感染を防ぐことですから、性交渉の開始時期をできるだけ遅くすること・必ずコンドームを使うこと・性交渉のパートナーの数をできるだけ少なくすることが大事です。ただし、HPVは性交経験がある女性なら一生のうちに7~8割の人が1度は感染することがあるといわれているほどメジャーなウイルスなので、いわゆる「遊んでいる人」が感染するというわけではありません。むしろ、性交渉をしていれば誰もがかかりうるウイルスだと思ってくださいね。
海外では、すでに100カ国以上の国でこのHPVを予防するためのワクチン接種が行われています。日本でも遅ればせながら、2009年12月にHPV16型と18型を防ぐワクチンが発売になりました。性交経験前の方なら何歳であっても、ワクチン接種をしておくことをお勧めします。
HPVワクチンについては別ページで詳しく解説していきますね。
HPVは、いったん感染しても9割の人は2年以内に自然に消えていきます。体が持っている抵抗力がしっかりしていれば、ウイルスをちゃんと排除することができるんです。なので、ウイルスに感染したからといって必ず癌になるというわけではありませんから、その点だけは誤解しないようにしてくださいね。
複数のウイルスに何度も感染すること、他の感染症に重ねてかかること、喫煙、免疫力の低下などが、癌化を促してしまう要因と言われています。1度HPVに感染してもあまり悲観せず、これらの要素をできるだけ避けて、定期的な検診を心がけて下さい。
日付:2010年4月13日 カテゴリー:婦人科の病気,子宮頚がん
子宮頸がんの検査
子宮頸がんの早期発見には、検診を受けるしかないのですが、子宮頸がん検診は色々ある検診の中でも最も検診を受ける意味があるとされています。それは、検診で異常を発見できる確率が他のがん検診に比べてとても高いからです。さらに、子宮頸がんは癌の一歩手前又はごくごく初期の段階で発見できれば、子宮の出口の一部を切り取るだけでほぼ完治が期待できます。若い人がかかりやすいということは、将来の妊娠のチャンスを失わないように、癌によって子宮を失ってしまうことをできるだけ避ける必要がありますからね。そういった意味でも、いかに初期の段階で見つけるかが重要なんです。
残念ながら、日本女性の子宮がん検診受診率はまだまだ非常に低くて、全部の年齢を合わせても約20%の人しか受けていないんですよ。特に、本来一番受けて欲しい10代~20代の若い人たちはほとんど検診なんて受けていません。「がん検診」と聞くと怖いイメージを持ってしまう方もいらっしゃるようですが、検査自体は1分もかからない簡単なものです。内診台にあがる必要があるので、下着を取ることそのものに抵抗はあると思いますが、子宮の出口を綿棒でちょこちょこっとこするだけですから痛みもそんなに感じずにあっという間に終わります。
検診の結果は1~5の「クラス」に分かれていて、クラス1~2は正常・クラス3はグレーゾーン(癌とは言えないが細胞に変化が見られる)・クラス4~5は癌の可能性が高い又は明らかに癌であると解釈します。結果が「正常」であれば、引き続き年に1回の検診を受けていれば問題ありません。
「グレーゾーン」という結果だった場合、医学的には「子宮頸部異形成」という状態になるのですが、細胞の変化の強さによってその後の対応が異なってきます。細胞の変化が軽い「軽度異形成」の時は、大体3ヶ月ごとに検査を繰り返して様子をみていきます。この段階では、まだ治療は必要ありません。細胞の変化がだんだん強くなってきたり「高度異形成」が疑われる時は、子宮の出口を少しかじり取る「組織診」という検査をして治療の必要性を判断していきます。
日付:2010年4月13日 カテゴリー:婦人科の病気,子宮頚がん
子宮頸がんの治療
組織診で「高度異形成」までであった場合は、その先癌に進んでいく可能性もあるので何らかの治療をすることが多いですね。まだ若くてできるだけ妊娠に悪影響を及ぼす治療を避けたい場合は、子宮の出口をレーザーで焼く「レーザー蒸散」を行うことがあります。逆にしっかり治療をしておきたい場合は、子宮の出口を一部切り取る「円錐切除」という手術を行います。
「上皮内癌」又はそれ以上の結果だった場合も、明らかな進行癌でなければ病気の広がり具合を確認するために「円錐切除」をします。円錐切除は検査と治療を兼ねた手術なんです。
円錐切除によって「上皮内癌」までであると診断されたら、一応そこまでで完治が期待できますから、追加の治療は行わず、定期的に癌検診を繰り返していきます。もちろん、再発のリスクもあるので定期検査は絶対にサボってはいけませんよ。
円錐切除の結果が「浸潤癌」であった場合は、子宮や卵巣やリンパ節を全て切り取る本格的な癌の手術が必要になってきます。癌の広がり具合によっては術後に放射線治療や抗癌剤による治療を追加することもあります。円錐切除をするまでもなく、子宮の外にまで広がっていそうな進行癌だった場合は、手術は行わず放射線治療と抗癌剤による治療を組み合わせて行うことが多いですね。
このレベルになると、いったん治療が終わっても再発するリスクが高くなりますし、治療そのものもかなり大掛かりになってしまいます。早期発見さえできればわずかな治療で完治が期待できるわけですから、とにかく何も症状がなくても1年に1回の子宮癌検診は受けてくださいね。
日付:2010年4月13日 カテゴリー:婦人科の病気,子宮頚がん










