日々の雑記
あなたの主治医はあなた自身
クリニックには様々なお悩みを抱えた患者様がご相談にいらっしゃるのですが、中には「どの病院でも『異常ない・気のせい』と言われたけれど不調が続く」と訴えて来られる方もいらっしゃいます。
検査をして異常が見つかる場合もありますし、やはり何も異常がなく症状に合わせてお薬を処方したら状態が改善することもあります。
でも、何をしても改善しないというケースも実はあるんですね。「ここに来れば治ると思ったのに…」とガッカリされてしまうこともあるのですが、医者は基本的に病気を「治す」ことはできません。
医者ができることは、検査で現在の状態を客観的に分かるようにお示しし、そこから考えられる体からの「メッセージ」をお伝えすることと、いくつかの治療を提案して「自分の力で健康になる」ことをサポートさせていただくだけなんです。
薬は症状を抑えてくれますが、あくまで一時的に心身にとって楽な状態を作ることで、メッセージを発している自分自身と向かいやすくするだけで、病気を治しているわけではありません。
なので「不調が治らない」方には、治らない理由があるわけです。
多いのは、せっかく心身が「このままではいけませんよ」とメッセージをくれているのに、それに耳を傾けようとしないケースです。この場合、不調を治してしまうとメッセージに気づくことなく悪習慣を続けたり、抱えている問題と向かい合おうとしなかったりしてしまうので、本人の心身にとっては不調がなくなっては困るんですね。だから、メッセージに耳を傾けるまで不調は続きます。
この場合、不調を「治しきる」ことはご本人のためにならないこともあるので、本当の問題にご本人が気づくまでそっと見守るしかないこともしばしばあります。
また、不調であり続けることによって「セカンダリーゲイン」がある場合も、何をしても改善しなかったり、いったん今ある不調が改善してもすぐに別の不調が出てくることが多いように思われます。
セカンダリーゲインというのは、その不調があり続けることによって得られるメリットです。ものすごく単純な例を挙げると、母親になかなかかまってもらえない子どもが病気になると優しくしてもらえたりずっと一緒にいてもらえるので病気であり続けようとする、といったパターンです。
本人は「健康になりたい」「よくなりたい」と口では言っていても、潜在意識が「病気であり続けたい」と認識しているので、何をしてもよくならないという状態が続きます。
セカンダリーゲインが病気によってではなく、本来の問題解決方法で得られるものであると分かれば、病気は必要なくなるので不調は治っていきます。
何をしても不調が良くならない場合は、一度心身からのメッセージを無視していないか、何が自分にとっての「本当の問題」なのか、じっくり見つめ直してみるといいかもしれません。
自分の体のことを一番よくわかって、きちんとメンテナンスしてくれるのは自分自身です。
つまり、最高の「主治医」は実は自分自身なんですね。
AMH検査の意味
AMH=アンチミュラー管ホルモンの検査についてご質問をいただくことが多くなってきました。
この検査は、AMHというホルモンを測ることによって、「あとどのくらい排卵し続けることが可能か」を予測する、つまり卵巣の予備能を予測する検査とされています。
正確には、排卵の能力というよりも、これから排卵するためにスタンバイしている卵子の「元」になる細胞の壁から出ているホルモンを測定しているので、「排卵の能力」と完全にイコールとは言えないのですが。
この検査を受けた方がいいか、という質問に対しては年代によって答えが違ってきます。
20~30代の方は、早発閉経の傾向がないかどうかを確認するという意味では意味のある検査だと思われます。20代でも月経不順がある方や、30代の方は検査する価値はあるでしょう。
ただし、検査結果のとらえ方を間違ってはいけません。この検査はいわゆる「正常値」というものがあるわけではなく、年齢別に「基準値」が設定されています。「あなたのAMHは20~24歳レベルですよ」といった感じで結果が出るので、自分の本来の年齢より高いのか低いのかを見る感じになります。
なので、結果が「正常」だったからと言って、「まだまだ妊娠を先延ばしにしても大丈夫ですよ」という意味にとらえてしまってはいけないのです。あくまで「年齢相応又はそれ以上のスタンバイしている卵があります」というだけで、その「卵」が妊娠に適しているかどうかは別問題なんですよね。
この検査は、「異常値」が出た時のみ判断材料になります。つまり、年齢より数値が低かった場合、卵巣の働きが失われるスピードが普通の人より早い可能性があるということです。結果が悪かったからと言って「妊娠できない」というわけではありませんが、少なくとも「妊娠を目指す時期を早めに設定した方がいいですよ」ということは言えます。
どちらかというと40代またはもうすぐ40歳という方が検査を希望されるケースが多いのですが、実はその年齢になってくると検査をする意味があまりなくなってきます。検査を希望される方の多くが、「今後妊娠可能かどうかを調べておきたくて」検査したいとおっしゃるのですが、前述の通り、例え検査に異常がなかったり年齢より数値が良くても「安心材料」にはならないからです。
40歳以上の方は、AMHの結果が良くてもすでに妊娠率は低下しています。排卵する力は十分残っていても、卵子の「質」が妊娠に向かなくなってきているからです。AMHで安心を得ようとするのではなく、妊娠を希望するのであれば一刻も早く妊娠を目指せる環境を整えて、不妊検査を受け、効率よく妊娠を目指していった方が現実的です。
AMH検査は保険の範囲外になりますので、自費での検査になります。
クリニックでも検査を受けていただくことは可能ですので、ご希望の方はご予約の際に詳細をご確認くださいね。
日付:2013年5月19日 カテゴリー:日々の雑記
虐待と「望まない妊娠」との関係
児童虐待の報告件数が過去最高と報道されていますね。
虐待の問題は「これをすれば予防できる」という一元的なことで解決できるほど単純ではありませんが、虐待の予防に「望まない妊娠の予防」は不可欠です。
それを裏付けるデータはたくさんありますが、次の報告でも無計画な妊娠が虐待のリスクである事が示されています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000g6nl-att/2r9852000000g7mx.pdf
虐待のリスクになるのは、「望まない妊娠」「若年妊娠」「シングルマザー」などであり、10代~20代前半の「できちゃった婚」の離婚率が高い事からも、若い層への避妊教育がいかに重要なのかがわかります。
もちろん、ひとり親でも若いお母さんでも立派に子育てしている方もいらっしゃいますから、これらの条件が「イコール虐待」というわけではありません。逆に、望んで授かったはずなのに虐待してしまうというケースもあります。
でも、トータルの虐待リスクを下げるという意味では、「妊娠を心から希望するまでは女性が自分の手で避妊すべき」ということを、できれば中学生や高校生のうちに知識として知っておく必要があるのではないかと感じています。
日本では、まだ避妊と言えばコンドームや膣外射精という方が多く、どの年齢層でも確実な避妊ができていないのが現状です。
クリニックでの緊急避妊は、すでに50件を超えました。緊急避妊を行っても妊娠に至るケースもありますから、できればそういった状況になる前にピルや子宮内避妊具で確実な避妊を行って欲しいなと願わずにはいられません。
自分にとってどのような避妊法が一番適しているのか相談したいという方は、お気軽に避妊相談にいらしてくださいね。
日付:2011年2月24日 カテゴリー:日々の雑記
分娩する病院選びのポイント
当院では分娩を扱っていないので、妊娠が判明した方は分娩できる病院にご紹介させていただいています。
2人目・3人目という方は、大体お1人目と同じ病院での分娩を希望されますが、初めての妊娠という方は「どこの病院がいいのかわからない」という方も結構いらっしゃいます。
分娩場所に限らず、病院選びは医師自身でさえ苦労するものなんですよね。
横浜市の場合、分娩できる病院そのものが少ないのでなかなかゆっくり病院選びができない事情もあります。妊娠を目指し始めたら、どの病院で産むかも視野に入れてリサーチしておくといいでしょう。
里帰り分娩をしない方の場合、病院を選ぶ際には次のような点がポイントになります。
*自宅や職場からの距離(妊婦健診の通いやすさ・夜間急変時に車で行ける距離か)
*安全性や医療技術重視か食事やお部屋のきれいさなどのアメニティ重視か
*合併症のフォローが必要な場合他の科が併設されているかどうか
*健診時の待ち時間
*助産師や医師との相性
*分娩費用(個人病院の方が高めです)
病院が自宅からあまりに遠いと、健診が大変ですし、万が一夜間など公共交通機関が動いていない時間に受診が必要になった時にすぐ受診しにくいというデメリットがあります。
内科的な合併症があったり、高度な医療が必要になる要素があれば、NICU(新生児用の集中治療室)がある総合病院の方が安心といえます。
バースプランがはっきりしていて、できるだけフレキシブルに対応して欲しいという要望が強い場合は、産科だけの個人病院の方が向いているでしょう。
ちなみに私は、「自宅から15分・職場から30分以内」「NICUもあり内科も併設されている」という、利便性と安全性最優先で病院を選択しました。
妊娠中や分娩時に起こりうる色々なトラブルを知っているだけに、豪華な食事やアットホームなお産よりも「安全」である事を何より優先したかったんです。
里帰り分娩を考えている方は、「産む病院」の選択に加えて「里帰りまでの間の妊婦健診を受ける病院」も選ぶ必要が出てきます。
多くの病院は、分娩予約のない方(一度も受診したことがない方)を救急で診る余裕がありません。なので、里帰りまでの間は自宅近くの病院で妊婦健診を受けるという場合、その病院が夜間や休日もすぐに診てくれるのかどうかを確認しておいた方が安心ですね。
緊急避妊から低用量ピルユーザーに
緊急避妊(モーニングアフターピル)は、避妊に失敗してから72時間以内に服用する事で妊娠のリスクを下げる方法ですが、残念ながら避妊効果は100%ではありません。
なので、あくまで「思わぬトラブル」として避妊に失敗した時の最終手段なんですね。日頃から、コンドームや膣外射精で不確実な避妊をしておいて「やばい!」と思った時に緊急避妊を常用するというのは、絶対にお勧めできません。
避妊は、常日頃から、女性が自分の手で確実に行っておくべきものです。
今のところ、女性自らが100%に近い避妊率で利用できるのは、低用量ピルか子宮内避妊具しかありません。
理想的には、避妊の必要性が生じたらその時点から確実な避妊をする事なんですが、残念ながら「彼氏ができたのでピルを飲みます」と受診してくださる方はまだまだ少数です。
緊急避妊の経験は、避妊方法について考えるいいきっかけになるので、必ず今後の避妊法についてお話させていただいています。
特に、10代や20代前半の明らかに継続的な避妊が必要な方たちには、「今後は低用量ピルでちゃんと避妊しようね」と強くお勧めしています。受診のわずらわしさを少しでも軽減できるように、あらかじめ緊急避妊薬と一緒に低用量ピルも1サイクル分お渡しするようにしているんです。
そのかいあってか、若い層での低用量ピルユーザーへの以降率は徐々に高くなっている印象です。
ピルの必要性を痛感するのが「望まない妊娠」を経験してしまってからではなく、せめて「緊急避妊」という経験から学んで欲しいという願いが、少しは伝わっているのかな、とうれしく感じたりします。
避妊は年齢に関係なく、妊娠を望んでいなければ必ず考えなければいけない事です。
少しでも多くの女性に、自ら避妊すべきなんだということを理解していただいて、「全ての子どもが望まれてくる世の中」になることを願っています。
日付:2011年1月19日 カテゴリー:日々の雑記
ピルは学生の強い味方
クリニックでは、学生さんにも積極的に婦人科を活用していただきたいので、ピルの学割や学生さん向け格安検診「学生さん応援キャンペーン」などもご用意しています。
10代や20代前半の時期は、月経不順・月経痛・PMSなどの月経関連トラブルも多いですし、確実な避妊が必要な時期でもあります。
緊急避妊をきっかけにピルできちんと避妊するようになったり、月経痛がひどくて悩んでいた方がピルを試して「とっても楽になりました!」と言ってくださったりすると、とてもうれしくなります。
まだまだ「ピルは太る・がんになる」といった誤解が強いみたいですが、実は若い人にこそうまく活用して欲しいのがピルなんですよ。
少なくとも、確実な避妊が必要な方には強くお勧めしたいものですね。
この時期にニーズが高いのが「受験の日に生理が来ないように調整したい」というご要望です。大学受験だと、センター試験に各大学の試験にと、月経を避けたい日が何日も発生したりしますよね。
ピルを飲んで入れば、月経日は自由にコントロールできるので、試験と試験の合間をぬって出血を来させるということも可能です。
試験の直前だけピルを飲んで月経を遅らせる事もできますが、人によっては副作用で多少吐き気が出たりする事もありますので、早めにピルの服用をスタートして慣れておいた方が安心です。
薬の種類によって副作用の出方も異なるので、月経コントロールしておきたいなという方はお早めにご相談下さい。
日付:2010年12月21日 カテゴリー:日々の雑記
横浜市の産科事情
横浜市は、お産をする方の数に対して分娩施設がどんどん減っている関係で、分娩予約が非常に取りにくくなっているのが現状です。
クリニックからも、何人か妊娠の判定後にお産のできる病院へご紹介させていただいていますが、けいゆう病院や横浜市立大附属病院などはいずれも妊娠6週だと予約が取れない事もあるようです。
なので、分娩予約は妊娠5週までに取っておく必要があります。
妊娠反応が陽性になるのが妊娠4週を過ぎてからなので、タイミング的には検査で「陽性」が出たらすぐにでも病院に行く必要があるということです。
以前は、妊娠4週では受診してもまだ超音波に何も写らない時期なので、1~2週間待ってから受診するように言われる事もありました。でも、今は正常な妊娠かどうかを見極める前にとりあえず分娩予約だけはおさえておかなければいけなくなってきてるんですね。
基礎体温をつけて妊娠を目指している方や、普段から月経周期がほとんどズレない方なら4週で妊娠に気づけると思いますが、予定外の妊娠や月経不順の方は気づいたらすでに6週を過ぎている事もありえます。
6週を過ぎても、分娩施設が全くないわけではないので探せばお産をする病院は確保できますが、行政にはもう少し安心して妊娠できる環境を整えて欲しいと願わずに入られませんね。
日付:2010年12月4日 カテゴリー:日々の雑記
メディカルエステで冬の乾燥肌対策を
段々冬らしい風が吹いてくるようになりましたね。
この季節は、空気が乾燥しているのに加えて暖房による乾燥も加わるので、お肌はどうしてもカサカサしがちです。
しかも、冷えた体を温めるのについつい熱めのお風呂につかりたくなってしまいます。
お肌の油分がたっぷりある10代の頃なら、熱めのお湯に肩までつかったり、お風呂の中で洗顔しても大丈夫なのですが、潤い不足になりやすい30歳以上のお肌にはちょっと危険なことも・・・
できればお湯の温度は湯冷めしない程度のややぬるめにして、デコルテや首はお湯につからないようにした方がベターです。洗顔は入浴前にクレンジング+お水で済ませて、入浴中もできるだけ顔にはお湯をかけないのが乾燥からお肌を守るポイント。
乾燥がかなり強いという人は、入浴前に保湿用のクリームやワセリンなどでしっかりお肌を保護してから入ると、入浴中にどんどん水分が失われるのを防ぐ事ができます。
ちょっとしたお手入れの工夫だけでもお肌の調子は随分よくなることが多いのですが、日頃のお手入れでリカバリーしきれなくなったら、メディカルエステでスペシャルケアをお勧めします。
先日、むくみ対策にアロマオイルを調合してもらったのですが、お風呂上りに足だけでなくボディにも一緒に塗ってマッサージしていたら、全身がとってもしっとりしてきました。
クリニックでは、アクシダームという医療機器で美容成分を浸透させた後、アロママッサージを行っています。木枯らしに負けない潤い肌を作りに、よかったらエステルームにいらしてくださいね。
日付:2010年11月29日 カテゴリー:日々の雑記,診療メニュー紹介
妊娠前にクラミジアチェックを
クリニックでは、妊娠前検診やブライダル検診として、一通りのSTDチェックもお勧めしています。
女性がかかる性感染症の中で最も多いのがクラミジアなのですが、感染してもほとんど症状が出ないために知らないうちに感染してずっと未治療のままというパターンも珍しくありません。
なぜクラミジアを妊娠前に調べておいた方がいいかというと、クラミジアによる炎症が卵管まで広がってしまうと「卵管閉鎖」という不妊の原因になってしまう事があるからです。また、妊娠を目指すまではコンドームを使っていたという方も、妊娠したいと思ったらコンドームを使わなくなります。つまり、クラミジアを相手にうつしてしまう可能性が出てくるわけですね。
実際、不妊検査の一環としてクラミジアを調べてみたら陽性で出たり、ブライダル検診でクラミジアが見つかったりする事もあります。
20代で不妊の方の3割はクラミジア抗体が陽性というデータもあるくらい、不妊の原因として注意が必要な感染症の1つなんです。
クラミジアの感染自体は抗生物質を飲めばほぼ治ります。ただ、炎症によって卵管が閉鎖していないかどうかは治療後に「子宮卵管造影」という検査をしてみなければ分かりません。
感染しないように予防する事が最も大切ですが、せめて早期発見できるように、結婚前や妊娠前にチェックするようにしてみてくださいね。
日付:2010年11月22日 カテゴリー:女性検診,日々の雑記
バースデーケーキ
明日が私の誕生日だったので、今日は診療後にスタッフがバースデーケーキを用意してくれていました。
なんと、キルフェボンのベリーたっぷりのタルト!
フルーツも甘い物も大好きなので、とっても幸せな気分で頂きました。

日付:2010年11月20日 カテゴリー:日々の雑記










