日々の雑記

 

「自由」とは「○○な感覚を持って生きていること」

 最近、診療の中でも、その人が持っている言葉の定義やその裏にある意図を意識して伺うようにしています。


 例えば、ある方は「普通」になることが一番重要だとおっしゃっていました。「あなたにとって『普通』とはどういう状態ですか?」と確認すると「平均的であること」「周りと同じであること」「浮いていないこと」といった、その方の定義が出てきました。この方の場合、「外的基準」と言って、周りの目を気にして行動や選択してしまう癖がとても強く、自分がどうありたいか・何をしたいかよりも「周りから変な目で見られないか」の方を気にして生きていらしたのです。
 でも、その人の本来の姿はとても個性的で独創的なアイデアをたくさん持っている方でした。「普通」であろうとすればするほど、本来の自分の姿からは遠のいてしまうので苦しくなってしまいます。この場合は「普通」の定義を「自分基準」で書き直せばよいのです。
 そもそも、今「普通」だと思っていることは何が決めた「普通」なのか。例えば、日本では一夫一妻制が「普通」ですが、海外には一人の男性が4人の妻を持つことが「普通」である国もあります。その国の男性から日本男性を見たら「たったひとりの女性しか養えないのか。ふがいない奴だな~」と言うことになるかもしれません。
 こういった言葉の定義や、その人が持っている背景は、住んでいるエリアやそこにある「文化」とも密接にかかわっていたりします。

 このような言葉の「定義」が、自分が欲しい結果に対してずれていると、いつまでたっても欲しい変化が手に入らなかったりします。なんせ、そもそもの大前提がずれているわけですから、ゴールにたどり着けるわけがないのです。
 そのずれを大きく感じる言葉一つが「自由」というものです。よく「自由になりたい」「自由が欲しい」「自由な身分になりたい」と言ったりしますよね。皆さんにとって「自由」とはどのような状態のことを指しますか?ちょっと、自分が持っている自由の定義を考えてみてください。
 多くの場合、自由とは「制限がない状態」「束縛がない状態」をイメージしてしまいがちです。実は、この定義で自由を求めていても、真の自由な状態にはたどり着けません。なぜなら、「自由になりたい」と思っている時、頭の中には「制限された不自由な自分」がイメージされるからです。制限された状態をイメージしながらその制限を外そうと頑張ってしまうと、脳は混乱してフリーズしようとします。
 自由を追い求めれば追い求めるほど「不自由」になっていくのです。

 では、そもそも自由とはどのような状態を指すのでしょうか?本来の自由とは、手に入れようとしたり追い求めるものではないのです。自由とは、ある感覚を持ちながら生きることを意味します。そして、その感覚を持っておくためには『多様性を受け入れる』ことが非常に重要になってきます。
 例えば、私は今女性の風貌で女性として生きていますが、それは「女性のまま生きてもいいし、男性の風貌で中身女性で生きてもいいし、役割だけ男性の役割をしてもいいし、心身ともに男性になってもいいし…」という中で、今のスタイルを選択しているにすぎません。誰かから何かを押し付けられてもいないし、複数の選択肢から自分に合っているものをただ選んでいるにすぎません。
 これが脳が喜ぶ「自由」の定義なのです。
 あなたの「自由」の定義はずれていませんか?

 

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日付:2018年7月12日  カテゴリー:日々の雑記

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過去をすべて「最適なもの」にする方法

 あなたは、「過去は変えられない」「過去に起きたことはどうにもできない」と考えていませんか?患者様の中にも、過去は変えることができないのだから、「忘れるしかない」「時間が解決してくれるのを待つしかない」「一生抱えていくしかない」と勘違いしている方が結構いらっしゃいます。

 「どうしようもないなら忘れてしまえ」と無理矢理忘れようとしたり、忘れた振りをしたり、もう気にしてない振りをすることもあるかもしれません。これらの対処法は、全て病気の原因になります。いくら臭いものに蓋をしても、「臭いもの」である限り臭いは消えないのです。

 では、どうすればいいのでしょうか?

 過去の記憶を処理する方法はいくつかありますので、本気で何とかしたいと感じる方はカウンセリングセッションを受けることをお勧めします。

 ここでは、自分で簡単に過去の経験や選択を「最適なものだった」ことにできる方法をご紹介します。

 実はこの方法を、心理学やカウンセリングを深く学ぶ前から、患者様に使っていました。

 それは、患者様が妊娠の継続を迷った時です。

 私は患者様に、こうお話ししていました。

「あなたが、今、後悔しないような選択をしようと色々考えているのだとしたら、それは不可能です。なぜなら人は『今現在幸せでない』『うまくいっていると感じられていない』時に、過去を振り返って『あの時別の選択をしていれば違う結果になったかもしれない』と思うものだからです。未来のあなたが幸せを感じていなければ、今どの様な選択をしても後悔することになると思います。未来に後悔しない選択を今行うことはできません。今行った選択を『後悔のないもの』に未来の自分がすることしかできないのです」

 もうお気づきでしょうが、過去を「蓋をしておきたいもの」にするのか「意味のあるもの」にするのか「感謝したいもの」にするのか、それは未来の自分が選択するものなのです。そして、過去をすべて「あの時最適な経験をした」ことにするためには、未来の自分がどのようになっていたらよいのか、そしてその未来につなげる「今」の自分がどのように行動して行けばよいのかを考えればいいのです。
 過去を変えるのは案外簡単です。過去に対する「レッテル」を貼っているのは誰なのか、よく考えてみてください。それを剥がすのも、張り替えるのも、上から新しく貼っていくのも、すべては今の、そして未来の自分の手にゆだねられているのです。
 あなたは過去を「忘れたいもの」にしておきますか?「感謝しかない」ものにしてみますか?

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日付:2018年7月12日  カテゴリー:日々の雑記

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なぜ「気づいたら5キロ太っている」のか?

 お正月に「ついつい食べ過ぎて」体重が気になっている、という方もいらっしゃるかもしれませんね。ちなみに私は、子どもたちとずっと一緒にいたので食べ過ぎる暇もなく、というかまともに食事をとる暇もなく・・・

 患者様の中には、「気づいたらここ1年で5キロも増えていました」「特に食べている量は変わらないのに体重が勝手に増えているんです」という方もいらっしゃいます。特に更年期世代の方は「ずっと食べる量は変わらないのに・・・」という方も多いのですが、実は「食べる量が変わらないから」太るんです。
 体重は勝手には増えません。体重が増える原因となる「何か」を自分が行っているから、結果として体重を増やしているだけです。「気づいたら」「勝手に」と認識しているのは、特に「食べすぎている」という自覚がないからだと思われます。

 体重1キロを増やすのに必要はカロリーは約7000キロカロリーです。仮に1日100キロカロリーずつ取りすぎたとしましょう。その状態を70日間継続すれば1キロ体重が増えるのは分かりますよね?じゃあ、同様に365日継続したら、何キロ増えますか?あら不思議、上記の「気づいたら増えている体重」と一致しませんか?

 100キロカロリーは、ご飯にすると普通のお茶碗に6分目くらいの量です。一言で言うと「ほんのちょっとの食べすぎ」くらいの量です。でも、その「ほんのちょっと」のカロリーオーバーを1年間続けると、結果はしっかり出るわけです。逆もしかり。夕食のご飯を子ども用のお茶碗に変えるだけで、1年で3キロ程度の減量は「いつのまにか」できてしまうのです。

 基礎代謝と呼ばれる、「寝ていても消費するカロリー」は年齢とともに低下していきます。多くの女性は、年齢とともに日常的な運動量も減っていきますので、基礎代謝も落ちて運動によるカロリー消費量も落ちているのに、食べる量が「変わらない」とどうなるか、もうお気づきでしょうか?
 基礎代謝が落ちたぶん運動量を増やせばいいと考えるかもしれませんが、運動で消費できるカロリーは実は微々たるものです。もちろん、運動によるインスリン抵抗性の改善など、カロリー消費以外の効果も大きいので、運動することに意味はとてもあります。ただ、「運動した分食べても大丈夫」と思っていると、結果としてはカロリーオーバーになることの方が多いので要注意なのです。
 
 もし、あなたが「気づいたら体重が増えている」と思ったら、まずは体重が「増えた」のではなく、体重を「増やした」のだということを自覚しましょう。
 その上で、上記の「ちょっと」をどちらに積み重ねていくのかを選択してみることをお勧めします。

日付:2018年1月15日  カテゴリー:日々の雑記

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いつまで他人の人生を生き続けますか

  クリニックには、明らかな婦人科の病気以外の「何となく不調が続く」という方もいらっしゃいます。20代や30代だと「PMSかもしれない」、40歳以上だと「更年期かもしれない」と思って婦人科を選んでいらっしゃるのですが、よくよく症状を伺ってみるとPMSや更年期障害ではないですよ、というケースの方が多かったりします。

 典型的なPMSであれば、月経1~2週間前から心身の不調が出て生理がくるとスッキリよくなるのですが、「なんとなくの不調」の方は生理前にイライラや情緒不安定やめまい・吐き気などの症状が強くなるけれど、生理後も何となく軽い症状は続きます。両者を見分けるには、基礎体温とともに症状の変化を記録してみるとはっきりします。

 更年期の「ような」症状を訴えてくる方の中には、甲状腺機能異常や血糖コントロールの異常や心身症・不安神経症・うつなどのメンタル疾患が隠れていることがしばしばあります。血液検査でホルモン異常やその他の内科的異常がないかを確認しつつ、症状が出ている根本的な原因を探っていきます。

 原因は人によってさまざまなので、一概には言えませんが、PMSのような症状を訴える方や更年期世代の方に多い特徴が「自分の人生を生きていない」という点です。

 自分のやりたいことが分からない、または自分のやりたいことや自分のケアは「後回し」にして、常に人の世話ばかりしている。あるいは、親や上司の評価を気にして「認められる」ことを目標にして行動していたり、もっと広く「他人の目」を気にして人に気をつかってばかりで自分らしい生き方ができていない。そんな方が圧倒的に多いのです。

 例えば、親の評価を気にして本当にやりたい仕事につかず「親が喜びそう」な会社に就職したり。子どもの受験に親が必死になりすぎて、送り迎えや夜食の準備など自分の疲労の原因をわざわざ作り出していたり。介護に時間をとられて自分がやりたいことをできずに日々不満ばかり言いながら過ごしていたり。

 これらはすべて「他人の人生を生きている」状態です。人は「本来の自分の生きたい姿」からずれると「病気」という状態になります。体や心が、「このままの方向で進むのは嫌だ!!」とサインを出しているのです。サインに気付こうとせず、それらの不調を薬で抑えこんで他人の人生のまま生きていると、もっと重大な病気になったり、重大な出来事が起きたりします。

 あなたは他人の顔色をうかがいながら、他人の人生を生き続けますか?それとも、誰に何と言われようと、人の目なんか気にせず自分のやりたいことをやって言いたいことを言って「自分の人生」を生きますか?

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日付:2018年1月9日  カテゴリー:日々の雑記

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「子宮頸がんワクチンで不妊になる」はウソ!

 前回の記事で、「副反応だ!」と騒がれている症状が実は子宮頸がんワクチンのせいで引き起こされるものではないということはご理解いただけたと思います。
 これ以外にも、子宮頸がんワクチンが広く広まるのを阻んでいると思われる、いくつかの「デマ」があるのです。

 例えば、最近見かけるようになったのが、このワクチンが「劇薬」に分類されていることを強調した「反対論」。ワクチンの添付文書の画像を貼り付けて、「劇薬」と書かれていることを指摘して「こんな危険な薬です」と訴えているわけですが、薬剤の分類つまりどんな薬品を「劇薬」とするかは明確な定義があります。なので、その定義に当てはまればどんな薬品も「劇薬」なのです。
 例えば、心臓の病気などの時に使う「ジゴキシン」という薬の添付文書を見れば、子宮頸がんワクチンと同じように「劇薬」の文字が印字されています。でも、この薬によって病気が改善している人もいます。投与量を間違えば、危険な症状が出る可能性もあります。だから「劇薬」と分類して医療者側が取り扱いに注意しましょうと促しているわけです。「劇薬」は、必ずしも「人体に害を及ぼす危険な薬」といういうわけではなく、使い方に注意が必要な薬剤であることを示しているのです。

 また、以前から医学的には何の根拠もないなと感じながらも、あまりにもよく目にする「反対論」が「子宮頸がんワクチンで不妊になる」というデマです。こんな意味不明の指摘が出てしまった大元は、南出喜久治氏のYouTube動画「サーバリックス子宮頸がんワクチンによる民族浄化/弁護士 南出喜久治」なのだそうです。ワクチンに含まれている「アジュバント」という成分が、動物の避妊治療(去勢)に使われる薬剤にも含まれているので、子宮頸がんワクチンは「不妊にさせるワクチンだ」というこじつけ論が展開されているのです。
 「アジュバント」は多くのワクチンに含まれている成分です。これは、ワクチンの効果を賦活化(少量でも効きやすくする)するために、ワクチンとしての有効成分と合わせて配合されるものです。子宮頸がんワクチンは、HPVというウイルスに対する免疫抗体を作るためのものです。なので、この抗体を作りやすくして、なおかつ定着しやすくする目的で「アジュバント」が入っています。一方、避妊用のワクチンには「妊娠しなくするための成分」が入っており、その作用をサポートするために「アジュバント」が一緒に含まれています。要するに「アジュバント」が避妊効果を発揮するのではなく、あくまで「妊娠しなくするための成分」の作用をアジュバントが増強しているに過ぎないのです。子宮頸がんワクチンには、そもそも妊娠しにくくなる成分など入っていませんから、それがアジュバントを加えたからと言って「不妊になる」わけではありません。
 おかしなデマのからくりがご理解いただけましたか?

 ワクチン接種後の妊娠率については、接種した人と接種していない人で差がないというデータは出ています。もちろん、日本では接種開始後の年数が短いので、妊娠に対する影響について「日本人だけで」とったデータはまだありませんが、世界中で同じような内容の研究はされており、妊娠に対しては何も影響がなことがハッキリしています。
 また、デンマークのコホート研究では、妊娠中にこのワクチンを接種した場合の安全性について研究したデータがあります。主要な先天性異常・自然流産・早産・死産・低体重出征・発育不全などの項目について、ワクチン接種した人と接種していない人を比較した結果、両者に有意な差はなかった、つまり妊娠転機にリスクの変化はないという結論が出ています。
 詳細を知りたい方は、論文を参照してくださいね。
 N Engl J Med 2017;376:1223-1233

 このように、子宮頸がんワクチンを「危険なものである」と指摘する理論は、いずれも医学的には根拠がなかったり単なるこじつけだったりします。ネットや雑誌に載っているこれらのデマをうのみにして、本来予防できるはずのがんを予防しないことが賢明な選択なのかどうかは、各自がしっかり考えるべきだと思います。
 「子宮頸がんワクチンで不妊になる」よりも、子宮頸がんになって子宮を失う方がよほど確実に妊娠の機会を失います。私は少なくとも、自分の娘にそのような思いはさせたくないと考えます。

 どの情報が正しいのか、誰が言っているのかが正しいのかよりも、どのような選択をすることがトータルで見た時に「すべての女性の健康サポート」につながるのかを考えてこれらの情報をお伝えしています。
 あなたや大切な人の未来を守るお役に立てていただければ幸いです。

日付:2017年10月10日  カテゴリー:HPVワクチン,子宮頚がん,日々の雑記

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私の副鼻腔炎が一瞬で治ったわけ?!

  子どもたちの風邪をもらってしまったのをきっかけに、副鼻腔炎になり、10日間くらいグズグズと症状が続いていました。症状的には明らかに副鼻腔炎なので、漢方薬や抗生剤で治療していたのですが、何となくすっきりよくなりきらず・・・やっぱり、この症状を引き起こしている背景をちゃんと見ないとダメだなと思っていたのですが。
 実は原因ははっきりしていて、一言で言うと「夫への不満の蓄積」です。鼻は「自己認識」を表現する場所で、副鼻腔炎は「身近な人への不満」を意味しています。まあ、副鼻腔炎になっても全然不思議ではない状態だったわけですよね。なので、この副鼻腔炎を改善するには、夫に不満をぶちまけるしかないと思っていたのです。でも、夫は朝早く出かけて、みんなが寝静まった後に帰宅しますから、そもそも不満をぶつけようがなく、どうしたものかと他の方法を考えていたのですが。

 自分が何気なくとった行動が、ため込んだ不満を一気に解消したようで、一晩で副鼻腔炎の症状がすっかり消えてしまいました。
 私がやったことは、「夫の帰宅時間を気にせず先にお風呂に入って、お気に入りのバスミルクを入れて、パックをしながら、夫が帰宅しても慌ててあがらずそのまま長風呂をし続けた」だけです。どういうことかというと、普段は夫が帰宅したらすぐにお風呂に入れるように、帰宅するかもしれない時間には自分がお風呂に入るのを控えて、夫が入った後に入るようにしていたんですよね。しかも、夫は「香り」が嫌いなので、最後に入浴する時しかアロマ系のバスエッセンスを使わないようにしていました。でもって、自分が入っている途中で夫が帰宅したら、まだ湯船につかっていたくても急いで上がるようにしていたんです。どんだけ気遣いしているんだって感じですよね?(笑)
 それを全部、夫のことはほっといて「自分優先」で行ってみたわけです。夫への気遣いをやめて、とにかく「自分を喜ばせること」を優先してみたところ、副鼻腔炎の症状は全くなくなってしまいました。改善した背景には、自分を労わる=夫をないがしろにする、という間違った法則が自分の中にあったために、自分を犠牲にして夫への不満をためていた、というこれまでの状態が一気に解消したということが挙げられます。
 夫への気遣いをやめることと夫をないがしろにすることはイコールではありません。「私はこうしたいの」と主張して自分の居心地の良さを優先することは、「不満がない状態」を作るのに必要なことだったのです。それを象徴するような行動をとった、つまり、不満をため込まなことを「不満をなくす」より先に具体的な行動で「先取りした」というわけです。夫の行動は全く何も変わっていないわけですから、私の行動を変えるだけで不満がなくなるのか、と思われるかもしれませんが、この「行動の先取り」は今回のようにかなり即効性があるようです。

 この法則は、実は食事療法でも応用ができます。食事への活用方法は、また別の機会に説明していきますね。
 

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日付:2017年10月5日  カテゴリー:日々の雑記

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無痛分娩にトラブルが多い本当の理由

  無痛分娩に関しては、分娩時のトラブルについての報道が相次いだりした影響か、最近はあまり質問されなくなった印象ですが、中には「どうしても陣痛に耐えるのが嫌!」「痛みに弱いので今から陣痛が恐怖」といった理由で無痛分娩を希望する方もいらっしゃいます。個人的にこのような理由で無痛分娩を選択することは、お勧めしていません。それは、色んな意味でご本人にも赤ちゃんにも良い影響が残らない可能性が高いからです。
 
 無痛分娩の医学的リスクは以下のようなものが挙げられます。
  *「産科麻酔」という特殊な麻酔の技術が必要→麻酔によるトラブルが起こりうる
  *麻酔が効きすぎると分娩停止のリスクがある
  *自然な分娩なら必要なかった帝王切開・吸引分娩・鉗子分娩が必要になる可能性がある

 いずれも、技術の高い医師が充分なマンパワーのある病院で万全の態勢で行えば、そのリスクをかなり下げることはできるものですが、これらのリスクを「ゼロ」にはできません。
  
 一方で、無痛分娩のメリットもあります。痛みが少ないおかげで分娩時の心身のダメージが少なく産後の体調の回復が早くなったり、分娩時に赤ちゃんとのやり取りを楽しむ余裕ができたり、といった点が挙げられます。
 ただ、実はこれらのメリットも、無痛分娩でなくても得られるものです。分娩までの様々な心身の「準備」を整えておけば、それほど痛みに苦しむことなく幸せなお産を行うこともできます。
 痛みの感じ方は個人差が大きいと言いますが、本来の姿に戻ることができれば、どんな女性でも陣痛によってダメージは受けないようになっているのです。

 最終的に無痛分娩を選ぶかどうかは、ご本人や家族の意向によると思いますが、無痛分娩にトラブルが多い原因は、実は「なぜ無痛分娩を選ぶのか」の理由によるところが大きいのです。
 心臓の病気などによる医学的適応で無痛分娩を選択するケースを除いて、ほとんどのケースでは「痛みに耐えることが嫌!」「痛みが怖い」という「避けたいものを避ける」目的で、脳が「苦痛を感じて」その選択を行っています。つまり、無痛分娩という選択を行う時点で、自ら苦痛を背負い込みながら嫌なことを避けたいという状態を思い浮かべているわけです。この状態で選択した「無痛分娩」というものが、良い結果をもたらしてくれるはずがありません。

 以前、コンビニのお惣菜が体に悪影響を及ぼすのは、コンビニ食を「選ぶ時の脳の動き」が原因であると書きましたが、実は無痛分娩という選択にも同じことが言えるのです。無痛分娩そのものが悪いわけではありません。なぜ無痛分娩をしたいと思ったのか、その理由がとても重要です。無痛分娩を選ぶ時、自分の頭の中にどんな映像を思い浮かべているかということです。

 もし、どうしても無痛分娩が選びたいけれど、その悪影響が出るのが心配という場合は、まずは「なぜ無痛分娩を選ぶのか」の理由を書き換えていくといいでしょう。
 そして、無痛分娩かどうかはひとまず置いといて、自分にとっての理想のお産とはどのようなものなのか、そこに至るまでにお腹の中の赤ちゃんとどのような関係を築いていきたいのか、その点をもっとしっかりイメージしていくことをお勧めします。
 

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日付:2017年9月29日  カテゴリー:日々の雑記

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なぜストレス発散すればするほど病気になるのか?

  以前も「ストレス」というものが本当は存在しないものだと書きましたが、この世の中には「ストレス」という物質は存在していません。でも、多くの人が「ストレスがたまって」「ストレスフルな生活が続いて」体調不良になっているとか病気になったとおっしゃいます。医学的な解説にも「ストレスをためないようにしましょう」「症状の原因はストレスかもしれません」といったことが書いてあったります。
 実際は「ストレス」だと思っていた何か具体的な「自分のテリトリーを侵害しているもの」があるわけです。例えば「育児がストレス」という人の場合、育児で自分のペースが乱されて自分の思うような時間配分で物事が進められないことが負担に感じている、ということかもしれません。この場合、「子どものペースに自分が振り回されている」という状況を生み出すことで、自分らしい生き方ができなくなっていると感じていることが「ストレス」の正体なわけです。
 
 この「ストレスの正体」をきちんと見ずに、ただ「ストレスがたまっているからパーッと遊びに行こう」「今日はやけ食いだ!」「週末は飲みに行ってストレス発散するぞ」ということを繰り返していると、たとえ自覚的にはストレスが「発散」できていても人は病気になっていきます。
 なぜなら、「ストレス発散」のために行っていることはすべて、それを行えば行うほど「自分はストレスにさらされている~」ということを自分に言い聞かせているようなものだからです。大変な自分・かわいそうな自分・みじめな自分・疲れている自分・・・ストレスにさらされて『本来の姿を失った自分』をストレス発散のたびに再認識してしまうだけなんですね。
 なので、この状態でいくら「ストレス発散」をしても、脳の「苦痛系」という部位が刺激されて、結果としてストレスを感じた時に分泌されるホルモンがたくさん出てしまいます。

 とはいっても、一時的に「たまっているもの」を爆発させることも時には必要だったりします。いわゆる「ガス抜き」というものですね。ただし、これは1回限りです。それを何度も繰り返すことは、上記の理由で何の解決にもなりません。
 問題から目をそらすためにストレス発散しているはずが、実は問題をより強化しているだけになってしまうんですね。だから、ストレス発散のために食べるとぶくぶく太りますし、お酒を飲むと肝臓を傷めますし、買い物をするといらないものばかり買ってしまって「浪費」になってしまうのです。

 自分が「ストレスを感じているな~」と思ったら、それを発散しようとしたり「なかったことにしよう」とするのではなく、まずはその正体を詳細に分析してみることをお勧めします。正体が分かれば、お化けと闘っている状態から脱却できますので、具体的な解決方法が見えてきます。
 そして、「ストレスがあるかどうか」は置いといて、日々何を感じてどのように過ごしたいのかに焦点を当てて行動してみましょう。上記の「育児がストレス」である場合は、子どもと一緒にいる時にどういう感情を感じたりどんな顔で過ごしていたいのかをまず具体化します。そして、どのような環境を整えたりどのような行動をとるとそれが実行できるのかを考えていくのです。さらに、それが「うまくいかない場合」はどういうケースがありうるかを挙げて、そのような状況にさらされた時も「得たい感情」が得られるようにするための具体的な解決策をあらかじめシミュレーションしておくのです。
 こうすることで、脳の「報酬系」という部位が刺激されるようになります。同じ育児をしている時も、苦痛系が刺激され続けるのと報酬系が刺激され続けるのとでは、結果として体に起きてくる反応が全く異なってきます。

 これらの「脳の動かし方の調整」を行ってくれる『薬』はありません。そのため、カウンセリングが有効になってくるのです。
 もし、自分で脳の動かし方を変えるのが難しいなと感じたら、一度カウンセリングを受けてみるとよいかもしれません。
 

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日付:2017年9月28日  カテゴリー:日々の雑記

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「親に感謝」は間違いか?

  二分の一成人式や、父の日・母の日などのイベントで「親に感謝しましょう」と促すことが、虐待を受けている子どもや「親に感謝」が難しい立場にいる子どもを追い詰める、という意見があります。確かに、「感謝する」ことは他人から強要されることではありません。自発的に、自然に湧き上がってくるのが「感謝」という感情だと思います。子どもの時は、その感謝を伝える方法をまだよく知らないから、どのような表現方法があるのかを周りの大人が教えてあげることに意味はあると思います。
 でも、「親に感謝すべき」という考えを押し付けるのは間違いでしょう。介護の現場や、子育ての現場でもよく見られる光景ですが、「親の世話をさせてもらえるなんてありがたいよね」「子どもはすぐ大きくなるから今の時間は貴重な時間だよね」など、他人の価値観を押し付けてしまうことで介護や子育てに疲弊している人に追い打ちをかけてしまうことがあります。これらはすべて、当事者が自発的に発言するものであって、「外野」が言うことではありません。

 では、子どもたちに「感謝」を教えることは間違いなのでしょうか?個人的に「感謝して生きる」という選択もあるよ、ということを教えることは必要だと思います。親や支えてきてくれた人たちに感謝して生きるのも一つの選択だし、悪態をつきながら文句ばかり言って生きるのも一つの選択です。何が正しいというわけでもなく、それらの選択はすべて本人の自由なのです。だから、どういう生き方をしていても「間違っている」というわけではありません。
 診療の現場でも、私はよくこうお伝えします。「根本原因と向き合わず薬で症状を押さえてだましだましいくのもありですし、根っこと向かい合ってスッキリよくなるのもありですし、どちらの生き方を選択してもいいんですよ」と。何を選択するかは本人の自由です。ただ、どのような選択肢があるのか、そしてそれらを選択した先に何があるのかを示しているだけなのです。

 親に感謝をしたくないという人の中には、恨みや怒りを持っていなければ生きる活力がなくなってしまうという人もいるかもしれません。その状態の時には、恨みや怒りが必要なのですから、無理に手放そうとしなくてもよいのです。時が来れば手放したくなるかもしれませんし、一生そのままかもしれません。
 ただ、一つ言えることは、悪態をつきながら「感謝したいこと」を体験するのは難しいということです。よく因果応報の法則といいますが、原因があるから結果が出るのではなく、結果を決めるから原因が発生するのです。例えば、儲かったからお金持ちになるのではなく、お金持ちになると決めたから儲かるわけです。「文句を言い続ける」という選択をしたら、文句を言い続けたくなる毎日がやってきます。「感謝して生きる」と決めたら、感謝したくなるような出来事がやってきます。
 人は、「赤い物を探そう」と思いながら青い物に目を止めることはできません。「恨みつらみ」を思い浮かべながら生きていると、うれしいことや楽しいことが目に入らなくなってしまうのです。

 そのことを理解したうえで、どのように生きるかを選択していけばいいのだと思います。そして、どのような選択肢があるのかを示し、本人の選択を温かく見守ることが、周りの大人ができることなのではないでしょうか。

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日付:2017年8月13日  カテゴリー:日々の雑記

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産後うつや虐待を予防する効果的な支援とは

   今日も朝から学会参加です。朝イチのシンポジウムは、どのようにしてサポートが必要な妊婦さんをピックアップして、効果的な支援を行っていくかというテーマでした。母子手帳や問診票、質問紙票をうまく活用して、リスクをスコア化する取り組みや、産後健診などの行政的取り組みなどについて、各立場からのお話があり、色々参考になりました。

 リスクというのは、虐待のリスクです。虐待死の6割以上が0歳の時点で起きているため、産後の母親をどのように支援するかが、虐待死を減らすためにはカギになるというわけです。今回は、産後うつのリスクについては議論の対象になっていませんでしたが、基本的な考え方は同じでしょう。

 産後に継続的なサポートが必要になりそうな妊婦さんを、妊娠中から見つけておくことは、産後1ヶ月健診後も誰がどのように介入するのか、あらかじめ対策を立てる上では重要です。

 でも、シンポジウム全体を通して強く感じたのは、事前にハイリスクとわかるケースばかりではないという点と、どんなに病院や行政が頑張っても24時間365日サポートすることはできないということです。例え区役所に育児相談に行っても、その時は話を聞いてもらえて少しは気分が晴れても、自宅に帰ればウンザリする現実があるわけです。妊婦さん本人だけを見ていても、十分なサポートにはならないのではないかと感じました。

 じゃあどうすればいいのか・・・妊婦さんのごくごく身近にいる支援者を支援&教育することが重要なのです。支援者の一番の候補は、妊婦さんの「夫」です。子どもの「父親」という立場にいる人です。
 両親学級への参加を必須にするとか、妊婦健診に
4回以上同席させるとか、分娩時の立ち会いを勧めるとか、退院前の指導を母親だけでなくて父親も一緒に行うとか、父親をなんちゃってイクメンではなく「父親」として機能できるようにするために行えることはたくさんあります。事前のスコアでハイリスクと分かっている妊婦さんについては、その夫に対する個別指導も重要だと思います。

 父親がいないとか、病気や発達障害などで父親の協力が期待できない場合は、他にキーパーソンを見つけて支援者として教育する必要があるでしょう。家族との繋がりも全くない完全に孤立無援のケースでは、産後46ヶ月の間は、専門の支援者が常駐するシェアハウスに入って頂くなどの対処が必要になると思います。
 シンポジウムの中では「病院も行政もマンパワーには限界があり」といったありきたりな討論がなされていましたが、もっと「日々の生活」に落とし込んだ支援をするには第3者だけが介入してもダメなのです。そして、家族をどのように巻き込んで協力させるかが非常に重要、かつ、マンパワー不足を補うことになるのだと感じました。

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日付:2017年7月17日  カテゴリー:日々の雑記

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