婦人科の病気

 

おりものの色や臭いが気になる時は?性病の可能性は?【横浜駅近く女医の婦人科】

茶色や緑色のおりものは異常?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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「おりものの異常」で受診なさる方は、気になってすぐに受診する方と、「結構前から気になっていた」という方に大別されます。

「いつもおりものが多い」「以前から痒みが続ている」「何となく臭いが気になっていたが様子を見ていた」という方も少なくありません。おりものの臭いや色がいつもと違うな~と思った時に、一番気になるのはそれが受診せず放置しても問題ないものなのかどうかでしょう。

おりものの異常のうち、カンジダやB群溶連菌・大腸菌といった細菌による膣炎であれば、自然に治ることもあります。一方、クラミジアなどによる性 感染症は自然に治ることはなく、パートナーも含めてきちんと治療する必要があります。

性 感染症、つまり性病に気付かずに放置してしまうと、パートナーとのピンポン感染やそれ以上の感染拡大のリスク、そして、感染がお腹の中に広がると「骨盤腹膜炎」という強い炎症が起きた状態を引き起こしてしまったり、将来的な不妊症のリスクにもなりえます。

 

 

おりものの異常は性病?


 少なくとも半年以内に性 行為があり、おりものの量が増えた・臭いが強くなった・色がいつもと違う・ピンク色や茶色いおりものが出る・血液がおりものに混ざるなどの症状がある場合は、様子を見ずに受診したほうがよいでしょう。

 厳密には、おりものの状態だけでそれが「性感染症(性病)」かどうかを判断することはできません。おりものをぬぐい取る検査をして、そこにばい菌がいるかどうかを確認しなければ断定はできないのです。

 


 おりものでわかる性感染症は、クラミジア頸管炎・淋菌感染症・トリコモナス膣炎・マイコプラズマ子宮頚管炎です。これらはいずれも性 行為によって感染するものですが、トリコモナスの場合はまれにプールや温泉などでの感染もあるので「絶対に性行為のパートナーから感染したもの」とは言えません。

ただ、多くの場合は性 行為が感染経路になるので、これらの菌が検出された場合はパートナーと一緒に完治が確認できるまで適切な治療を行う必要があります。
 治療の途中で性 行為を行ってしまうと、治療が長引いてしまうので注意が必要です。

 

 

性交渉していなくても細菌性腟炎になる?


 一方、性行為は関係なく発生してくるおりものの異常は、主にカンジダ膣炎と細菌性膣炎によるものです。

 


 カンジダ膣炎外陰炎は「カンジダ」という真菌(カビ)が繁殖して膣内や外陰部の皮膚に炎症を引き起こすものです。ぽそぽそした塊状のおりものや白~緑がかったおりものが増えて、膣内や外陰部に痒みを引き起こします。

 細菌性膣炎は、大腸菌やB群溶連菌などの雑菌が増えて膣内に炎症を引き起こすものです。黄色っぽいドロッとしたおりものが増えたり、生臭い臭いが強くなることがあります。細菌性膣炎でかゆみが出ることはまれです。

 

 

大腸菌やB群溶連菌は自然に治る?



 カンジダ膣炎や細菌性膣炎は、自分の抵抗力がしっかりしていれば膣の「自浄作用」によってばい菌を洗い流すことができるため、2~3日で自然によくなることもあります。

 数日おりものが気になっていたけれどすぐに改善したという場合で、性 行為の機会がなければそのまま様子を見てもよいでしょう。

 


 ただし、性行為の機会がある場合は、一度は一通りの検査を受けておいた方が安心です。クラミジアも淋菌も、ほとんど症状が出ない人の方が多いため、隠れた感染が持続する場合があります。本当は、何も気になる症状がなくても、少なくともパートナーが変わったら感染症の検査を定期的に受けた方が確実なのです。

 


 少しでも気になる症状があれば、自分で何とかしようとせず婦人科で相談しましょう。

 

 

ご予約はこちらから

日付:2026年7月9日  カテゴリー:性病

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生理痛はコントロールできる

生理痛は我慢するとよくない?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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先日、生理痛がひどいという10代の患者様がお母様と一緒に受診なさいました。娘さんご本人は、「婦人科に行く」ということ自体に抵抗があったのか、「自分はそこまで生理痛で困っていない」とおっしゃっていましたが、お話を伺うとかなり重度の月経困難症のようでした。

そばで見ているお母様が心配して、受診を促してくださったのですね。お母様ご自身も、若いころ過多月経や月経痛で悩んでいたとのことでした。

「私の時代は生理痛は我慢するしかないと言われていましたけれど、今は生理痛は治療ができると新聞に書いてあったので」

メディアの情報から、「生理痛は我慢するものではなくコントロールできるのだ」ということを知って、娘さんを連れてきてくださったようです。

 

ひどい生理痛は内膜症予備軍?

 

一昔前までは、生理痛は「病気ではない」という認識だったかもしれません。でも、今は、「ひどい生理痛は内膜症予備軍」という認識で、早めに治療を開始した方がよいと言われています。

超音波検査をして、子宮や卵巣に何もなくても、毎回痛み止めを何度も服用しなければならない痛みがあったり、ナプキンが2~3時間でいっぱいになるような出血量の場合は、治療を開始しておいた方がよいのです。

当院では、検査で何も異常がなくても、生理痛のせいで学校を休まなければいけないことが度々ある場合は、積極的な治療をお勧めしています。

 

生理痛の治療方法は

*痛み止めを早めに服用する

*漢方で血行を良くしたり体を温める

*低用量や超低用量のピルを服用する

*黄体ホルモン剤を服用する

*ホルモン付加子宮内避妊具(ミレーナ)を入れる

といった選択肢があります。このうち、内膜症の予防になるのはピルや黄体ホルモン剤による、ホルモン療法です。

 

10代でもピルは飲めます!

 

最近は、ピルも4カ月や3カ月連続服用できるタイプが主流になってきており、「毎月痛みで寝込む」必要は全くなくなっているのです。

ピルは初経を迎えていれば服用することは可能です。まだ、初経から数回しか月経が来ていないという場合は、ピルではない方法でコントロールする場合もあります。

10代でも、ピルなどのホルモン剤は使えますので、我慢せず婦人科でご相談くださいね。

 

もちろん、ホルモン剤は合う合わないがあり、人によっては副作用が出る場合もあります。片頭痛がある場合、ピルは服用できないケースもありますが、黄体ホルモン剤は片頭痛や肥満でピルが服用できない場合でも使用できます。

 

初経を迎えて間もなく妊娠・出産・授乳を繰り返していた一昔前とは、月経の回数自体が異なってきています。その分、月経との付き合い方も「現代風」に進化していってよいのではないでしょうか?

 

ピルを保険でオンライン処方できます!

 

当院では、月経困難症の治療薬である保険で処方できるピルを、オンライン診療で処方させていただくことも可能です。

一般的なオンラインピル診療だと自費診療になりますが、クリニックで承る場合は保険診療ですので、費用負担は初診料+ピル代+処方箋の郵送料です。

ピルはジェネリック(後発薬品)を選べば、1か月分が550~850円くらいですので、まずは試してみたいという方はお気軽にご相談ください。

 

また、横浜市にお住まいの方であれば、2026年6月からは高校生(18歳)まで医療費が無料になります。

保険でピルを処方すれば、18歳以下の方は診察代も検査代もピル代もすべて無料になります。

「この程度の痛みで受診してもいいのか?」と悩まず、ぜひ、お気軽にご相談ください。

日付:2026年7月8日  カテゴリー:生理痛

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妊活中にとった方がいいサプリメント(栄養素) 葉酸サプリは飲まない方がいいの?(横浜駅近くの婦人科で相談)

★★妊活中はどのような栄養を意識すべき?★★

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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妊活を開始すると、栄養のバランスや生活習慣など、いろいろ気にするようになった、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

妊活中の人が意識した方がいい栄養素は、「鉄分」「亜鉛」「葉酸」です。

 

<鉄分>

「鉄分」は、不足すると鉄欠乏性貧血になります。また、鉄分不足だと妊娠率が低下するため、妊活中には要チェックな栄養素です。

月経がある女性は、毎月血液を失うため、鉄分が不足しがちです。

 

普通の健康診断で、貧血かどうかを見るときは「血色素(ヘモグロビン)」の値を見ますが、体内の「蓄え」としての鉄分が足りているかを見たい場合は「フェリチン」という項目をチェックします。

実は、血色素が正常でもフェリチン値が低い「隠れ貧血」の人がとても多いのです。

 

妊娠を望む人の、血中のフェリチンの数値は、どのくらいが適切なのでしょうか?

報告により多少バラツキがありますが、最低でも30ng/mLから50ng/mLは必要という報告や、常時50ng/mL程度以上に維持した方がよいという報告があります。

そのため、妊活中の方は、フェリチンを40ng/mL以上を目安に、鉄分を摂取していただくことが多いです。

 

食物に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。日本人の食べる食材には非ヘム鉄が多く含まれますが、吸収率が高いのは肉や魚に含まれるヘム鉄です。

 

非へム鉄

野菜や海藻などの植物性食品に含まれ、吸収率は5%以下と低い。食物繊維や、コーヒー・お茶に含まれるタンニンが吸収を阻害する。

非ヘム鉄が多い食材はほうれん草、きくらげ、プルーン、海草類など。

 

ヘム鉄

肉や魚などの動物性食品に含まれ、吸収率は10~30%と、非ヘム鉄の5~10倍も吸収される。

ヘム鉄が豊富な食材はレバー、赤身肉、牛肉、鶏肉、鰹、マグロ、イワシ、煮干し、せんまい、あさりなど。

 

吸収率の高いヘム鉄を含む食材を、意識して摂取していただくのですが、食事だけでは十分量摂取するのが難しかったりします。

なので、足りない分はサプリメントで補う必要があります。

当院で扱っているサプリメントでも、一番ニーズがあるのが「ヘム鉄」です。

 

 

<亜鉛>

亜鉛も、妊娠には重要な役割を持っています。

亜鉛と聞くと、男性の妊活にとって重要な栄養素として思い浮かべる方も多いと思いますが、実は、女性の妊活にとっても大事な栄養素と言えます。

亜鉛は成人の体内に約2g含まれます。成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に含まれますが、皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素のサポートをしています。

 

亜鉛は、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンの働きを高めてくれます。亜鉛が不足すると、性腺機能障害を引き起こし、妊娠しにくくなります。排卵や着床に関係する多くのホルモンに亜鉛が必要不可欠と言えます。

亜鉛は細胞分裂にも関係するので、不足する事で、精子・卵子の細胞分裂にも影響があります。

 

亜鉛が不足すると、疲れやすい、やる気が出ないなどの「うつっぽい」症状が出ることがあります。

通常の健康診断では、亜鉛の値は見ませんので、病院で採血する際に亜鉛も採血項目に入れてもらうと確認できます。

 

亜鉛は、カキやカタクチイワシなどの魚介類に多く含まれます。また、牛肉も亜鉛を多く含む食品です。

なので、動物性たんぱく質が不足しがちな食事をとっていると、亜鉛不足になりやすいのです。

亜鉛も、薬やサプリメントで補うことが可能ですが、過剰摂取は弊害が出ることがあります。

補充する場合は、定期的に採血をして、摂取量の調整をしましょう。

 

 

<葉酸>

葉酸は、妊活中の方にはお馴染みの栄養素ですね。

妊娠を希望する女性は、胎児の神経管閉鎖障害発症リスク低減のために十分な葉酸摂取(400μg/日)が必要となります。

 

神経管閉鎖障害は、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの脳や背中の神経が作られる途中で発生する、先天的な異常です。発生すると、運動機能や排泄機能に不具合が出たり、命に関わることもあります。

神経管閉鎖障害を予防するには、少なくとも妊娠1ヵ月以上前から妊娠3ヵ月まで、1日400μg以上の葉酸摂取が有効です。

 

しかし、非妊娠時の 30 歳未満の女性の葉酸摂取量は 300μg/日にも達しておらず、葉酸の摂取源の一つである緑黄色野菜の摂取量も十分ではありません。

葉酸は、水溶性のビタミンなので、蓄積率が低く、とり過ぎる心配はほとんどありませんが、毎日摂取する必要があります。

 

そのため、厚生省は、妊娠を希望している女性は「普通の食事に加えて」、葉酸を1日400μg摂取することを推奨しています。

つまり、妊娠を希望したら、葉酸のサプリメント摂取は必須であるということです。

もちろん、バランスのよい食事を心がけることは不可欠です。食事に加えて、1日400μgの葉酸をサプリメントで摂取しましょう。

 

葉酸サプリメントを飲み始める時期ですが、「妊娠1ヵ月前から」摂取するというのは、理論上無理なので、妊活を開始したらすぐに飲み始めるのがよいでしょう。

妊娠3ヵ月までは、摂取し続けるものですから、妊娠中でも飲める成分のものを選ぶと安心です。

日付:2026年7月8日  カテゴリー:不妊症

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妊娠を目指すなら基礎体温は必須?

婦人科を受診すると「まずは基礎体温をつけましょう」と言われた経験のある方は、多いのではないかと思います。基礎体温は、ホルモンの状態や排卵の有無を簡単に非侵襲的に調べる方法として気軽に取り入れられるため、患者様ご本人も自主的につけていらしたり、診察の現場でも「とりあえず」で勧められることもしばしばあるようです。
また基礎体温をつけることが、規則正しい睡眠を心がけたり、自分の体の状態と向き合うきっかけになる場合もあります。基礎体温のつけ方だけでも、その方の性格や生活のスタイルがある程度把握できます。

ただ、基礎体温が2相に分かれているからと言って「絶対に排卵している」と言い切れない場合もありますし、年齢や状況と治療目的によっては、基礎体温が必ずしも必要とは限らないケースも多々あります。
不妊治療を希望される方には、基本的には基礎体温をつけるようにお勧めしていますが、2人目妊娠をご希望の方にはあまり無理につけるようにと言わないようにしています。
なぜなら、私自身が2人目の妊娠を目指す時に、2歳の娘を見ながら基礎体温を毎日つけるなんて絶対に無理だったからです。自分ができないことを、患者様に強要するなんてできません。

2人目や3人目を目指す場合、上のお子さんがまだ小さいと睡眠のリズムが不規則だったり、早朝から子どもに起こされたりで、「起き上がる前に5分感じっとして体温計を加えるなんて無理!」というのが実際だと思います。
私自身は、最初から基礎体温をつけることは諦めて、排卵日近くに2日に1回超音波検査をして卵胞を確認し、排卵日の2~3日前と排卵日直前にタイミングを合わせるようにしました。

妊娠を目指す場合、基礎体温はつけられるならつけた方がよいのですが、次のような条件を満たしていれば無理につける必要はないと考えています。

*きちんと排卵していることが確認できている
*黄体機能が正常であることが確認できている
*月経周期がほぼ安定している又は排卵を確認できるまで月に2~3回超音波検査を受けに通院できる

排卵の確認は、超音波検査とホルモンの検査を組み合わせれば可能です。排卵の時期に成熟卵胞があり、その数日後にその卵胞がきちんと黄体になっている(未破裂黄体化のう胞になっていない)ことが確認でき、ホルモン基礎値にも黄体機能にも異常がなければ、ほぼ排卵周期と思っていいでしょう。月経周期が安定してればなおさらです。
月経不順がある場合は、検査した時にたまたま排卵していて、そのほかの周期は無排卵ということもありうるので、毎月卵胞確認をした方が確実ではあります。

黄体機能は、通常「基礎体温が上がったら採血に来てくださいね」と言われますが、超音波検査で排卵直前の卵胞が確認できれば、その4~5日後には高温期に入っているはずなので、基礎体温をつけていなくても採血の時期を見測ることが可能です。

月経周期が安定している方の場合は、基礎体温をつけなくても「一番妊娠しやすい時期」がだいたい特定できます。
排卵してから次の月経が来るまでが14日間というのは、ほぼ個人差なく決まっているのです。なので、28日周期の方であれば月経初日から14日目くらいが排卵日であると予測できます。
効率よく妊娠を目指すには、排卵日当日より2~3日前からタイミングを合わせておくことが重要なので、月経周期が28日なら月経初日から11~14日目の期間に集中的にタイミングを合わせれば、基礎体温とにらめっこする必要はありません。
月経周期が毎月40日くらいなのであれば、チャンスは月経初日から23~26日目くらいということになります。

月経周期が不安定な場合は、毎月の卵の育つペースがまちまちなので、基礎体温をつけずに自分でタイミングを合わせることは難しくなってきます。
毎月排卵するタイミングが異なるので、超音波検査で卵胞の育ち具合を時間を追って見ていき、卵胞が16㎜以上になってきたらその日から3日間くらいタイミングを合わせ続けるか、卵胞が18㎜を超えた段階で排卵誘発の注射をして、注射当日と翌日にタイミングを合わせるといったことが必要になってきます。

いずれにしても、一定の条件を満たせば、基礎体温がなくても妊娠を目指すことは可能です。
「基礎体温もつけられないなんて、ダメな私・・・」なんて、申し訳なく思う必要はありません。
自分にできる方法で、できる範囲で、自分の体と向かい合っていけばいいのではないでしょうか。

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清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月7日  カテゴリー:不妊症

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ASC-USやLSILの時にするコルポスコピー検査&組織検査の流れ【横浜駅近くの婦人科で検査】

ASC-USやLSILの意味は?

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清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

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横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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人間ドックや自治体検診で行われている子宮頚がん検診は、細胞をこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」という検査です。子宮頚がん検診(細胞診)で異常を指摘された場合、精密検査として「コルポスコピー検査」と「組織検査」を行います。

 

正確には、

*子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-US+HPV検査で陽性

*子宮頚がん検診でLSIL・ASC-H・HSILのいずれかだった

場合に、精密検査に進みます。

 

ちなみに、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-USだったけれど、追加で行ったHPV検査が「陰性」だった場合は、組織検査は必要ありません。

HPV検査が「陰性」ということは、少なくとも、現在出ている細胞の異常が、「癌になっていく可能性」が極めて低いものと判断できます。

なので、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)がASC-USで、HPV検査が「陰性」の時は、「1年後に細胞診を再検査する」ということになっています。

 

 

精密検査の「コルポスコピー検査」とは?

「コルポスコピー検査」とは、子宮の出入り口、つまり子宮頚がんが発生する場所を拡大して観察する検査です。

通常は、コルポスコピー検査と組織検査をセットにして行います。

 

子宮頚がん検診で、LSILやASC-HやHSILだった場合は、HPV検査は行わず、すぐにコルポスコピー検査に進みます。

 

コルポスコピー検査は、あくまで、子宮の出入り口を拡大して観察するだけの検査なので、この検査だけを行っても異常の程度を正確に診断することはできません。

 

 

コルポスコピー検査を行う直前に、子宮頚部に「酢酸加工」を行うことによって、細胞に異常がある部分を分かりやすくします。

「酢酸」を子宮頚部につけると、細胞に異常がある部分が白っぽく変化したり、「モザイク」と呼ばれる模様が浮かび上がったりします。

この、酢酸加工によって浮かび上がってきた「細胞に変化が起きていそうな部分」の組織を狙い撃ちでかじりとるのが「組織検査」です。

 

 

当院の精密検査の流れ

コルポスコピー検査と組織検査は、およそ次のような流れで行います。

 

 

1)クスコ診で子宮頚部を見えやすくしておりものをぬぐう

2)酢酸がしみ込んだ綿球を子宮頚部に押し当てて酢酸加工をする

3)コルポスコピーで子宮頚部を拡大しながら病変部分を観察する

4)細胞に異常がありそうな部分2~3か所の組織をかじりとる

5)消毒して腟内にタンポンやカーゼを入れる

 

 

組織をとる時に、少し痛みを伴うことがありますが、通常は数秒で終わります。

酢酸加工の時間を含めても、数分で終わる検査です。

 

組織をとるので、ある程度出血します。

血行が良くなると検査後の出血が増える場合があるので、通常検査した当日は運動や入浴は控えます。軽くシャワーを浴びるのは問題ありません。

 

 

止血しやすくするために、タンポンやガーゼで圧迫しますので、通常は検査から数時間後にそれらを抜きます。

自分でとる場合もあれば、翌日再度受診して病院でガーゼを抜く場合もあります。

 

 

通常は、検査から2週間程度で組織診断の結果が返ってきます。

結果次第で、その後の治療又は検査の方針が決まります。

 

 

他の病院で受けた子宮頚がん検診の結果に異常があった場合も、当院でコルポスコピー検査と組織検査を承ることが可能です。

結果の見方がわからない場合のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

予約専用電話→045-440-5577

 

日付:2026年7月6日  カテゴリー:子宮頚がん,子宮頸がん検診

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子宮頸がんワクチンの安全性

子宮頸がんワクチンの接種は、公費負担での接種が開始されてからもそれほど希望者が多くなく、「なぜこれほどまでに予防意識が広まらないのだろうか」と懸念していましたが、「積極的接種を推奨しない」との発表後は全くと言っていいほど接種希望者がいらっしゃらなくなりました。

ようやく、国単位で「接種勧奨」を再開しましたが、接種率が思ったよ理回復していません。

でも、10代の娘さんを持つお母さまからは時々質問を受けたりします。特に、お母様ご自身が子宮頸部の異形成で定期フォローを受けていらしたりすると、「娘には同じ思いをさせたくない」というお気持ちもあるようです。ワクチン接種を受けさせたいけれど、メディアの報道を見ていると怖くなるという意見が多いため、まずはメディアの報道をどのように受け止めたらよいのかを解説していきたいと思います。

私自身は、明らかにそうであるというエビデンスのある内容についてはそのエビデンスを優先します。その事実を証明または否定するエビデンスが充分でない時は、「エビデンスがないからそれは間違いだ」とは断定せず、その事実が本当である可能性も考えるようにしています。
子宮頸がんワクチンに対して「積極的接種を推奨しない」という措置をとらざるを得なくなった背景には、メディア上で報道されているようなけいれんなどの激しい症状を伴う「副反応」が見られるとの指摘を受けたせいです。しかし、実際は、この問題となっている症状とワクチンの因果関係についてははっきりと否定されているのです。学会も、WHOも、明らかな因果関係はないと結論付けているにもかかわらず、まるでワクチンのせいでそのような症状が出てしまっているような取り上げられ方がされているため、一般の方は「ワクチンの副反応であんなふうになってしまうこともあるのか」と誤解をしてしまっても無理はありません。

どんな薬もそうですが、大人数に使えば一定の割合で「副反応」と呼ばれる症状が出ることがあります。ワクチンの副反応もそうですが、接種後に出た症状が「明らかにワクチンのせいなのか」を見極めるには、いくつかポイントがあるのです。
1)症状がワクチン接種後のみに見られて接種前には見られない
2)ワクチンを打っていない人に同じ症状は出ていない
3)ワクチンの接種以外ことで同じ症状が出ていない
4)ワクチン接種と症状の出現時期に明らかな因果関係がある
例えば、ワクチンを接種した数分後に失神するケースはあります。医学的には「迷走神経反射」と呼ばれるもので、一時的に血圧が下がって急に意識を失うものです。ワクチンを接種してすぐに起きるものなので「ワクチン接種のせいでそうなった」と言えますが、実は同じことは採血でも他の注射でも起こりえます。なので、この場合3)の「ワクチン以外のことで同じ症状が出ない」に当てはまりません。つまり、「ワクチンという薬剤の成分」で起こった症状ではなく、「注射という痛み刺激」のせいで起こった症状ということになります。

子宮頸がんワクチン接種後に起きているとされる、けいれんや歩行ができなくなるなどの多彩な症状は、ワクチンを接種していない人や男性にもみられていること。ワクチン接種が開始される前から、同様の症状を訴える人がいたことなどから、ワクチンの薬剤そのものが影響して引き起こされた症状ではないという結論に至っているのです。
ワクチン接種後から症状が出た場合に、ワクチン接種という痛みや心理的負担が「引き金」になった可能性は考えられるかと思われます。でも、それは「薬剤」のせいではないわけです。その点が、最も大きな誤解として、一般の方には「副反応だ!」と印象つけられているのではないかと感じました。
実際、「海外のデータではあてにならない。日本人特有の反応の仕方があるのかもしれない」との指摘を受けて、名古屋市が接種した人としていない人に見られる症状を、正しい統計学的分析をして比較したデータがあります。倦怠感等のいずれの症状もワクチンを接種したグループの方が「わずかに少ない」という結果が出ているとのことです。つまり、「副反応だ」と指摘されている症状は、実際はワクチン接種が関係ない可能性が大きいのです。

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日付:2026年7月6日  カテゴリー:子宮頚がん,日々の雑記

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外陰部の痒みや不快感が続くときは

 この時期は蒸れや汗のせいで外陰部の痒みが出やすくなる人が増える時期ではありますが、中には何年も前から痒みを繰り返していたり、難治性のカンジダを何度も治療しているとい方もいらっしゃいます。
 外陰部の痒みや不快感が続く場合や、カンジダやヘルペスを何度も繰り返してしまう場合は、単なる感染や免疫力の問題だけでなく、その症状を引き起こす心理的背景が隠れていることが多々あります。

 わざわざ「外陰部」という場所に痒みや不快な症状を引き起こすということは、何らかの「性的なこと」「性的なパートナーに関すること」「性的体験に関すること」「妊娠出産に関すること」「母親との関係」において、不快感や苛立ちや不満などを「抱えておきたい」という背景があるのです。それらの事項を象徴する「外陰部」という場所に不快感を感じ続けることで、その感じておきたい感情を味わい続けているということです。

 例えば、原因不明の外陰部の痒みが続く10代の方は、過去に痴漢にあった時の記憶がずっと残っていてその「不快感」を痒みという症状で再現していました。痴漢にあった時の記憶を処理することで、痒みはすっかり消えてしまいました。
 また、数か月間カンジダの症状を繰り返しているという方は、よくよくお話を伺うと兄弟の病気のせいで自分が母親から十分な愛情を受け取っていないと認識されていました。母親との関係性を修正し、自己認識を変えることでカンジダの症状は出なくなりました。
 原因不明の外陰部の違和感が続いて、軟膏を塗っても膣剤を使ってもよくならなかった方は、過去に「産んであげられなかった」ことに対してずっと罪悪感を抱えていらっしゃいました。その時の記憶を処理して、赤ちゃんからのメッセージを受け取ることで、症状は消えていきました。
 性器ヘルペスを何度も繰り返してしまう方は、過去のパートナーを「責める気持ち」がずっと続いており、またそんなパートナーを選んだ自分も責め続けていました。過去のパートナーシップや出来事に対する解釈を変えることで、症状は出なくなっていきました。

 このように、ただの痒みでもそこには何らかの心理的背景があり、体から「そこに向かい合ってほしい」というメッセージが出ているケースが多々あります。
 なんだか同じような症状を繰り返してしまうという場合は、その都度薬で症状を抑えるのも一つの方法ですが、体からのメッセージを受け取って根本解決を図ってみてはいかがでしょうか。

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日付:2026年7月6日  カテゴリー:おりものの異常

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働く女性のためのプレコンセプションケアと妊娠への準備【横浜駅近くの婦人科で相談を】

プレコンセプションケアとは

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プレコンセプションケアとは、文字通り訳すと「妊娠前のケア」です。具体的には、女性が妊娠する前から、今後の妊娠や出産に備えて行う健康管理のことを指します。

それには、生活習慣の見直しや必要なワクチンの接種、適切な栄養補給などが含まれます。また、既に何らかの疾病を抱えている女性の場合、その管理や治療を適切に行うことも大切なプレコンセプションケアの一環となります。

 

例え、現在妊活中であったり、近いうちに妊娠を考えている状況ではなくても、プレコンセプションケアを行うことが、妊娠前の年齢の女性にとっては、大きなメリットになると言えます。

 

 

プレコンセプションケアの目的

プレコンセプションケアの目的は、母体となる女性の健康状態を最適化し、胎児の健康を保つことです。

特に、肥満や喫煙、過度のアルコール摂取などは、女性自身の健康はもちろん、胎児の発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、そういったリスクを低減するために、妊娠する前からの健康管理が重要となります。

 

また、妊娠に関する知識を深め、自身の体や妊娠に対する理解を深めることも大切な目的の一つです。それは、女性が自己の体と健康を守ることができるだけでなく、その結果として安全で健康的な妊娠、出産を迎えることができるからです。

 

 

プレコンセプションケアの重要性

プレコンセプションケアの重要性は言うまでもありません。

 

まず一つに、妊娠と出産は女性の体に大きな負担をかけるものです。そのため、それらを無事に乗り越えるためには、妊娠前から体調を整えておく必要があります。そのための手段としてプレコンセプションケアは非常に重要となります。

 

また、出生前の初期段階で健康状態を管理することで、妊娠初期の流産や先天性異常のリスクを減らすことができます。例えば、妊娠1カ月前から葉酸を1日400㎍ずつサプリメントで摂取することで、胎児の神経管異常(先天的な異常の一つ)のリスクを減らすことができます。

 

さらに、母親の健康状態が子どもの将来の健康にも影響を及ぼすという研究結果もあるため、母親の健康管理は子どもの健康管理にも直結しているのです。

母体の妊娠前の体重が少なすぎたり、妊娠中の体重増加が不十分だと、胎児の体重が十分に伸びなかったり、その胎児が成人してから生活習慣病になるリスクが高まります。

 

このように、妊娠のかなり前から、「将来の妊娠を意識した健康プラン」を考えることが、母親本人だけではなく、世代間にわたる健康増進につながるのです。

 

 

プレコンセプションケアの対象者

プレコンセプションケアの対象者は、妊娠を希望しているすべての女性です。

年齢や既婚未婚の有無、既往症の有無を問わず、これから妊娠を予定している女性はすぐにでもプレコンセプションケアを始めることが推奨されます。

 

また、特に重要とされるのは、遺伝的な疾患の家族歴がある女性や、既に何らかの疾患を持っている女性です。プレコンセプションケアを行うことで、妊娠や出産に関連するリスクを把握し、それらに対する対策を講じることが可能となります。

そのため、これから母となるすべての女性にとって、プレコンセプションケアは必要不可欠なものと言えるでしょう。

日付:2026年7月4日  カテゴリー:不妊症

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生理不順の原因は?

生理不順の時にまず確認しておくことは?

 月経不順や無月経の原因は、かなり多岐に渡ります。

 病気ではありませんが、「月経が来ない」という時にまず確認しておかなければいけないのは「妊娠していないかどうか」です。

 

 不規則な月経がちょこちょこあって何だか変だな、と思って婦人科を受診したらすでに妊娠5ヶ月だったなんてケースもそんなに珍しくありません。全く性交渉をしていないという人以外は、月経が予定通りにきちんと来なかったらまず妊娠反応を調べてくださいね。

 

 

生理不順の原因で意外と多いのは多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

 月経不順の原因として割とよくあるのが、卵巣機能の低下による女性ホルモン不足です。月経がきちんと来るためには、脳から卵巣へ「女性ホルモンを出しなさい」という命令が出て、その命令を受けた卵巣が卵を育てて女性ホルモンをきちんと出す必要があります。ところが、卵巣が疲れてしまったり、「多嚢胞性卵巣」のような体質的な異常で卵巣が上手く働けなくなると、この女性ホルモンが足りなくなってしまうんですね。ホルモンが充分に出ていないと、月経も正しく来なくなります。

 卵巣が疲れてしまう原因としては、ストレスや冷え・不規則な食事・卵巣のう腫などの病気・加齢などが挙げられます。

 

 

 また、卵巣は正しく働けるのだけれど、脳が卵巣に向かってきちんと命令を出していないために、結果として女性ホルモンが充分に出ていないという場合もあります。これを「視床下部性」とか「下垂体性」とか「中枢性」といったりしますが、ようは「脳」に原因があるということです。

 卵巣に命令を出している「視床下部・下垂体」という場所はストレスに非常に弱い場所なんです。なので、強いストレスを感じたり、いきなり環境が変わったりすると、すぐにダメージを受けて充分な命令が出せなくなってしまうことがあるんですね。

 

脳が受けるダメージの中で一番大きいのは、実は「体重の減少」によるストレスです。つまり、ダイエットのし過ぎで急激に体重を落としたり、例えゆっくりでも大幅に体重を減らしてしまうと、脳はとても大きなストレスを感じで卵巣への命令をストップさせてしまいます。

こういった、ダイエットによる無月経を「体重減少性無月経」といいますが、ひどくなると無月経の中でも一番治療が難しく時間がかかってしまいます。

 

 

他にも、女性ホルモン以外のホルモンが脳の働きを邪魔して月経不順を引き起こすこともあります。「プロラクチン」というホルモンはお乳を作るホルモンなんですが、これがたくさん出過ぎるとちょうど授乳中と同じ状態になってしまい、排卵が止まります。胃薬や精神安定剤の中には、副作用の1つとしてこの「プロラクチン」を異常に高くしてしまうものがあるので、薬を飲み始めたら月経不順になったという人は、薬のせいではないか、医師に確認した方がいいですね。

また、甲状腺で作られる「甲状腺ホルモン」は出過ぎても足りなくなっても卵巣の働きを妨げてしまうことがあります。甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症が元々ある人は、きちんとホルモンがコントロールできているか確認した方がいいでしょう。

 

 

生理不順で受診したら何をされる?

 生理不順は気になるけれど、婦人科で何をされるのか不安でなかなか受診しにくい、という方もいらっしゃるかもしれませんね?

 通常は、前述の原因を見分けるためには、まず血液検査で女性ホルモンや脳から出ている様々なホルモンの値を調べます。

 また、超音波検査で子宮や卵巣そのものに異常が無いかどうかを確認します。

 超音波の検査は、「腟から」「肛門から」「お腹の上から」の3つの検査方法があります。経腟的に見る方が細かいところまで見えるので、内診が可能な方は通常腟から検査をします。性行為の経験がない、または、内診に対する恐怖心が強い方の場合は、可能なら肛門から検査をします。10代前半の若い方や、下着をとること自体に抵抗を感じる方は、少し検査の精度が落ちますがお腹の上から超音波の機会を当てて検査をすることも可能です。

 

 さらに、最近環境が変わったりしていないか、急激に体重が減っていないか、生活がハードになり過ぎていないかなどを詳しく伺うことによって、何が原因なのか見当をつけていきます。特に、ずっと順調だった生理が、急に乱れてきた時には、重大な病気が隠れていることもありますので、少しでも変だなと思ったら、早めに婦人科で検査を受けることをお勧めします。

 

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月3日  カテゴリー:婦人科の病気,生理不順

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生理不順はどこまでほっといてもよい?【横浜駅近くの婦人科】

どこからが生理不順?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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当院に受診なさる方の多くは、生理不順・生理痛・月経前症候群・不正出血など、何らかの「月経関連の症状」が気になって来院なさいます。

中でも比較的多いのは「生理不順」ですが、一口に生理不順といっても、「生理の周期が正常より長い」という場合もあれば「少量の出血が何度も来る」という場合もあれば「出血期間が長い」という場合もあります。

たまに、生理は定期的に来ていて、間で不正出血しているケースでも「生理不順」だと思って受診なさる場合もあります。

ちょっと生理が乱れただけで「生理不順」なのか、「どこからが生理不順なの?」と悩むケースもあるかもしれません。

 

 

正常な生理は、

*周期(生理が始まってから次の生理が来るまでの日数)が25~38日

*出血期間が3~7日

*生理と生理の間に出血しない

*排卵がある(基礎体温が2相性)

のすべてを満たしている場合です。

 

これらの条件のどれかに当てはまらなければ、何らかの異常が起きている「可能性がある」ということになります。

ただ、絶対にこの範囲に入っていないと「治療が必要」とは限りません。

 

 

ほっといてもいい生理不順もある?

例えば、生理の周期が40日くらいで少し長めだけれど、毎回排卵していて途中の不正出血もなく、生理の期間も5~7日でスッキリ終わる、というケースでは治療は不要なことがほとんどです。

生理の周期は、多少前後することがありますし、毎月ピッタリ同じ日や同じ周期で来なければ「異常」というわけではありません。

 

また、年齢的に40代後半にさしかかってから、徐々に生理の周期が短くなった、または長くなったという場合も、「年齢相応」の生理不順が起きている可能性が高いと言えます。

出血期間が長引いたり、不正出血が途中で起きたりしなければ、ほっといても大ごとにはなりません。

 

逆に、生理の周期はだいたい30日だけど出血量が少なくて基礎体温をつけてみると排卵していない、というケースでは年齢によっては治療が必要になる場合もあります。

 

よく、「生理不順はどこまでほっといて大丈夫ですか?」という質問を受けるのですが、医学的に「ほっておいてよい不調」はありません。

何らかの理由があってその不調が出ていることがほとんどなので、病院に行く必要はなくても、生活リズムや食事内容を見直したり、「見て見ぬふりをしてきた解決した方がよいこと」が隠れていないかをチェックした方がよいでしょう。

症状が出る直前に原因があることが多いのですが、中には「積もり積もった、見て見ぬふりをしてきた思い」や「以前から『何とかしなきゃ』と思いながらも蓋をしてきた課題」が原因になっていることもあります。

 

 

ほっといてはダメな生理不順

「受診が必要」もしくは「治療が必要」な生理不順はどのようなものかというと、大きく分けると3パターンあります。

*生理が来ない期間が長い(目安は60日・90日以上だと必ず受診)

*出血期間が長い(月のうち半分以上出血していたら受診)

*不正出血と区別がつかない(生理不順だと思っていたらがんだったということがないように)

 

 

他にも、「妊娠を希望している」という場合は、少しでも気になる症状があれば早めに受診して検査だけでも受けた方が安心です。

できるだけ婦人科は受診せずに何とか済ませたい、と思ってしまう方は多いかもしれません。

でも、体がせっかく「生理不順」という分かりやすい症状で何かを知らせてきてくれているわけです。これを機会に、自分の体と向き合ったり、日々の過ごし方を見直してみてはいかがでしょうか?

 

ご予約はこちらから

日付:2026年7月1日  カテゴリー:生理不順

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