婦人科の病気

 

男性不妊の原因が女性側にある?!

  一般的に「男性不妊」というと男性側に何らかの医学的原因があって妊娠が成立しないとされていますが、実はこの「男性不妊」という状態を「女性側が原因で」作り出しているケースが結構あるのです。
 通常、不妊の原因は、男女両方にあるケースと男性側の身にあるケースを合わせると、約半数が男性側にも何らかの原因があるとされています。男性側の医学的異常としては、精子が少ないまたはいない・精子の運動率が悪い・性 行為そのものや射 精が行えない、などです。これらは一見すると「男性側の体の問題」のように見えますが、この状態を作り出しているのが実は女性側の潜在意識であるということはしばしば起こりうることなのです。もちろん「潜在意識」が引き起こすことなので、本人たちには自覚がありません。なので、気づかずに男性不妊という状態を生み出してそれを保とうとしてしまうことがあるのです。

 例えば、しばしば見受けられるのが、「本当は性 行為そのものが嫌い」「夫との性的相性が悪い」というケースです。妊娠を目指すという理由がなければ、できれば夫婦生活はしたくないのだけれど、妊娠したいので嫌々夫婦生活を行っているという場合、潜在意識はできるだけ「やりたくないことはやらないで済ませる」方法を考えますので、性 行為を行わなくても妊娠できる方法を選択しようとします。
 男性不妊であれば、人工授精や体外受精・顕微授精が必要になりますので、ある意味全く性 行為を行わなくても妊娠できるのです。しかも、その原因が「男性側にある」ということになると、自分が「本当は性 行為をしたくない」と言わなくても性 行為をせずに済みますし、相手に原因があるのだから自分が責められずに済むわけです。性 行為を行わずに妊娠したいと思っている女性にとって、「男性不妊」という状態がメリットだらけであることがお分かりでしょうか?
 これ以外にも、例えば相手の男性の浮気が心配で、自分以外の女性に対しての性欲は押さえておきたいとか、そもそも生殖能力を持っておいてほしくないという気持ちにまで発展すると、やはり相手の男性としての機能を抑制することになります。また、現在のパートナーではなく、過去のパートナーが浮気性で辛い思いをした過去があるとか、過去のパートナーが自分以外の女性との間に子どもを作ったことがあるなど、何らかの「過去の体験」が原因となって、現在のパートナーの男性としての機能も抑えたいという気持ちが働く場合もあります。

 これらの「女性側の潜在意識」が生み出す男性不妊に対しては、男性本人のカウンセリングよりもむしろ女性側のカウンセリングの方が有効だったりします。

 また、女性の潜在意識だけでなく、もちろん男性本人の潜在意識が「精子を作らない」という状態を作り出す場合もありますので、2人そろってカウンセリングを受けてみるのもよいでしょう。
 男性側が自分の機能を抑える原因として、多く見受けられるのは「自分はまだそれほど子どもを望んでいないけれど相手の女性が強く望んでいるので仕方なく対応しようとしている」というケースです。経済的にまだ安定していないので子どもを養う自信がないとか、もっと夫婦二人の時間を楽しみたいと思っているとか、そもそも子どもを望んでいないとか、理由は様々ですが妊娠に対する夫婦間の「温度差」があってそれを妻に正直に言えていない場合に、「無言の抵抗」として精子を作らないということを行う場合があるのです。特に、男性側の方が年齢が若いと、どうしても妊娠に対する「リミット感」の差が男女で生じてしまい、こういったすれ違いが起きてしまいがちです。

 いずれも、「無言の抵抗」や「間接的表現」として「男性不妊」という状況を作り出すのではなく、ちゃんと言葉に出して伝えたいことを伝えたり、「今本当に子どもが欲しいのか」「どのような家族理想なのか」夫婦でしっかり話すことで、「男性不妊」をしておく必要性がなくなります。
 妊活カウンセリングでは、このように、「妊娠しないままでいる」のはなぜなのかを様々な角度から見つめ直して、妊娠しないメリット・妊娠するデメリットなどをクリアにしていきます。クリニックでカウンセリングを受けられた方で、本当に心底妊娠を望んでいる方は、大体3~4か月もあれば妊娠なさっています。一般的な不妊治療と並行してカウンセリングを受けることも有効ですので、もし上記のようなケースに心当たりがあれば、よかったらカウンセリングを試してみてくださいね。
 
 

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日付:2017年10月1日  カテゴリー:不妊症

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「高齢」の呪縛は誰がかけたもの?

  今日は自宅のすぐ近くで学会が開催されているので、受けたいセクションだけをちょこっと受講してきました。自転車で会場と自宅を往復できてしまうので、助かりますね。
 受けてきたのは「NIPTについて今後の課題を議論する」というパネルディスカッションだったのですが、改めて出生前診断や、高齢妊娠について考えたくなる内容でした。NIPTとは無侵襲的出生前遺伝学的検査(Noninvasive prenatal genetic testing)の略で、母体の血液を採取することで、そこにわずかに含まれている胎児の染色体も一緒に採取して異常がないかどうかを調べるという検査です。正確には「胎児の染色体」ではなくて「胎盤」の染色体なので、胎児自身の体に流れている血液の成分が、母体の採血で採取できるわけではありません。

 以前から行われていた「クワトロテスト」や「トリプルマーカー」と比べて検査の精度が高いことから、「新型出生前診断」として話題になったこともありました。現在は、検査を受けられる対象や、検査を行える施設を限定した「臨床研究」という位置づけで、検査の機会が提供されています。要するに、誰でもどこでも受けていい検査ではないですよ、という位置づけなのです。
 NIPTの臨床研究については、「NIPTコンソーシアム」のページをご参照ください。

 シンポジウムの中では、主に検査の精度について、つまり「疑陽性」や「疑陰性」や「判定不能」の結果が出たケースについて発表されていましたが、パネルディスカッションでの議論の中心は「限定的な検査にすべきか広く誰もが受けられる検査にすべきか」といった内容でした。特に印象に残ったのは、「『偽陽性』が出た場合、本来は正常に産まれるはずの命が失われることになる」という指摘でした。検査の精度的に、「本当は異常がないのに陽性と出る」割合がゼロではありません。たとえ頻度は低くても、「間違って」染色体異常ありという結果が出る場合もあるのです。検査を受けて「異常あり」の結果を受けた方の90%以上が妊娠を中断するという選択をなさっていました。つまり、異常があることが分かったけれど妊娠を継続するという選択をする人はほとんどいないのです。だからこそ、「異常がないのに陽性」と出てしまうことは大きな問題と言えるでしょう。
 検査を受けた人の「なぜ検査を受けたか」の理由の9割以上は「高齢妊娠だから」というものでした。年齢とともに染色体異常のリスクは上がります。なので、染色体異常がないかどうかをあらかじめ調べておきたいという理由で検査を受けるという方がいらっしゃいます。検査を受けた方がいいかどうかは、事前の遺伝カウンセリングをきちんと受けて、「万が一異常が出た場合にどうするのか」も含めて夫婦でしっかり話し合ってから個々に決めることです。医師も含めて、当事者以外が「受けた方がいい」「受けない方がいい」ということを示すべきではありません。検査を受けることによって「知らないでいる権利」を一部放棄することになる、ということも含めて、当事者が選択することなのだと思います。

 ただ、検査理由のほとんどが「高齢妊娠」であること、そして、年齢を理由に受けた人の9割は正常であるという結果であることを合わせて考えると、「年齢」の捉え方を考え直すべきではないのかと改めて感じました。
 高齢妊娠した方や、高齢で妊娠を目指す方は、ぜひ下記の質問の答えをしっかり導いてほしいと思います。

  「あなたはなぜその年齢まで妊娠しないという選択をしてきたのですか?」

 人によっては「仕事に夢中になっていたら40過ぎていた」「たまたまパートナーが見つからなかった」「病気の治療をしていたらこの年になった」「今まで結婚する気にならなかった」「なんとなくこの年になってしまった」などなど、どちらかというと積極的理由で妊娠する年齢を引き上げたわけではないという方もいらっしゃるでしょう。というか、「好きでこの年になったんじゃないわよ」という方がほとんどかもしれません。 
 それでもあえて、この質問に答えることに意味があるのです。「なぜわざわざ今の年齢で妊娠した(妊娠を目指した)か?」です。

 高齢であることを気にする方のほとんどが、「この年まで妊娠しなかった」ことに罪悪感や後悔など、何らかのネガティブな解釈を持っていることがほとんどです。
 妊娠を目指したい理由を書いてもらっても「年も年なので・・・」という方は非常に多くいらっしゃいます。年齢を気にして出生前診断を受ける場合も、ベースは同じ思考回路が働いている可能性が高いのです。

 私たち産婦人科医にとっては、年齢と妊娠率や、高齢妊娠のリスクについて正確な情報を提供することも大切なお仕事のひとつです。なので、年齢について色々語ってしまいますが、それらの情報は10代や20代の方たちに「今のうちに知っておいて!今なら間に合うから!」ということで伝えているのです。高齢妊娠の方や高齢で妊娠を目指す方に対して「その年齢まで妊娠しなかったこと」を後悔させたりそれを責めたりしているわけではありません。
 高齢妊娠だから何かあったらどうしよう・・・という思いで出生前検査を検討するなら、検査をしない方がよいと言えます。今の年齢まで妊娠をしないという選択をした理由をきちんと考え、「これからの妊婦生活をより安心できるものにしたいから」という理由で受けるのなら、検査の意味があるでしょう。

 あなたはまだ「年齢の呪縛」を大事に持ち続けますか?それとも、上記の質問にサクッと答えて、さっさと手放しますか?
 
 

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日付:2017年7月16日  カテゴリー:不妊症,日々の雑記

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ディナゲストの後発薬品(ジェネリック)が発売されます

 子宮内膜症や子宮腺症の治療薬であるディナゲストの後発薬品が発売されます。

 発売日が分からなくて、患者様にははっきりお伝えできていなかったのですが6月16日発売が決定したそうです。
 クリニック近隣の薬局さんには、発売日には薬剤を仕入れていただくようにお願いしているので、6月16日以降に処方箋を持っていけば、ジェネリックに変更できます。
 

 ジェネリックへの変更は、どの病院で処方されてもどの薬局で受け取っても可能です。
 複数の製薬メーカーから同じ製品のジェネリックが発売されている場合、どの製薬メーカーの薬剤にするのかは薬局の裁量になります。
 

 ディナゲストと同じメーカーから発売されたジェネリックは、製法も成分も同じなので、理論上は効果も変わらないと考えられます。
 

 ジェネリックへの変更についてご質問がある方は、診察時にご確認下さいませ。

日付:2017年6月15日  カテゴリー:子宮内膜症

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2人目がなかなか来てくれないとお悩みのあなたへ

 

 妊娠のご相談を受けていると、1人目はスムーズに妊娠したのに2人目がなかなか来てくれない、というケースも少なくありません。医学的には、1人目と2人目の大きな違いは数年加齢を重ねているという点ですが、その他にも「上の子がいるからタイミングが合わせにくい」「育休明けたばかりで体力も気力も妊活に集中できない」など、環境要因も足を引っ張ってしまうことがあるようです。


 私は、2人目を希望してピルをやめた最初の排卵で妊娠したのですが、「絶対に」妊娠したいとか、子どもは複数「いなければいけない」とは思っていませんでした。1人いるから絶対じゃないけど、間に合ううちにもう1人来てくれたら嬉しいな~、くらいのスタンスだったんですね。後から色々学ぶうちに、それがすんなり妊娠できた要因の1つになっていたことに気づきました。


 2人目がなかなか来てくれない要因の1つに「何故2人目が欲しいのか」の理由が挙げられます。特に「1人いるんだからいいじゃない」と言われた時に「カチンとくる」人は要チェックです。

 2人目に限らず、なかなか赤ちゃんが来てくれない要因に「妊娠したい理由」がズレているケースは非常に多いのです。特に、2人目の場合、この理由が「外的基準」になっていることが多々あります。
 例えば「兄弟がいないとかわいそうだから」「子どもは複数いた方がいいから」「親が(義理の親が)二人目はまだなのかとせかすから」「周りは2~3人産んでいる人ばかりだから」「1人目の時に『満足のいくお産』ができなかったから」「1人目は完全母乳で育てられなかったから2人目こそは完全母乳で育てたい」「1人目は男の子だったから2人目は女の子が欲しい」・・・などなど。
 これらの理由一つ一つが「なぜ妊娠の妨げになるのか」の説明は長くなるので割愛します。もし、自分が該当していて「なぜダメなの?」と思った方はカウンセリングを受けることをお勧めします。

 「なぜ妊娠したいのか?」の理由が、妊娠を妨げているかどうかを簡単に見分ける方法があります。
 それは、それらの理由を書き出してみて「未来の赤ちゃんになってみて」その理由を眺めてみるという方法です。赤ちゃんの立場に立ってみてそれらの理由を見た時、「あ、すぐにでもこのお母さんの所に行きたい!」と心底思えたかどうかが答えになります。もし、ちょっとでも躊躇したり、「今は行きたくないな」と思ったら、それが今あなたのところに赤ちゃんが来ていない理由です。

 どうでしたか?あなたの「妊娠したい理由」を見て、未来の赤ちゃんはどう感じているでしょうか?どうすれば未来の赤ちゃんが「すぐにお母さんのところに行きたい!」と思ってくれるかが分からないという方は、妊活カウンセリングを受けてみるといいでしょう。きっと、今赤ちゃんが踏みとどまっているストッパーを外すお手伝いができると思います。

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日付:2017年5月2日  カテゴリー:不妊症

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妊娠前に性感染症検査が必要なワケ

  今日は子どもたちを夫に託して、女性医療ネットワークの理事会と学会に参加してきました。学会は、主に不妊治療に関する内容のものですが、私が受講してきたセクションは最近の感染症の動向についてです。
 2013年ごろから、若い方の間で梅毒が急増しているということが指摘されていましたが、実際の統計データを見ると一目瞭然。数年前まで年間1000件に満たなかった梅毒と「診断された人」の数が、昨年1年間では4518例にも増えているのです。しかも、梅毒の症状は多彩で、初期症状が出てもしばらくすると消えてしまうため、梅毒に感染しているけれどきちんと診断されていない人はもっと多いのではないかと推察されます。
 男性では40~44歳が感染のピークですが、女性は20~24歳がピークで、感染者数全体の3割を占めていました。

 クラミジアや性器ヘルペスなど、他の感染症もだいたい20~24歳をピークに「若い女性」に多い傾向にあります。「若い女性に多い」ということが何を意味するかお分かりでしょうか?「これから妊娠する可能性が高い人が多く感染している」ということです。
 クラミジアによる炎症は不妊症や異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因になります。また、分娩時にクラミジアにかかっていると、産道を通ってくる時に赤ちゃんにクラミジアが感染して結膜炎や肺炎を引き起こします。
 妊娠中に、胎盤を通じて梅毒が赤ちゃんにうつると「先天性梅毒」になってしまいます。妊婦さんが梅毒に感染していた場合の、赤ちゃんの死亡率は4%・奇形率は14%ですから、何も感染していない場合と比べて様々なリスクが上がってしまうのです。

 このように、「これから妊娠する可能性がある年齢」の方の性感染症は「自分一人の問題ではない」ことになります。妊娠を希望するまでは、コンドームの使用を徹底し、妊娠前には一通りの感染症の検査を受ける必要があるのです。「受けたほうがよい」ではなく、本当は「受けておくべき」なんですね。
 クラミジア・淋菌・トリコモナスはおりもののをぬぐう検査で調べられます。梅毒やB型肝炎・C型肝炎やHIVは血液を採る検査で調べられます。梅毒やHIVは保健所でも検査を受けられますので、費用的に負担を少なくしたい場合は保健所での検査を活用するといいでしょう。クリニックでも、一通りの感染症の検査や、風疹交代を含めて妊娠前にチェックしておいたほうがよい検査をセットで行っています。ご希望の方はお電話でお問い合わせくださいませ。
  予約専用電話045-440-5577

日付:2017年3月27日  カテゴリー:性病

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「子宮なんていらない」と思ったことはありますか?

 

 クリニックでは子宮頸がんの「治療」はできませんので、治療が必要な方は連携先の病院にご紹介させていただいています。精密検査であるコルポスコピー検査と組織診は可能なので、異常はあるけれどまだ治療するほどではないレベルの方たちは、定期的な検査でフォローさせていただいています。
 通常、子宮頸がんの手前の「異形成」という状態は、軽度であれば9割近い方が自然に正常化していくのです。中等度異形成でも、数か月で全く正常に戻る方もいらっしゃいます。でも、中には、ずっと異常が続いたり、徐々に進行して手術が必要になる方もいらっしゃいます。正常化する人と、異常が続く人の違いは何だと思いますか?
 
 子宮頸がんも含めて、婦人科の病気になる場合、何らかの形で自分の「女性性」を抑えたい理由があるケースが多いのですが、患者様に「女性性を否定していたことはありませんか?」と伺っても、なかなか皆さんピンとこないようです。
 なので質問を変えて、「子宮なんかいらないと思ったことはありませんか?」「女は損だと思ったことはありませんか?」「男はずるい、男の方が得だと思ったことはりませんか?」と伺うと、ぽろぽろと出てくるのです。わざわざ自ら、「子宮」に異常を引き起こした理由が・・・

 ある方は、妊娠を希望して治療をしていたけれどうまくいかず、「妊娠できないなら子宮なんてなければいいのに」と思ったとたんに検診で異常を指摘されたとおっしゃっていました。脳は忠実に本人の「潜在意識」やその奥底にある希望を叶えようとします。「子宮なんかない方がいい」と思っていたら、子宮をとらなければいけないような病気を発生させたりするのです。
 特に妊娠が絡んでいる時は複雑になることもあります。本人が心の奥底では妊娠を望んでいなかったり、不妊治療に終止符を打ちたいと思っていても、「自分で終わらせることができない」状態になっている時があります。「妊活やーめた」と自分で言えればいいのですが、なかなか言い出せなかったり「自分で決めることを拒んでいたり」すると、子宮が代わりに終止符を打とうとする場合もあるのです。

 子宮の病気は、「あなたは女性としてどう生きたいのですか?」という問いかけです。普段意識しない子宮のことを考えたり、将来の妊娠について考えたりするきっかけをもらっているのです。
 あなたはなぜ女性として生まれてきたのですか?女性であるということにどのような意味を持たせたいですか?そして、「女性として」どう生きたいですか?

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日付:2017年3月5日  カテゴリー:子宮体がん,子宮頚がん

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未妊の方向けチェックシート

未妊の方向けのチェックシートです。

クリニックの診療の中でも、ご妊娠を希望されている方につけていただいていますが、つけただけで「妊娠を妨げている自分の中にある隠れた意図」に気付いて、すぐにご妊娠なさる方もいらっしゃいます。

1)あなたが妊娠したいと思った理由は何ですか?

□結婚したら妊娠すべきものだと思っていたから

□子どもは産んでおいた方がいいと思っていたから


□親が「孫の顔が見たい」というから


□子どもを育てたいと思ったから


□夫が子どもを希望したから


□年齢的に早く妊娠しないとまずいと思ったから


□「妊娠できないかもしれない」という不安をなくしたかったから


□「産んでない」うしろめたさをなくしたかったから


□「産んであげられなかった赤ちゃん」に対しての罪悪感をなくしたかったから


□妊娠して今の職場から離れたかったから


□子どもを持つことで「自分の役割」を得たかったから


□子どもが好きだから


□自分の遺伝子を残したいと思ったから


□夫の遺伝子を残したいと思ったから


□「産んで一人前」だと思っていたから

2)結婚するまでの過程で起こりうる困ったことは?


□定期的に性交渉をしなければいけない


□毎月夫に協力してもらわなければいけない


□通院のために仕事を休んだりペースダウンしなければいけない


□妊娠を希望していることを職場にふせておかなければいけない


□たばこやお酒などの嗜好品を我慢しなければいけない


□定期的に婦人科に通わなければいけない


□薬の副作用を我慢しなければいけない


□検査や治療の痛みを我慢しなければいけない

3)妊娠・出産したら起こりうる困ったことは?


□つわりなどの体調不良が出るかもしれない


□陣痛に耐えなければいけない


□分娩時に思わぬトラブルが起きるかもしれない(多量出血や緊急手術など)


□仕事や趣味などが思うようにできなくなるかもしれない


□食事や生活に気を付けなければいけなくなる


□体形が崩れるかもしれない


□夫に「女」として見てもらえなくなるかもしれない


□夫のことを「男」として見れなくなるかもしれない


□自分を子ども扱いして欲しいのにしてもらえなくなるかもしれない


□セックスレスになるかもしれない


□今の夫との子どもを欲しいとは思っていない


□産後うつや育児ノイローゼになるかもしれない


□職場で同僚や男性におくれをとるかもしれない


□「自分のための時間」が無くなるかもしれない


□子どもを愛せないかもしれない


□子どもを産んでも育てる自信がない


□子どものことを最優先しなければいけなくなる


□授乳しなければいけなくなる


□中絶経験による「私は子どもを産む資格がない」という罪悪感を持ち続けられなくなる

4)妊娠しないメリットは?


□「本当は子どもは欲しくない」と言わなくて済む


□定期的に性交渉する口実ができる


□妊娠による体調不良を経験しなくて済む


□仕事や趣味を続けられる


□「自分は妊娠しにくい体質である」という信じ込みを証明できる


□親や夫の希望を叶えるために妊娠することに対して無言で抵抗できる


□たばこやお酒を我慢しなくて済む

5)出産しないメリットは?


□陣痛を経験しなくて済む


□分娩によって命や健康を失うリスクを抱えなくて済む


□体形を維持できる


□おしゃれや趣味を楽しみ続けられる


□仕事を好きなように続けられる


□自分の時間を持てる


□育児に時間をかけなくて済む


□育児にお金をかけなくて済む


□産後の心身の不調を経験しなくて済む


□孫の顔を見せに親に会いに行かなくて済む


□孫の顔を見せに義理の親に会いに行かなくて済む









日付:2017年2月17日  カテゴリー:セルフチェックシート,不妊症

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月経不順の背景を見極める


 月経不順の方には、以前ご紹介したチェックリストをつけて頂いていますが、患者様が10代や20代前半の「自立」していない方だと、あまりチェックがつかないこともしばしばあります。

 月経不順という状態を自ら作り出しているということは、必ず何らかの卵巣機能を抑えておきたい理由があるはずなんですが、若い方だとそれを自覚しにくいのかなという印象です。


 比較的多くの方がチェックをつける項目は「月経は面倒なもの」「月経がこない方が楽」という項目です。そもそも、月経自体がネガティブなものに捉えられてしまっている可能性は大いにあります。月経があるせいで生活に制限がかかったり、男性と同じパフォーマンスが得られなかったりすると、「あー、だから、女って面倒だわ」と思うのは無理ないことです。実は、この「女って○○だ」という信じ込みが、自ら卵巣機能を抑える理由になっているケースが多いのです。


 でも、10代の女の子にジェンダーバイアスや女性性の話をしてもなかなかピンと来ないようで、核心に触れられないこともしばしば。そんな中で、最近編み出した魔法の質問があります。


 「お母さんの人生を一言で表すと?」



 その答えから導き出される信じ込みが、月経不順になるのに十分なものであることが分かってきました。


 一番多い答えは何だと思いますか?


 


「大変そう」


 


です。「ちなみにお父さんは?」と聞くと、これまた吹き出したくなるくらい納得の答えが返ってきます。


 


 お母さんの人生を「大変」だと思っていたら、わざわざ大変な人生を歩もうとしなくなるのは当然ですよね?


 お母さんになることを、あるいは女性として生きることを、潜在意識は拒否し始めるわけです。もう、なぜわざわざ卵巣機能を抑えるのか、分かりますよね?


 


 こうしたケースでは、お母さんの人生の意味付けや、本人の女性として生きる意味について、カウンセリングで改善を図ることが有効です。


 月経不順が続く方は、1度自問自答してみると、改善の手がかりがつかめるかも知れませんね

日付:2017年1月4日  カテゴリー:生理不順

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外陰部の痒みが続く本当の理由

  最近なぜか、「痒み」を訴えて受診なさる方が増えています。梅雨の時期などは、蒸れやすくなるのでカンジダでかゆみが出るケースが多くなるのですが、この季節になぜ痒みが出やすくなっているのかは、正直分かりません。急に寒くなって風邪をひく方が多くなっているので、冷えによる免疫力の低下が関係しているのかもしれませんね。
 外陰部の痒みも、カンジダやトリコモナスなど明らかな原因があって、投薬すればすぐに治ってしまうケースと、検査をしても何も異常がないのに痒みが続いたり何度も繰り返してしまうケースがあります。
 後者の場合、性的なコミュニケーションに何らかの問題を抱えている場合がほとんどです。性交経験のない方の痒みに関しても同様です。性的コミュニケーションに対する「イメージ」だったり、そもそも性交経験がないということに対する自己評価が症状の原因になっていることがあるのです。
 
 「皮膚」という臓器は、外界と自分の体を隔てている境目となっている臓器です。なので、この「皮膚」に症状が出るということは、「自分」と「それ以外」の何かとの関係がうまくいっていないということです。アトピーや湿疹など、全身の皮膚に症状が出る場合は、広い意味での「外界」と自分の関係を見直してみた方がいいでしょう。
 新生児のころから皮膚症状があったり、乳児のころからアトピーという場合は、母親と本人、または母親の「外界」との関係を洗い出す必要があります。例えば、本人がお腹の中にいる時に夫婦関係が悪かったとか、妊娠が分かった時に妊娠の継続をとても迷ったなどの背景がないか、洗い出してみると解決のヒントが見つかるかもしれません。

 皮膚の中でも、わざわざ「外陰部」という場所に症状が出るということは、「性」に関する何らかの「自分と外界」との関係に解決の糸口があるということです。現在のパートナーとの関係かもしれませんし、過去のパートナーから言われた一言かもしれませんし、自分の「性」に対する嫌悪感かもしれません。
 症状がよくなったと思ったらすぐにぶり返してしまったり、何となくぐずぐずと症状が続いている人は、こういった「病気の根底にある背景」を探ってみるとスッキリと良くなる可能性が高いでしょう。

 痒みが出るたびに軟膏を塗るのも一つの選択ですし、根本原因を見つけてそこを解決していくのも一つの選択です。どちらが正解というではありません。もし、何度も症状が出るのがうんざり・・・と思っている方は、カウンセリングで根本原因を処理してみるといいでしょう。

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日付:2016年11月14日  カテゴリー:おりものの異常

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妊娠のタイムリミットは何歳まで?

  一時期「卵子の劣化」が話題になり、年齢が上がると妊娠が難しくなるということが一般の方にも浸透してくれるようになったのかな、と思われましたが・・・どうやらまだまだ情報は行き届いていないようです。
 最近、立て続けに、40代半ばまたは閉経間際の方から「これから妊娠を希望しているんですが」というご相談を受けています。医師の立場からすると、かなり面食らうくらいのご年齢の方からの相談です。でも、何件も続くので、「こちらの常識は一般の方の常識とは異なるんだ」ということを受け入れざるを得なくなってきました。

 「何歳になったら妊娠は『不可能』になります」という明確な線引きをすることはできません。それは「個体差」が大きいからです。
 クリニックで経験した自然妊娠の最高年齢は47歳でした。でも、それはとてもとてもまれなケースと言わざるを得ません。また、ホルモンを測定したら30代後半で「閉経」の状態になっている方もいらっしゃいます。
 なので、そういった個体差があることを前提に、大まかな目安として40歳を過ぎると妊娠率はかなり下がり、43歳くらいには不妊治療の治療成績のグラフがほぼゼロを示していますよ、というお話をするしかありません。

 でもその情報を受け取るのが45歳では遅いですよね?せめて20代のうちにそういった知識は知っておき、その上で「自分はどうしたいのか」を年齢と自分の価値観と環境を総合的に吟味しながら、「産む・産まない」の選択をしていってほしいなと感じます。
 私は「産んだ方がい」なんてこれっぽっちも考えていません。私自身は自分の人生の中で「子どものいる人生」を選択したいと思ったから、子どもを産みました。でも、「子どもがいない人生なんて考えられない」とも思いません。お一人様時間がたっぷりあって、それはそれで充実した人生になるだろうなと感じています。
 私にとっては、数ある選択肢のうちに一つを選んだにすぎず、その選択が逆であったとしても、人生の幸福度は同じになりうるわけです。

 ただ、ほんのちょっとの「知識」を持っていなかったがゆえに、本当は選びたかった人生を「選択するチャンスを失う」ということが、まだ起きているのだなと感じることがあります。自分の人生を主体的に選び取るためには、やはり必要な知識は必要です。
 もっと学校教育や会社の新人研修の中で、こういった「女性のライフプランの立て方」についての教育がなされてもいいのではないかと感じる今日この頃です。


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日付:2016年9月8日  カテゴリー:不妊症

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