婦人科の病気

 

生理不順はピルをやめたら元に戻る?根本治療・妊娠への影響を産婦人科医が解説

「生理不順の治療でピルをすすめられたけれど、飲んでいる間だけ生理が来るのなら根本治療ではないのでは?」

このような疑問を持つ方は少なくありません。

 
さらに、

  • ピルをやめると、また生理不順に戻るのでは?
  • 長く飲むと、自力で排卵できなくなるのでは?
  • ピルのせいで将来妊娠しにくくならない?

というご相談も、診療中によく受けます。

 
先に結論をお伝えすると、ピルは生理不順の原因そのものを取り除く薬ではない場合が多いものの、出血を管理し、子宮内膜を守り、生理痛やPMSなどを軽くする意味のある治療です。中止後に生理不順へ戻るかどうかは、もともとの原因が改善しているかによって異なります。また、ピルの服用が将来の不妊の原因になるという根拠はありません。[1][4]

※この記事では、一般の方に分かりやすいよう、主にエストロゲンとプロゲスチンを含むOC・LEPをまとめて「ピル」と表記します。避妊目的のOCと、月経困難症などの治療に使うLEPでは、適応や保険の扱いが異なります。

 

ピルは生理不順の根本治療にならないのですか?

ピルが「根本治療」になるかどうかは、何を治療のゴールと考えるか、そして生理不順の原因が何かによって変わります。

ピルを服用すると、一定量の女性ホルモンが体外から補われ、卵巣からの排卵と大きなホルモン変動が抑えられます。休薬期間や偽薬期間を設ける飲み方では、ホルモン量が下がることで、予定された時期に「消退出血」が起こります。

つまり、ピルは服用中に自然な排卵を起こりやすくする薬ではありません。そのため、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)など、もともとの排卵障害そのものが服用によって必ず治るわけではありません。

一方で、「原因そのものを消す薬ではない=治療する意味がない」ということではありません。血圧の薬や喘息の薬と同じように、服用中に状態を良好に保ち、将来のリスクを減らすことも大切な治療です。

ピル服用中の出血は、自然な生理とは異なります

排卵後に自然に起こる月経と、ピルの休薬・偽薬期間に起こる消退出血は、見た目は似ていますが仕組みが異なります。

比較 自然な月経 ピルによる消退出血
排卵 通常は排卵後に起こる ピルで排卵を抑えた状態で起こる
出血のきっかけ 卵巣ホルモンが自然に低下する 休薬・偽薬期間にホルモン量が低下する
周期が整う意味 自然な排卵周期が整っている可能性がある 服用により出血時期を管理できている

そのため、ピルを飲んで規則的に出血していても、それだけで「自力で排卵できるようになった」「生理不順の原因が治った」と判断することはできません。

それでも生理不順にピルを使う意味

生理不順の方にピルを使う主な目的は、次のとおりです。

  • 出血する時期を予測しやすくする
  • 急な出血や長引く出血を減らす
  • 月経量や月経痛を軽くする
  • PMS、ニキビ、多毛などを改善する
  • 必要な方では避妊も同時に行う
  • 慢性的な無排卵による子宮内膜への負担を減らす

特にPCOSでは、妊娠を希望していない時期の月経不順やアンドロゲン過剰症状に対して、低用量ピルは代表的な薬物治療の一つです。[2][3]

PCOSなどで排卵しない状態が長く続くと、プロゲステロンが十分に分泌されないまま、子宮内膜にエストロゲンの刺激が続くことがあります。ピルや黄体ホルモン製剤を使って子宮内膜を保護することは、単に「見かけ上、生理を来させる」だけではなく、将来の子宮内膜増殖症や子宮体がんのリスクを考えるうえでも重要です。経口避妊薬の使用と子宮体がんリスクの低下との関連は、大規模な統合解析でも報告されています。[8]

ピルをやめると、また生理不順に戻りますか?

もともとの生理不順の原因が残っていれば、ピルをやめた後に元の不規則な周期へ戻る可能性があります。

例えば、ピルを飲む前からPCOSによる排卵障害があった場合、服用中は規則的に出血していても、中止後に再び月経が数か月空くことがあります。これは「ピルのせいで悪化した」のではなく、服用中は見えにくかった元の排卵障害が再び表れたものです。

一方、次のような場合は、中止後に自然な周期が整うこともあります。

  • 思春期に未成熟だった排卵周期が、服用中の年齢経過とともに安定した
  • 一時的な強いストレスや生活環境の変化が解消した
  • 食事量・体重・運動量のバランスが改善した
  • 甲状腺機能異常や高プロラクチン血症など、別の原因が治療された

したがって、「ピルを何か月飲めば生理不順が根本的に治る」という一律の期間はありません。中止後の状態は、服用期間よりも、生理不順の原因とその後の変化に左右されます。

ピルのせいで妊娠しにくくなることはありませんか?

ピルを適切に使用したことで、将来妊娠しにくくなるという根拠はありません。世界保健機関(WHO)も、経口避妊薬は不妊の原因にならず、服用を「休む期間」を設ける必要はないと説明しています。[7]

避妊法を中止した後の妊娠について、22研究・14,884人をまとめた系統的レビューでは、12か月以内に妊娠した割合は全体で83.1%でした。経口避妊薬の使用期間や含まれるプロゲスチンの種類によって、妊孕性の回復に明らかな差は認められませんでした。[4]

連続投与の低用量ピルを中止した研究でも、研究を完了した方の98.9%で、90日以内に自然月経または妊娠が確認されています。[5]

中止直後は、排卵や出血の再開まで一時的に時間がかかる方もいます。しかし、それは通常「卵巣がピルによって弱った」ことを意味しません。

妊娠しにくさの原因は、ピルより「もともとの排卵障害」と年齢

ピルをやめた後に妊娠しにくいと感じた場合、次の要因を分けて考える必要があります。

  • ピルを飲む前からPCOSなどによる排卵障害があった
  • 服用している間に年齢が上がった
  • 体重変化、エネルギー不足、甲状腺・プロラクチンなどの問題がある
  • 卵管や精子など、排卵以外の妊娠しにくい要因がある

つまり、ピルを飲んでいたために不妊になったのではなく、服用前からあった原因が、中止して妊娠を希望した段階で初めて明らかになることがあります。

また、ピル服用中はAMHや胞状卵胞数などの卵巣予備能マーカーが一時的に低く測定されることがあります。長期間ピルを使用していた方を調べた研究では、中止後およそ2か月でこれらの値が安定しました。服用中のAMH値だけを見て「卵巣機能が低下した」と判断しないことが大切です。[6]

根本的な対応は、生理不順の原因によって異なります

ピルを使うかどうかだけでなく、なぜ生理不順になっているのかを確認することが重要です。

主な原因 ピルの役割 原因に対する主な対応
PCOS 周期管理、子宮内膜保護、ニキビ・多毛などの改善 生活・代謝リスクの管理。妊娠希望時は排卵誘発などを検討
食事不足・体重減少・過剰な運動 ピルだけでは根本的な回復にならないことがある 摂取エネルギー、体重、運動量、心理的負担の見直し
強いストレス・生活環境の変化 出血や症状を管理する選択肢 睡眠・生活リズム・ストレス要因の調整
甲状腺機能異常・高プロラクチン血症 通常は原因疾患の治療が優先 内科的治療、原因薬の見直し、必要に応じた精密検査
早発卵巣不全(POI) 年齢や目的に応じたホルモン補充を検討 骨・心血管の健康を含めた継続的な管理

原因を確認せずにピルだけを続けると、治療すべき背景が見逃されることがあります。反対に、原因を評価したうえでピルを選ぶのであれば、「根本治療ではないから使わない」と避ける必要はありません。[1]

ピルは何か月続ければよいですか?

生理不順の治療でピルを使用する期間に、「全員が6シートで中止する」「6か月飲めば根本的に治る」といった一律の決まりはありません。

次の点を確認しながら、継続するか、中止するか、別の治療へ変更するかを決めます。

  • 治療の目的が周期管理、症状改善、避妊、子宮内膜保護のどれか
  • 年齢、血圧、喫煙、片頭痛、血栓症リスクなどに問題がないか
  • 妊娠を希望する時期
  • 副作用や不正出血がないか
  • もともとの生理不順の原因が改善しているか

安全に使用でき、治療上のメリットがある方は、医師の確認のもとで長期間継続できます。卵巣を休ませるため、あるいは妊娠しやすさを保つために、自己判断で定期的な「ピル休み」を設ける必要はありません。[7]

ピルをやめた後、いつ婦人科を受診すべきですか?

中止後すぐに排卵が再開し、最初の自然月経を待たず妊娠することもあります。妊娠を希望していない場合は、ピルをやめた日から別の避妊が必要です。

次のような場合は婦人科へご相談ください。

  • 中止後3か月以上、自然な月経が来ない
  • 妊娠の可能性がある、または妊娠検査薬が陽性になった
  • 月経が来ても、39日以上空く状態を繰り返す
  • 強い腹痛、大量出血、乳汁分泌、ほてりなどを伴う
  • 妊娠を希望しているが、月経が不規則で排卵時期が分からない
  • ピルを飲む前からPCOSや無月経を指摘されていた

妊娠を希望しており、もともと排卵障害や生理不順がある方は、避妊なしの性交を1年間続けるまで待たず、早めに排卵の評価を受けることをおすすめします。

生理不順とピルについてよくある質問

Q. ピルを飲んで生理が毎月来れば、生理不順は治ったと考えてよいですか?

服用中の出血は主に消退出血で、自然な排卵が整ったことを証明するものではありません。治ったかどうかは、中止後の周期や、もともとの原因の変化を確認して判断します。

Q. ピルをやめたら生理不順に戻ったのは、ピルの副作用ですか?

多くの場合、ピルの副作用で悪化したのではなく、服用前からあった排卵障害が再び表れたものです。PCOS、体重や食事の問題、甲状腺機能などを確認します。

Q. 長くピルを飲むと、卵巣が働かなくなりませんか?

ピルは服用中に排卵を抑えますが、中止後も卵巣が働かなくなる薬ではありません。長期服用が将来の不妊につながるという根拠はありません。

Q. 妊娠したくなったら、何か月前にピルをやめるべきですか?

一般には、妊娠を希望する時点で中止できます。中止直後から排卵・妊娠する可能性があります。もともと生理不順だった方は、妊娠を考え始めた段階で婦人科へ相談しておくと安心です。

Q. 生理不順の根本治療には、生活改善だけで十分ですか?

原因によります。エネルギー不足や急な体重変化では生活・栄養の改善が中心ですが、PCOS、甲状腺機能異常、高プロラクチン血症、早発卵巣不全などは検査と医学的治療が必要です。

横浜駅近くで生理不順・ピルについて相談したい方へ

ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~では、生理不順の原因、年齢、症状、妊娠希望の時期を確認し、ピルを使うメリットと、ピル以外に必要な治療を分けてご説明します。

「根本治療にならない薬は飲みたくない」「将来の妊娠が心配」「いつまで続けるべきか分からない」という段階でもご相談ください。横浜駅から徒歩6分、診察は女性医師が担当します。

WEB予約・予約方法はこちら

この記事の執筆・医学監修

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医
ポートサイド女性総合クリニック~ビバリータ~ 院長
横浜駅から徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療しています。

本ページは一般的な医療情報を提供するもので、個別の診断や処方に代わるものではありません。ピルが適しているかどうかは、年齢、症状、既往歴、喫煙、片頭痛、血栓症リスクなどによって異なります。

更新日:2026年8月7日
最終医学確認:2026年8月7日

参考文献

  1. 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023.Mindsガイドラインライブラリ
  2. Teede HJ, et al. Recommendations From the 2023 International Evidence-based Guideline for the Assessment and Management of Polycystic Ovary Syndrome. J Clin Endocrinol Metab. 2023;108(10):2447-2469. 全文
  3. 日本産婦人科医会.多のう胞性卵巣と言われました。どのような病気ですか
  4. Girum T, Wasie A. Return of fertility after discontinuation of contraception: a systematic review and meta-analysis. Contracept Reprod Med. 2018;3:9. PubMed
  5. Davis AR, et al. Occurrence of menses or pregnancy after cessation of a continuous oral contraceptive. Fertil Steril. 2008;89(5):1059-1063. PubMed
  6. Landersoe SK, et al. Ovarian reserve markers after discontinuing long-term use of combined oral contraceptives. Reprod Biomed Online. 2020;40(1):176-186. PubMed
  7. World Health Organization. Oral contraceptives. Updated December 23, 2025.
  8. Collaborative Group on Epidemiological Studies on Endometrial Cancer. Endometrial cancer and oral contraceptives: an individual participant meta-analysis of 27,276 women with endometrial cancer from 36 epidemiological studies. Lancet Oncol. 2015;16(9):1061-1070. PubMed

日付:2026年8月7日  カテゴリー:生理不順

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ASC-US(アスカス)で「がん」の診断になることはある?【横浜駅近くの婦人科】

「ASC-US(アスカス)」はどういう意味?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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会社の健診などでうけた子宮頚がん検診の結果で「ASC-US」だった場合、通常は「早めに婦人科を受診しましょう」と書かれています。その後の検査はどうすればよいのか、急いで受診した方がいいのか、気になりますよね。

「ASC-US」は「アスカス」と読みます。

 

日本産科婦人科学会のガイドラインでは、細胞診(子宮頸がんの検診で行う検査)で「ASC-US」だった場合は

1)すぐに精密検査(コルポスコピー検査+組織診)

2)HPV検査を追加

3)6か月後に再度細胞診検査

のいずれかを行うことになっています。

 

 

当院では、まずHPV検査を行って、「陽性」だった方のみ精密検査を行っています。HPVが陰性であれば、1年後に細胞診を再検査すればよいからです。

HPV検査というのは、HPVの中で子宮頸がんの原因となりうる「ハイリスクタイプ」に感染していないかどうかを調べる検査です。

HPVには100種類以上の「型」があり、そのうち約15種類の「型」が子宮頸がんの原因となります。代表的なのは、16型や18型ですが、31型や52型でも子宮頸がんになることがあります。

 

 

HPVが陽性だと危険?

細胞診がASC-USで、HPVが陽性だった場合、それが直ちに「がんである」という意味ではありません。

HPVがどのくらい悪さをしているのか、細胞の変化がどの程度かを確認するために、精密検査として「組織診」を行います。少しまとまった細胞をかじりとる検査で、多少の痛みと出血を伴います。

 

 

この組織診の結果によって、その後の流れが決まっています。

軽度異形成(CIN1)だった場合→4~6カ月ごとに細胞診を行う

中等度異形成(CIN2)だった場合→3か月ごとに細胞診を行うか治療に進む

高度異形成(CIN3)またはそれ以上だった場合→治療に進む

 

 

「ASC-US」で「がん」になることは?

 

検診で「ASC-US」を指摘された時点で、「これは『がんですよ』という意味なのだろうか」という心配が出てきがちですが、精密検査の結果で返ってくるのはほとんどが軽度異形成~中等度異形成です。

ただ、まれに、細胞診が「ASC-US」だったけれど精密検査では「上皮内癌」だったというケースもあります。

なので、「ASC-US」は「軽い変化の可能性が高いけれど『放置してよい』という意味ではない」と理解していただくのがよいかと思われます。

 

 

検診で何らかの異常を指摘された場合は、ご自身の心身の状態と向かい合う「チャンス」です。そのままにせずに早めに婦人科を受診して適切な検査や治療を受けるようにしましょう。

 

ご予約はこちらから

 

日付:2026年7月19日  カテゴリー:HPVワクチン,子宮頚がん

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おりものが増えたら性病?【横浜市の婦人科】

おりものが多い=性病なのなの?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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おりものに変化があると、性行為の経験がある方の多くが「性病ではないか」と心配して受診なさいます。

特に、性行為後から症状が出たりすると余計に心配になってしまいますよね。

受診なさる方の訴えで多いのも、「おりものが増えた」「おりものの色がいつもと違う」「おりものの臭いが強くなった」「痒みが気になる」といったものです。

 

おりものに変化が起きる病気は

 

クラミジア性子宮頚管炎

淋菌性子宮頚管炎

トリコモナス腟炎

マイコプラズマ感染症

といった、いわゆる「性感染症=性病」と

 

細菌性腟炎=大腸菌や溶連菌などの雑菌による炎症

カンジダ腟炎=カンジダという真菌(カビ)による炎症

といった、性行為とは関係ないものがあります。

 

 

かゆみ=性病とも言えない

 

痒みが強いからと言って必ずしも「重症」であったり「性病」である可能性が高いわけではありません。

むしろおりものの量はそれほど多くはないけれどクラミジアに感染していたりするケースもあります。

 

また、強いかゆみとぽろぽろしたおりものが出たから「カンジダの症状」だと思っていたら、クラミジアも併発していたというケースもあります。

自覚症状だけで何の病気なのかを判断することは困難なのです。

 

「性病」かどうかは検査をすれば分かります

 

いつもよりおりものが多いなと感じたり、臭いが強いかもと思ったら、早めに婦人科で検査を受けるようにしましょう。

主な検査は、おりものをぬぐい取って調べる「培養検査」や「抗原検査」です。

おりものはそれほど気にならないけれど、かゆみやしみる感じが強い場合、性器ヘルペスの可能性があるため、血液検査を行ったり、皮膚表面をこすって抗原を調べる検査を行う場合もあります。

性行為の経験がある方の場合は、「おりものや痒み」が出たら必ず「内診」は必要になります。

 

性行為の経験がなくても、カンジダ腟炎や細菌性腟炎になることはあります。この場合は、「内診」は行わず、外陰部の皮膚の状態を目で見て確認(視診)したり、表面に付着しているおりものを綿棒でぬぐい取って検査を行います。

性行為の経験がなければ、「内診」はしませんので安心して受診してくださいね。

 

 

「性病」の予防は定期検査とコンドーム

また、性行為の時に、「毎回」「正しく」「初めから終わりまで」コンドームが使用できているかどうかを改めて確認してることをお勧めします。

万が一どちらかが性感染症に感染していると分かったら、必ず2人そろって「治療」を受けるようにしましょう。たとえどちらかの検査が「陰性」でも、「偽陰性」の可能性がありますので、きちんと治療を受けた方が安心です。

日付:2026年7月17日  カテゴリー:性病

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おりものが臭う・色が濃い・茶色い・量が増えた・・・全部要注意!

性病検査はどんな時に必要?

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清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

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横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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最近、性感染症の検査で異常が出る方が少々増えてきています。中には、「ちょっと痒いだけ」という症状で念のため調べてみたらクラミジアが陽性だったというケースもあるので(通常クラミジア感染で痒みは出ません)、症状の有無にかかわらず定期的な検査をお勧めしたいところではあるのですが。

 

職業的に定期検診が必要なケースを除くと、なにも症状がないのに性感染症の検査を定期的に受けています、という方はまれでしょう。通常は、かゆみやおりものの異変など、何か気になる症状が出て初めて婦人科にいらっしゃいます。

 

痒みはないけれどおりものが増えたり臭いがきつくなったりした場合や、おりものに出血が混ざっていた場合は、できるだけ早く受診した方がよいでしょう。

一時的におりものが増えて自然に治ることもありますが、それが単なる雑菌による症状だったのか性病だったのかは、症状や経過だけで判断することはできません。

 

 

女性の性病で最も多いのは「クラミジア」

女性の性感染症の中で最も頻度が高いのは「クラミジア頚管炎」ですが、実はクラミジアに感染していても6~7割の方は無症状というデータもあるくらい、自覚症状が出にくい感染症です。

 

症状が出るとしたら、下記のような症状が一般的です。

おりものの臭いが強くなった

おりものの量が増えた

おりものの色が濃くなった

おりものに血液が混ざる

腹痛や性交痛が気になる

これらの症状が少しでも気になったら、様子を見るのではなく直ちに婦人科を受診しましょう。

 

 

また、性感染症を予防する方法はコンドームを「最初から最後まで正しく使用」するしかありません。

たとえパートナーが1人だけでも、結婚していても、相手が感染していたらうつるのです。

 

妊娠を希望している時以外は、必ずコンドームを「正しく」使いましょう。また、妊娠をする場合は、「コンドームを外す前に」お互いに一通りの性感染症の有無をチェックしておくことをお勧めします。

 

性病検査は何をする?内診は必要?

 

一般的に「性病検査」として行うのは、「おりものをぬぐい取る検査」と「血液検査」です。

おりものの状態を見たり、それをぬぐい取って検査に出すため、内診が必要です。

その他に、外陰部の状態を目で見る「視診」を行います。

それぞれの検査で分かる病気は以下のようなものです。

 

*おりものの検査⇒クラミジア・淋菌・トリコモナス・マイコプラズマ

*血液検査⇒梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIV・ヘルペス

*視診⇒ヘルペス・尖圭コンジローマ

 

「病気」が疑われる場合は、保険で検査が可能ですが、肝炎やHIVの検査を保険で行うことは難しいため、「性病検査を一式全部したい」という場合は自費診療になります。

気になる症状があれば、その症状を引き起こしうる病気だけ保険で検査を行うことが可能です。

 

少しでも心配なことがあれば、まずは婦人科を受診しましょう。

 

ご予約はこちらから

日付:2026年7月13日  カテゴリー:性病

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おりものの色や臭いが気になる時は?性病の可能性は?【横浜駅近く女医の婦人科】

茶色や緑色のおりものは異常?

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清水なほみ 医師
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参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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「おりものの異常」で受診なさる方は、気になってすぐに受診する方と、「結構前から気になっていた」という方に大別されます。

「いつもおりものが多い」「以前から痒みが続ている」「何となく臭いが気になっていたが様子を見ていた」という方も少なくありません。おりものの臭いや色がいつもと違うな~と思った時に、一番気になるのはそれが受診せず放置しても問題ないものなのかどうかでしょう。

おりものの異常のうち、カンジダやB群溶連菌・大腸菌といった細菌による膣炎であれば、自然に治ることもあります。一方、クラミジアなどによる性 感染症は自然に治ることはなく、パートナーも含めてきちんと治療する必要があります。

性 感染症、つまり性病に気付かずに放置してしまうと、パートナーとのピンポン感染やそれ以上の感染拡大のリスク、そして、感染がお腹の中に広がると「骨盤腹膜炎」という強い炎症が起きた状態を引き起こしてしまったり、将来的な不妊症のリスクにもなりえます。

 

 

おりものの異常は性病?


 少なくとも半年以内に性 行為があり、おりものの量が増えた・臭いが強くなった・色がいつもと違う・ピンク色や茶色いおりものが出る・血液がおりものに混ざるなどの症状がある場合は、様子を見ずに受診したほうがよいでしょう。

 厳密には、おりものの状態だけでそれが「性感染症(性病)」かどうかを判断することはできません。おりものをぬぐい取る検査をして、そこにばい菌がいるかどうかを確認しなければ断定はできないのです。

 


 おりものでわかる性感染症は、クラミジア頸管炎・淋菌感染症・トリコモナス膣炎・マイコプラズマ子宮頚管炎です。これらはいずれも性 行為によって感染するものですが、トリコモナスの場合はまれにプールや温泉などでの感染もあるので「絶対に性行為のパートナーから感染したもの」とは言えません。

ただ、多くの場合は性 行為が感染経路になるので、これらの菌が検出された場合はパートナーと一緒に完治が確認できるまで適切な治療を行う必要があります。
 治療の途中で性 行為を行ってしまうと、治療が長引いてしまうので注意が必要です。

 

 

性交渉していなくても細菌性腟炎になる?


 一方、性行為は関係なく発生してくるおりものの異常は、主にカンジダ膣炎と細菌性膣炎によるものです。

 


 カンジダ膣炎外陰炎は「カンジダ」という真菌(カビ)が繁殖して膣内や外陰部の皮膚に炎症を引き起こすものです。ぽそぽそした塊状のおりものや白~緑がかったおりものが増えて、膣内や外陰部に痒みを引き起こします。

 細菌性膣炎は、大腸菌やB群溶連菌などの雑菌が増えて膣内に炎症を引き起こすものです。黄色っぽいドロッとしたおりものが増えたり、生臭い臭いが強くなることがあります。細菌性膣炎でかゆみが出ることはまれです。

 

 

大腸菌やB群溶連菌は自然に治る?



 カンジダ膣炎や細菌性膣炎は、自分の抵抗力がしっかりしていれば膣の「自浄作用」によってばい菌を洗い流すことができるため、2~3日で自然によくなることもあります。

 数日おりものが気になっていたけれどすぐに改善したという場合で、性 行為の機会がなければそのまま様子を見てもよいでしょう。

 


 ただし、性行為の機会がある場合は、一度は一通りの検査を受けておいた方が安心です。クラミジアも淋菌も、ほとんど症状が出ない人の方が多いため、隠れた感染が持続する場合があります。本当は、何も気になる症状がなくても、少なくともパートナーが変わったら感染症の検査を定期的に受けた方が確実なのです。

 


 少しでも気になる症状があれば、自分で何とかしようとせず婦人科で相談しましょう。

 

 

ご予約はこちらから

日付:2026年7月9日  カテゴリー:性病

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妊活中にとった方がいいサプリメント(栄養素) 葉酸サプリは飲まない方がいいの?(横浜駅近くの婦人科で相談)

★★妊活中はどのような栄養を意識すべき?★★

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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妊活を開始すると、栄養のバランスや生活習慣など、いろいろ気にするようになった、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

妊活中の人が意識した方がいい栄養素は、「鉄分」「亜鉛」「葉酸」です。

 

<鉄分>

「鉄分」は、不足すると鉄欠乏性貧血になります。また、鉄分不足だと妊娠率が低下するため、妊活中には要チェックな栄養素です。

月経がある女性は、毎月血液を失うため、鉄分が不足しがちです。

 

普通の健康診断で、貧血かどうかを見るときは「血色素(ヘモグロビン)」の値を見ますが、体内の「蓄え」としての鉄分が足りているかを見たい場合は「フェリチン」という項目をチェックします。

実は、血色素が正常でもフェリチン値が低い「隠れ貧血」の人がとても多いのです。

 

妊娠を望む人の、血中のフェリチンの数値は、どのくらいが適切なのでしょうか?

報告により多少バラツキがありますが、最低でも30ng/mLから50ng/mLは必要という報告や、常時50ng/mL程度以上に維持した方がよいという報告があります。

そのため、妊活中の方は、フェリチンを40ng/mL以上を目安に、鉄分を摂取していただくことが多いです。

 

食物に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。日本人の食べる食材には非ヘム鉄が多く含まれますが、吸収率が高いのは肉や魚に含まれるヘム鉄です。

 

非へム鉄

野菜や海藻などの植物性食品に含まれ、吸収率は5%以下と低い。食物繊維や、コーヒー・お茶に含まれるタンニンが吸収を阻害する。

非ヘム鉄が多い食材はほうれん草、きくらげ、プルーン、海草類など。

 

ヘム鉄

肉や魚などの動物性食品に含まれ、吸収率は10~30%と、非ヘム鉄の5~10倍も吸収される。

ヘム鉄が豊富な食材はレバー、赤身肉、牛肉、鶏肉、鰹、マグロ、イワシ、煮干し、せんまい、あさりなど。

 

吸収率の高いヘム鉄を含む食材を、意識して摂取していただくのですが、食事だけでは十分量摂取するのが難しかったりします。

なので、足りない分はサプリメントで補う必要があります。

当院で扱っているサプリメントでも、一番ニーズがあるのが「ヘム鉄」です。

 

 

<亜鉛>

亜鉛も、妊娠には重要な役割を持っています。

亜鉛と聞くと、男性の妊活にとって重要な栄養素として思い浮かべる方も多いと思いますが、実は、女性の妊活にとっても大事な栄養素と言えます。

亜鉛は成人の体内に約2g含まれます。成人ではそのほとんどは筋肉と骨中に含まれますが、皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素のサポートをしています。

 

亜鉛は、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンの働きを高めてくれます。亜鉛が不足すると、性腺機能障害を引き起こし、妊娠しにくくなります。排卵や着床に関係する多くのホルモンに亜鉛が必要不可欠と言えます。

亜鉛は細胞分裂にも関係するので、不足する事で、精子・卵子の細胞分裂にも影響があります。

 

亜鉛が不足すると、疲れやすい、やる気が出ないなどの「うつっぽい」症状が出ることがあります。

通常の健康診断では、亜鉛の値は見ませんので、病院で採血する際に亜鉛も採血項目に入れてもらうと確認できます。

 

亜鉛は、カキやカタクチイワシなどの魚介類に多く含まれます。また、牛肉も亜鉛を多く含む食品です。

なので、動物性たんぱく質が不足しがちな食事をとっていると、亜鉛不足になりやすいのです。

亜鉛も、薬やサプリメントで補うことが可能ですが、過剰摂取は弊害が出ることがあります。

補充する場合は、定期的に採血をして、摂取量の調整をしましょう。

 

 

<葉酸>

葉酸は、妊活中の方にはお馴染みの栄養素ですね。

妊娠を希望する女性は、胎児の神経管閉鎖障害発症リスク低減のために十分な葉酸摂取(400μg/日)が必要となります。

 

神経管閉鎖障害は、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの脳や背中の神経が作られる途中で発生する、先天的な異常です。発生すると、運動機能や排泄機能に不具合が出たり、命に関わることもあります。

神経管閉鎖障害を予防するには、少なくとも妊娠1ヵ月以上前から妊娠3ヵ月まで、1日400μg以上の葉酸摂取が有効です。

 

しかし、非妊娠時の 30 歳未満の女性の葉酸摂取量は 300μg/日にも達しておらず、葉酸の摂取源の一つである緑黄色野菜の摂取量も十分ではありません。

葉酸は、水溶性のビタミンなので、蓄積率が低く、とり過ぎる心配はほとんどありませんが、毎日摂取する必要があります。

 

そのため、厚生省は、妊娠を希望している女性は「普通の食事に加えて」、葉酸を1日400μg摂取することを推奨しています。

つまり、妊娠を希望したら、葉酸のサプリメント摂取は必須であるということです。

もちろん、バランスのよい食事を心がけることは不可欠です。食事に加えて、1日400μgの葉酸をサプリメントで摂取しましょう。

 

葉酸サプリメントを飲み始める時期ですが、「妊娠1ヵ月前から」摂取するというのは、理論上無理なので、妊活を開始したらすぐに飲み始めるのがよいでしょう。

妊娠3ヵ月までは、摂取し続けるものですから、妊娠中でも飲める成分のものを選ぶと安心です。

日付:2026年7月8日  カテゴリー:不妊症

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妊娠を目指すなら基礎体温は必須?

婦人科を受診すると「まずは基礎体温をつけましょう」と言われた経験のある方は、多いのではないかと思います。基礎体温は、ホルモンの状態や排卵の有無を簡単に非侵襲的に調べる方法として気軽に取り入れられるため、患者様ご本人も自主的につけていらしたり、診察の現場でも「とりあえず」で勧められることもしばしばあるようです。
また基礎体温をつけることが、規則正しい睡眠を心がけたり、自分の体の状態と向き合うきっかけになる場合もあります。基礎体温のつけ方だけでも、その方の性格や生活のスタイルがある程度把握できます。

ただ、基礎体温が2相に分かれているからと言って「絶対に排卵している」と言い切れない場合もありますし、年齢や状況と治療目的によっては、基礎体温が必ずしも必要とは限らないケースも多々あります。
不妊治療を希望される方には、基本的には基礎体温をつけるようにお勧めしていますが、2人目妊娠をご希望の方にはあまり無理につけるようにと言わないようにしています。
なぜなら、私自身が2人目の妊娠を目指す時に、2歳の娘を見ながら基礎体温を毎日つけるなんて絶対に無理だったからです。自分ができないことを、患者様に強要するなんてできません。

2人目や3人目を目指す場合、上のお子さんがまだ小さいと睡眠のリズムが不規則だったり、早朝から子どもに起こされたりで、「起き上がる前に5分感じっとして体温計を加えるなんて無理!」というのが実際だと思います。
私自身は、最初から基礎体温をつけることは諦めて、排卵日近くに2日に1回超音波検査をして卵胞を確認し、排卵日の2~3日前と排卵日直前にタイミングを合わせるようにしました。

妊娠を目指す場合、基礎体温はつけられるならつけた方がよいのですが、次のような条件を満たしていれば無理につける必要はないと考えています。

*きちんと排卵していることが確認できている
*黄体機能が正常であることが確認できている
*月経周期がほぼ安定している又は排卵を確認できるまで月に2~3回超音波検査を受けに通院できる

排卵の確認は、超音波検査とホルモンの検査を組み合わせれば可能です。排卵の時期に成熟卵胞があり、その数日後にその卵胞がきちんと黄体になっている(未破裂黄体化のう胞になっていない)ことが確認でき、ホルモン基礎値にも黄体機能にも異常がなければ、ほぼ排卵周期と思っていいでしょう。月経周期が安定してればなおさらです。
月経不順がある場合は、検査した時にたまたま排卵していて、そのほかの周期は無排卵ということもありうるので、毎月卵胞確認をした方が確実ではあります。

黄体機能は、通常「基礎体温が上がったら採血に来てくださいね」と言われますが、超音波検査で排卵直前の卵胞が確認できれば、その4~5日後には高温期に入っているはずなので、基礎体温をつけていなくても採血の時期を見測ることが可能です。

月経周期が安定している方の場合は、基礎体温をつけなくても「一番妊娠しやすい時期」がだいたい特定できます。
排卵してから次の月経が来るまでが14日間というのは、ほぼ個人差なく決まっているのです。なので、28日周期の方であれば月経初日から14日目くらいが排卵日であると予測できます。
効率よく妊娠を目指すには、排卵日当日より2~3日前からタイミングを合わせておくことが重要なので、月経周期が28日なら月経初日から11~14日目の期間に集中的にタイミングを合わせれば、基礎体温とにらめっこする必要はありません。
月経周期が毎月40日くらいなのであれば、チャンスは月経初日から23~26日目くらいということになります。

月経周期が不安定な場合は、毎月の卵の育つペースがまちまちなので、基礎体温をつけずに自分でタイミングを合わせることは難しくなってきます。
毎月排卵するタイミングが異なるので、超音波検査で卵胞の育ち具合を時間を追って見ていき、卵胞が16㎜以上になってきたらその日から3日間くらいタイミングを合わせ続けるか、卵胞が18㎜を超えた段階で排卵誘発の注射をして、注射当日と翌日にタイミングを合わせるといったことが必要になってきます。

いずれにしても、一定の条件を満たせば、基礎体温がなくても妊娠を目指すことは可能です。
「基礎体温もつけられないなんて、ダメな私・・・」なんて、申し訳なく思う必要はありません。
自分にできる方法で、できる範囲で、自分の体と向かい合っていけばいいのではないでしょうか。

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月7日  カテゴリー:不妊症

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ASC-USやLSILの時にするコルポスコピー検査&組織検査の流れ【横浜駅近くの婦人科で検査】

ASC-USやLSILの意味は?

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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人間ドックや自治体検診で行われている子宮頚がん検診は、細胞をこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」という検査です。子宮頚がん検診(細胞診)で異常を指摘された場合、精密検査として「コルポスコピー検査」と「組織検査」を行います。

 

正確には、

*子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-US+HPV検査で陽性

*子宮頚がん検診でLSIL・ASC-H・HSILのいずれかだった

場合に、精密検査に進みます。

 

ちなみに、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-USだったけれど、追加で行ったHPV検査が「陰性」だった場合は、組織検査は必要ありません。

HPV検査が「陰性」ということは、少なくとも、現在出ている細胞の異常が、「癌になっていく可能性」が極めて低いものと判断できます。

なので、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)がASC-USで、HPV検査が「陰性」の時は、「1年後に細胞診を再検査する」ということになっています。

 

 

精密検査の「コルポスコピー検査」とは?

「コルポスコピー検査」とは、子宮の出入り口、つまり子宮頚がんが発生する場所を拡大して観察する検査です。

通常は、コルポスコピー検査と組織検査をセットにして行います。

 

子宮頚がん検診で、LSILやASC-HやHSILだった場合は、HPV検査は行わず、すぐにコルポスコピー検査に進みます。

 

コルポスコピー検査は、あくまで、子宮の出入り口を拡大して観察するだけの検査なので、この検査だけを行っても異常の程度を正確に診断することはできません。

 

 

コルポスコピー検査を行う直前に、子宮頚部に「酢酸加工」を行うことによって、細胞に異常がある部分を分かりやすくします。

「酢酸」を子宮頚部につけると、細胞に異常がある部分が白っぽく変化したり、「モザイク」と呼ばれる模様が浮かび上がったりします。

この、酢酸加工によって浮かび上がってきた「細胞に変化が起きていそうな部分」の組織を狙い撃ちでかじりとるのが「組織検査」です。

 

 

当院の精密検査の流れ

コルポスコピー検査と組織検査は、およそ次のような流れで行います。

 

 

1)クスコ診で子宮頚部を見えやすくしておりものをぬぐう

2)酢酸がしみ込んだ綿球を子宮頚部に押し当てて酢酸加工をする

3)コルポスコピーで子宮頚部を拡大しながら病変部分を観察する

4)細胞に異常がありそうな部分2~3か所の組織をかじりとる

5)消毒して腟内にタンポンやカーゼを入れる

 

 

組織をとる時に、少し痛みを伴うことがありますが、通常は数秒で終わります。

酢酸加工の時間を含めても、数分で終わる検査です。

 

組織をとるので、ある程度出血します。

血行が良くなると検査後の出血が増える場合があるので、通常検査した当日は運動や入浴は控えます。軽くシャワーを浴びるのは問題ありません。

 

 

止血しやすくするために、タンポンやガーゼで圧迫しますので、通常は検査から数時間後にそれらを抜きます。

自分でとる場合もあれば、翌日再度受診して病院でガーゼを抜く場合もあります。

 

 

通常は、検査から2週間程度で組織診断の結果が返ってきます。

結果次第で、その後の治療又は検査の方針が決まります。

 

 

他の病院で受けた子宮頚がん検診の結果に異常があった場合も、当院でコルポスコピー検査と組織検査を承ることが可能です。

結果の見方がわからない場合のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

予約専用電話→045-440-5577

 

日付:2026年7月6日  カテゴリー:子宮頚がん,子宮頸がん検診

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子宮頸がんワクチンの安全性

子宮頸がんワクチンの接種は、公費負担での接種が開始されてからもそれほど希望者が多くなく、「なぜこれほどまでに予防意識が広まらないのだろうか」と懸念していましたが、「積極的接種を推奨しない」との発表後は全くと言っていいほど接種希望者がいらっしゃらなくなりました。

ようやく、国単位で「接種勧奨」を再開しましたが、接種率が思ったよ理回復していません。

でも、10代の娘さんを持つお母さまからは時々質問を受けたりします。特に、お母様ご自身が子宮頸部の異形成で定期フォローを受けていらしたりすると、「娘には同じ思いをさせたくない」というお気持ちもあるようです。ワクチン接種を受けさせたいけれど、メディアの報道を見ていると怖くなるという意見が多いため、まずはメディアの報道をどのように受け止めたらよいのかを解説していきたいと思います。

私自身は、明らかにそうであるというエビデンスのある内容についてはそのエビデンスを優先します。その事実を証明または否定するエビデンスが充分でない時は、「エビデンスがないからそれは間違いだ」とは断定せず、その事実が本当である可能性も考えるようにしています。
子宮頸がんワクチンに対して「積極的接種を推奨しない」という措置をとらざるを得なくなった背景には、メディア上で報道されているようなけいれんなどの激しい症状を伴う「副反応」が見られるとの指摘を受けたせいです。しかし、実際は、この問題となっている症状とワクチンの因果関係についてははっきりと否定されているのです。学会も、WHOも、明らかな因果関係はないと結論付けているにもかかわらず、まるでワクチンのせいでそのような症状が出てしまっているような取り上げられ方がされているため、一般の方は「ワクチンの副反応であんなふうになってしまうこともあるのか」と誤解をしてしまっても無理はありません。

どんな薬もそうですが、大人数に使えば一定の割合で「副反応」と呼ばれる症状が出ることがあります。ワクチンの副反応もそうですが、接種後に出た症状が「明らかにワクチンのせいなのか」を見極めるには、いくつかポイントがあるのです。
1)症状がワクチン接種後のみに見られて接種前には見られない
2)ワクチンを打っていない人に同じ症状は出ていない
3)ワクチンの接種以外ことで同じ症状が出ていない
4)ワクチン接種と症状の出現時期に明らかな因果関係がある
例えば、ワクチンを接種した数分後に失神するケースはあります。医学的には「迷走神経反射」と呼ばれるもので、一時的に血圧が下がって急に意識を失うものです。ワクチンを接種してすぐに起きるものなので「ワクチン接種のせいでそうなった」と言えますが、実は同じことは採血でも他の注射でも起こりえます。なので、この場合3)の「ワクチン以外のことで同じ症状が出ない」に当てはまりません。つまり、「ワクチンという薬剤の成分」で起こった症状ではなく、「注射という痛み刺激」のせいで起こった症状ということになります。

子宮頸がんワクチン接種後に起きているとされる、けいれんや歩行ができなくなるなどの多彩な症状は、ワクチンを接種していない人や男性にもみられていること。ワクチン接種が開始される前から、同様の症状を訴える人がいたことなどから、ワクチンの薬剤そのものが影響して引き起こされた症状ではないという結論に至っているのです。
ワクチン接種後から症状が出た場合に、ワクチン接種という痛みや心理的負担が「引き金」になった可能性は考えられるかと思われます。でも、それは「薬剤」のせいではないわけです。その点が、最も大きな誤解として、一般の方には「副反応だ!」と印象つけられているのではないかと感じました。
実際、「海外のデータではあてにならない。日本人特有の反応の仕方があるのかもしれない」との指摘を受けて、名古屋市が接種した人としていない人に見られる症状を、正しい統計学的分析をして比較したデータがあります。倦怠感等のいずれの症状もワクチンを接種したグループの方が「わずかに少ない」という結果が出ているとのことです。つまり、「副反応だ」と指摘されている症状は、実際はワクチン接種が関係ない可能性が大きいのです。

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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日付:2026年7月6日  カテゴリー:子宮頚がん,日々の雑記

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働く女性のためのプレコンセプションケアと妊娠への準備【横浜駅近くの婦人科で相談を】

プレコンセプションケアとは

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<<この記事の執筆者>>

清水なほみ 医師
日本専門医機構認定産婦人科専門医

ポートサイド女性総合クリニック院長

横浜駅徒歩6分。婦人科診療、ピル外来、月経困難症、PMS、子宮頸がん検診などを専門に診療。

参考文献:日本産科婦人科学会誌・産婦人科診療ガイドライン

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プレコンセプションケアとは、文字通り訳すと「妊娠前のケア」です。具体的には、女性が妊娠する前から、今後の妊娠や出産に備えて行う健康管理のことを指します。

それには、生活習慣の見直しや必要なワクチンの接種、適切な栄養補給などが含まれます。また、既に何らかの疾病を抱えている女性の場合、その管理や治療を適切に行うことも大切なプレコンセプションケアの一環となります。

 

例え、現在妊活中であったり、近いうちに妊娠を考えている状況ではなくても、プレコンセプションケアを行うことが、妊娠前の年齢の女性にとっては、大きなメリットになると言えます。

 

 

プレコンセプションケアの目的

プレコンセプションケアの目的は、母体となる女性の健康状態を最適化し、胎児の健康を保つことです。

特に、肥満や喫煙、過度のアルコール摂取などは、女性自身の健康はもちろん、胎児の発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、そういったリスクを低減するために、妊娠する前からの健康管理が重要となります。

 

また、妊娠に関する知識を深め、自身の体や妊娠に対する理解を深めることも大切な目的の一つです。それは、女性が自己の体と健康を守ることができるだけでなく、その結果として安全で健康的な妊娠、出産を迎えることができるからです。

 

 

プレコンセプションケアの重要性

プレコンセプションケアの重要性は言うまでもありません。

 

まず一つに、妊娠と出産は女性の体に大きな負担をかけるものです。そのため、それらを無事に乗り越えるためには、妊娠前から体調を整えておく必要があります。そのための手段としてプレコンセプションケアは非常に重要となります。

 

また、出生前の初期段階で健康状態を管理することで、妊娠初期の流産や先天性異常のリスクを減らすことができます。例えば、妊娠1カ月前から葉酸を1日400㎍ずつサプリメントで摂取することで、胎児の神経管異常(先天的な異常の一つ)のリスクを減らすことができます。

 

さらに、母親の健康状態が子どもの将来の健康にも影響を及ぼすという研究結果もあるため、母親の健康管理は子どもの健康管理にも直結しているのです。

母体の妊娠前の体重が少なすぎたり、妊娠中の体重増加が不十分だと、胎児の体重が十分に伸びなかったり、その胎児が成人してから生活習慣病になるリスクが高まります。

 

このように、妊娠のかなり前から、「将来の妊娠を意識した健康プラン」を考えることが、母親本人だけではなく、世代間にわたる健康増進につながるのです。

 

 

プレコンセプションケアの対象者

プレコンセプションケアの対象者は、妊娠を希望しているすべての女性です。

年齢や既婚未婚の有無、既往症の有無を問わず、これから妊娠を予定している女性はすぐにでもプレコンセプションケアを始めることが推奨されます。

 

また、特に重要とされるのは、遺伝的な疾患の家族歴がある女性や、既に何らかの疾患を持っている女性です。プレコンセプションケアを行うことで、妊娠や出産に関連するリスクを把握し、それらに対する対策を講じることが可能となります。

そのため、これから母となるすべての女性にとって、プレコンセプションケアは必要不可欠なものと言えるでしょう。

日付:2026年7月4日  カテゴリー:不妊症

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